Amazon Web Services ブログ

週刊AWS – 2023/5/8週

みなさん、こんにちは。AWS ソリューションアーキテクトの小林です。

例年この時期は季候も良く過ごしやすいので好きな時期なのですが、今年の東京はいまひとつすっきりしない天候で気分が盛り上がりませんね。ゴールデンウィークが明けて、梅雨入りするまでの間は(スギ・ヒノキ花粉もおちついて)、爽快な日々を過ごせるので楽しみにしているのですがちょっと残念です。

それでは、5月8日週のアップデートを振り返ってみましょう。

2023 年 5 月 8 日週の主要なアップデート

  • 5/8(月)
    • 大きなアップデートはありませんでした。
  • 5/9(火)
    • Amazon EC2のI4gインスタンスを発表
      AWS Graviton2プロセッサを搭載したストレージ最適化インスタンス、I4gインスタンスを発表しました。低レイテンシのランダム読み書き性能を求める用途や、Apache Sparkなどを用いたリアルタイム分析用途に適しており、x86ベースのストレージ最適化インスタンスよりも高いコストパフォーマンスを発揮します。
    • AWS Glueで大規模インスタンスG.4xとG.8Xが利用可能に
      より多くのリソースを要求するデータ取り込みワークロードに適したワーカーインスタンスとして、AWS Glue G.4XとG.8Xをご利用いただけるようになりました。これらは従来よりも多くのコンピュート能力・メモリ・ストレージを備え、複雑な集計処理やデータ変換、機械学習向けのデータ変換などの高負荷な処理に最適です。ブログ記事はこちらです。
  • 5/10(水)
    • アクセスコントロールをのためのオープンソースの言語Cederを発表
      アクセスポリシーを表現するためのCederポリシー言語と、それに対応する認可エンジンを発表しました。Cedarはアプリケーションに適用するアクセス許可を定義するポリシーを記述し、アプリケーションロジックから切り離した形でそれを適用することが可能になります。
    • AWS Management Consoleへのプライベートアクセス機能が一般利用開始に
      AWS Mangement Consoleのプライベートアクセス機能が一般利用開始になりました。この機能を利用すると、社内ネットワークからManagement Consoleにアクセスする際に信頼されたアカウント群のものにしかアクセスできないよう制限することが可能になります。サポートされるリージョンやサービス、提供される機能の詳細についてはドキュメントを確認してください。
    • Amazon MemoryDB for RedisがRedis 7に対応
      Amazon Memory DB for RedisでRedis 7をご利用いただけるようになりました。
    • Amazon MemoryDB for RedisがIAMによる認証をサポート
      クラスタに対するアクセス認証にIAMをご利用いただけるようになりました。この機能はIAMによる認証を有効にしたMemoryDBのユーザを作成し、このユーザをMemoryDBのユーザグループに割り当てる形で利用します。
    • Amazon SageMakerのNotebookでml.p4d/ml.p4de/ml.inf1インスタンスが利用可能に
      Amazon SageMaker StudioのNotebookと、SageMakerのNotebookインスタンスとして、新しいインスタンスタイプが利用可能になりました。NVIDIA A100 Tensor Core GPUとIntelのCPUを搭載したml.p4d/ml.p4deインスタンスと、AWS Inferentiaを搭載したml.inf1インスタンスを選択いただけます。
    • Amazon SageMaker Serverless InferenceでProvisioned Concurrencyを設定可能に
      基盤となるインフラストラクチャを管理・意識することなく推論のためのエンドポイントをホストできる機能がServerless Inferenceです。Provisioned Concurrencyを利用すると常時処理可能なリソースを確保し、断続的なリクエストが発生するケースやスパイクが起こるケースで、リソース立ち上げのためにレイテンシが増加する事象を回避することが可能です。
    • Amazon SageMaker Canvasで作成されたモデルをSageMaker Model Registryにワンクリックで登録可能に
      Amazon SageMaker Canvasは機械学習による予測をコード開発不要で実現するサービスです。今回、SageMaker Canvasで作成した予測モデルをSageMaker Model Registryにワンクリックで登録し管理可能になりました。SageMaker Model Registryを利用することでモデルのバージョン管理やリリース管理が容易になります。
  • 5/11(木)
    • Amazon Aurora I/O-Optimizedを発表
      Amazon Aurora I/O-Optimizedの一般利用開始を発表しました。これまでのAuroraではストレージに対するI/Oについて料金が発生していました。今回発表されたI/O-Optimizedではデータベースインスタンスとストレージの単価に含まれる形になり、費用の予測が容易になりトータルコストの削減が期待できます。従来の課金体系において、I/O料金が占める割合が25%を超える場合には有益ですので、是非ご検討ください。Aurora MySQL 3.03.1以降、Aurora PostgreSQL 13.10/14.7/15.2以降でご利用いただけます。ブログもどうぞ。
    • Amazon AuroraがR7gインスタンスファミリに対応
      Amazon AuroraのMySQL互換、PostgreSQL互換の双方でAWS Graviton3ベースのインスタンスであるR7gインスタンスに対応しました。Aurora MySQLはバージョン3.03.1以降で、Aurora PostgreSQLはバージョン13.10/14.7/15.2以上でご利用いただくことができます。現時点ではバージニア、オレゴン、オハイオ、アイルランドのリージョンでの提供になります。日本国内リージョンへの展開についてはしばらくお待ちください。
  • 5/12(金)
    • AWS Glue CrawlerがカスタムJDBCドライバをサポート
      AWS Glue Crawlerはデータストアをクローリングして、データスキーマを検出しAWS Glue Data Catalogに登録することで、データの利用を容易にする仕組みです。今回このGlue CrawlerがカスタムJDBCドライバに対応し、PostgreSQL/MySQL/Oracle Database/SQL Server/Amazon Redshiftへの接続時に利用できるようになりました。何らかの事情で「このバージョンのドライバを使いたい」という場合に便利ですね。

それでは、また来週!

ソリューションアーキテクト 小林 正人 (twitter – @maccho_j)