Amazon Web Services ブログ

週刊AWS – 2023/10/9週

みなさん、こんにちは。ソリューションアーキテクトの下佐粉です。
今週も週刊AWSをお届けします。

先週、東京リージョンで利用開始になったことが話題になった Amazon Bedrock をはじめとして、AWSでは多様な生成系AI(Generative AI)サービスが用意されていますが、その生成系AIに関するイベントが今週17日(火)から3日間の日程で開催されます。生成系AIやLLMの基本が学べる初日、ユーザー事例多数の2日目、BedrockをはじめとするAWSサービスの高度な使い方を解説する3日目と充実した内容になっています。オンライン開催でどこからでも参加できますので、ご興味がある方はぜひ以下より登録してご参加ください。

生成系 AI を中心とした AI 最前線がここに AWS AI Week For Developers

それでは、先週の主なアップデートについて振り返っていきましょう。

2023年10月9日週の主要なアップデート

  • 10/9(月)
    • AWS Glue now supports GitLab, BitBucket in its Git integration feature
      AWS Glue はETL処理のためのソースコードをGitサービスで管理することが可能です。これまではAWS CodeCommitおよびGitHubに対応していましたが、今回の発表でGitLabとBitBucketに対応し、より多様なコード管理環境に対応可能になりました。
    • AWS Verified Access is now available in two additional AWS regions
      AWS Verified Access が利用可能なリージョンとして、東京リージョンおよびシンガポールリージョンが追加されました。Verified Access はゼロトラストの基本原則に基づいて社内リソースにアクセス可能にするための環境を提供するサービスです。
  • 10/10(火)
  • 10/11(水)
    • Amazon FSx for NetApp ONTAP is now available in the AWS Asia Pacific (Osaka) Region
      Amazon FSx for NetApp ONTAP が大阪リージョンで利用可能になりました。Amazon FSx for NetApp ONTAP はフルマネージドの共有ストレージであり、 ONTAP のデータアクセスおよび管理機能が利用可能なサービスです。東京リージョンのFSx for Netapp ONTAPと SnapMirror によるレプリケーションを利用することも可能です。
    • New Amazon CloudWatch metric monitors EC2 instance reachability to EBS volumes
      Amazon CloudWatch にAttached EBS Status Check (StatusCheckFailed_AttachedEBSメトリクス)が追加されました。EBSボリュームとEC2間で通信が可能か、IO操作が可能かをチェックするメトリクスで、これを監視することでEBSボリュームで異常が発生した際に素早く問題に気づくことができます。
  • 10/12(木)
    • Amazon SageMaker Canvas expands content summarization and information extraction capabilities
      コードの記述なしで、機械学習モデルの学習や利用ができる Amazon SageMaker Canvas では、すぐに利用できる(ready-to-use)モデルとして、生成系AIのFM(Anthropic Claude 2 や Amazon Titan など)を利用した、コンテンツの要約と情報抽出(content summarization and information extraction)が用意されています。今回追加機能として、ユーザーが提供するドキュメント(インデックス)を指定可能になりました。現時点ではAmazon Kendraがドキュメントソースとして利用可能です。これによりKendraに格納した情報を知識源としたチャットベースの分析環境をコーディング不要で実現可能です。
    • AWS Step Functions launches Optimized Integration for Amazon EMR Serverless
      AWS Step Functions が Amazon EMR Serverless をネイティブにサポートし、EMR Serverless の API Actionとして CreateApplication, StartApplication, StopApplication, DeleteApplication, StartJobRun, CancelJobRun が呼び出せるようになりました。
    • Announcing new AWS Network Load Balancer (NLB) availability and performance capabilities
      AWS Network Load Balancer (NLB)で新たに3つの機能が追加されました。1つ目は Availability Zone DNS affinity で、DNSで同一AZ内でのターゲットを返す機能、2つ目は disable connection termination for unhealthy targets でヘルスチェックに失敗した接続の切断をしないようにする機能、3つ目は UDP connection termination by default で、UDP接続にデフォルトでタイムアウトが設定されるようになったというものです。
    • Announcing AWS Lambda’s support for Internet Protocol Version 6 (IPv6) for outbound connections in VPC
      AWS Lambda で dual-stack構成のVPC内のリソースにIPv6でアクセスすることが可能になりました。これにより、VPC内のIPv4アドレスの残量を気にすることなくLambda関数を並列実行できるようになり、より大規模な利用がしやすくなりました。
  • 10/13(金)
    • Amazon EC2 C7gd, M7gd, and R7gd instances now available in additional regions
      Amazon EC2 の C7gd, M7gd, R7gd インスタンスが新たに東京リージョンとシンガポールリージョンで利用可能になりました。AWS Graviton3プロセッサに加え、ローカルストレージを搭載したインスタンスです。また、合わせて C7gd がシドニーリージョンで利用可能になったことがアナウンスされています。
    • Deploy ML models built in SageMaker Canvas to SageMaker real-time endpoints
      Amazon SageMaker Canvas では作成したMLモデルにデータを与えることでバルクで予想を出力させることが可能ですが、今回、これに加えてリアルタイム予測エンドポイントをデプロイすることが可能になりました。アプリケーションからAPIで呼び出すことで、リアルタイムに予測値を得ることが可能です。
    • Amazon EC2 now supports setting AMIs to a disabled state
      EC2のAmazon Machine Images (AMIs) でAMIをdisable(無効)に設定可能になりました。以前にパブリックに公開したAMIであっても、disableするとそこからEC2を起動することはできなくなります。

余談ですが、最後に紹介したAMIのアップデートの文中で、”Amazon Machine Images (AMIs; pronounced ah-mee)”という珍しい注記が含まれていました。AMI=アーミィと発音しますということなのですが、良く質問があったのでしょうか?ちなみに筆者(下佐粉)は、エーエムアイ派です:)

それでは、また来週!

ソリューションアーキテクト 下佐粉 昭 (twitter – @simosako)