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AWS Hands-on for Beginners スケーリング基礎編を公開しました!

こんにちは!テクニカルソリューションアーキテクトの上野です。2021年もあっという間に折り返し地点ですね。みなさまいかがお過ごしでしょうか。最近は天気があまり優れず雨の日も多いため、部屋の湿度が急上昇しており、私はカビ対策に勤しむ毎日を送っております。

カビ対策とはまったく関係ありませんが、じめじめを解消させる勢いで、AWS Hands-on for Beginnersシリーズの新コンテンツであるスケーリング基礎編のご紹介をしたいと思います。この記事では、本コンテンツの概要や流れをに加えて、ハンズオン実施後のNext Stepとして、実運用における考慮点についてもご紹介しておりますので、ハンズオン実施後に改めて記事をご覧になっていただけると幸いです。

AWS Hands-on for Beginnersシリーズ一覧

AWS Hands-on for Beginners “スケーリング基礎編”申込みページ

AWS Hands-on for Beginnersとは?

AWS Hands-on for Beginners は、動画にそって実際に手を動かしながら AWS サービスについて学んでいただく無償のコンテンツです。名前の通り、初めて AWS サービスをご利用される方向けの内容ですので、学習の最初のステップとしてご活用いただけます。オンデマンド形式での配信となるので、移動時間などのスキマ時間での学習もできますし、分かりにくい部分を巻き戻して何度でもご覧いただくことができます。

 

[New]スケーリング基礎編を公開しました!

6/28(月)にAWS Hands-on for Beginners “スケーリング基礎編”を公開しました。このハンズオンでは、

  • ユースケース別でのスケーリングの使い分け
  • Amazon EC2 Auto Scalingを使ったスケーリング

について説明と実際の画面をお見せしながらレクチャーをしています。

お客様との相談会の中でAWS環境にアプリケーションを構築したものの、今後アクセスが増えてきても可用性を保ちたい、サービスダウンを防ぎたい、スケールに関わる手動運用をなるべく減らしたいといったお話を聞くことがよくあります。こういった場面では、スケーリング自動化の観点でディスカッションに至ることが多いです。しかし、お客様のビジネス、アプリケーション特性によって考慮が必要になってきます。例としてはアクセス増のタイミングが予測できる・できないであったり、アクセス増に伴いアプリケーションのどこに負荷がかかるかといった点があげられます。このような背景から、スケーリングの基礎を学ぶためのハンズオン作成に至っております。

 

ハンズオンの流れとしては、まずスケーリングにまつわる従来の課題をおさらいしてから、ユースケースにあわせてどのようにスケーリングを設定していくかについて解説しています。

 

設定方法についても実際の画面とあわせて解説をいれております。また、実際のスケーリングの自動化を行う際に、アプリケーション設計の考慮点にも触れておりますので、皆様のアプリケーションに適用するか検討する際にお役立てください。

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ハンズオン実施後のNext Stepについて

本ハンズオンを実施いただくことで、EC2 Auto Scalingを利用したスケーリングが体感できたかと思います。ここからはハンズオン実施後のNext Stepとして、実運用の中で考慮が必要になってくる点についてご紹介したいと思います。

起動テンプレートの更新に伴うインスタンスの置き換え

EC2 Auto Scalingの設定でAmazon Machine Images(AMI)を指定しますが、この AMI はアプリケーションに必要なセットアップが済んでいる、お客様独自のAMIを用意することが多いです。実運用では、この AMI に含めたソフトウェアやパッケージのバージョンアップ、OS自体のバージョンアップ、パッチ当てといった形で、AMI を日々更新していくことになり、あわせて EC2 Auto Scaling 側で設定している AMI の指定もアップデートする必要があります。また、この AMI の更新の際は、既に動いているEC2インスタンスの置き換えについても考える必要があります。

EC2 Auto Scalingでは、インスタンスの更新機能によってAuto Scalingグループ内のインスタンスを置き換えることが出来ます。起動テンプレートに設定しているAMIを最新のAMIに変更した後、インスタンスの更新を実行すると、Auto Scalingグループ内のインスタンスを置き換えるプロセスが開始されます。AMI以外にも、起動テンプレートに設定しているユーザデータの変更においても、同様にインスタンスの更新機能によって置き換えが可能になります。詳細については、ドキュメントをご確認ください。

AMI管理

インスタンスの更新機能によって、最新のAMIを利用したEC2インスタンスに置き換えることを紹介してきましたが、AMI自体の更新についても考えてみましょう。最新のAMIはどれなのか、前回からどんな変更を加えたのか、変更を加えた後のテストの実行といったAMI自体の管理が実運用の中で出てくるのではないでしょうか。

ということで、Amazon EC2 Image Builderを使ったAMI管理をご紹介していきます。Image Builderは、OSイメージ作成の自動化パイプラインをワンストップで構築するマネージドサービスです。ソフトウェアパッケージのダウンロード、インストールといったAMI作成工程と、AMI作成後のテストをパイプラインとして定義し、実行することで、テスト済みのAMIが作成されます。作成されたAMIはリビジョン管理も出来るため、いつどのようなアップデートをかけたか、過去のリビジョンで検証を行うといった管理も容易になります。
詳細については、ユーザーガイドFAQ、そしてAWS Black Belt Online Seminar EC2 Image Builderをご確認ください。

 

まとめ

このブログでは、AWS Hands-on for Beginnersシリーズの新コンテンツであるスケーリング基礎編についてご紹介してきました。AWS環境でウェブサイトを構築したものの、まだオートスケーリングには手を出せていないという方には、特におすすめのハンズオンとなっております。ハンズオンを実施し、スケーリングを自動化することでシステムの伸縮性を向上させる一助になればと思います。

また、ブログの中では実運用の際に考慮が必要になってくるAMIの更新についてもご紹介しました。今回ご紹介した内容は、一部のケースではありますが、実運用に向けた検討においてお役立てください。

ハンズオンをご実施いただいた際は、ぜひアンケートからフィードバックをいただけると幸いです。それではハンズオンをお楽しみください!

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このブログの著者

上野 涼平(Ryohei Ueno)

業界業種問わず、お客様の技術課題を支援するテクニカルソリューションアーキテクト。好きなサービスは、AWS Systems Managerを中心としたManagementサービスです。休日に時間をかけて少し凝った料理(ビーフシチュー等)を作ることにはまっています。