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今すぐご利用可能 – Amazon EC2 コンピューティング最適化インスタンス C5
新しくコンピューティングに最適化されたC5インスタンスが、3つのAWSリージョン、6つのインスタンスサイズでリリースされ、今日から利用可能であることを発表することに興奮しています!
これらのインスタンスは、バッチ処理、分散解析処理、高性能コンピューティング(HPC)、広告配信、スケーラブルなマルチプレーヤゲーミング、ビデオエンコーディングなどのコンピューティング重視のアプリケーション用に設計されています。 新しいインスタンスは、C4インスタンスに対して25%の価格/パフォーマンスの向上をもたらし、一部のワークロードでは50%を上回ります。 また、vCPUあたりの追加メモリ(新しいAVX-512命令を使用できるコードにおいて)は、2倍のベクターおよび浮動小数点演算のパフォーマンスを備えています。
AWSによって設計、構築された専用ハードウェアにさまざまな種類の作業をオフロードすることに長期的に視点を置き、最高のネットワーク、ストレージ、およびコンピューティングパフォーマンスを顧客に提供するために、私たちは長年にわたりノンストップで取り組んできました。 C5インスタンスタイプには、最新世代のハードウェアオフロードが組み込まれており、ハードウェアに手を加えて新しいハイパーバイザーを追加することで、さらに大きな前進を遂げています。新しいハイパーバイザーを使用すると、ホストハードウェアが提供するすべての処理能力にアクセスすることができます。同時に、パフォーマンスをより一貫して強化し、さらにセキュリティを強化します。 私たちはAWS re:Inventで、それに関する多くの技術的な詳細を共有します。
新しいインスタンス
C5インスタンスは6つのサイズが利用可能です:
Instance Name | vCPUs |
RAM |
EBS Bandwidth | Network Bandwidth |
c5.large | 2 | 4 GiB | Up to 2.25 Gbps | Up to 10 Gbps |
c5.xlarge | 4 | 8 GiB | Up to 2.25 Gbps | Up to 10 Gbps |
c5.2xlarge | 8 | 16 GiB | Up to 2.25 Gbps | Up to 10 Gbps |
c5.4xlarge | 16 | 32 GiB | 2.25 Gbps | Up to 10 Gbps |
c5.9xlarge | 36 | 72 GiB | 4.5 Gbps | 10 Gbps |
c5.18xlarge | 72 | 144 GiB | 9 Gbps | 25 Gbps |
各vCPUは、3.0 GHz Intel Xeon Platinum 8000シリーズプロセッサのハードウェアハイパースレッドコアです。 EC2用に最適化されたこのカスタムプロセッサは、2つの最大サイズのC-stateを完全に制御できるため、Intel Turbo Boost Technologyを使用して単一コアで最大3.5GHzで動作できます。
この表からわかるように、4つの最小インスタンスサイズは、前世代のコンピューティング最適化インスタンスよりも大幅に拡張されたEBSならびにネットワーク帯域幅を提供します。
すべてのネットワーキングおよびストレージ機能はハードウェアで実装されているため、C5インスタンスにはElastic Network Adapter(ENA) およびNVMe用のドライバを含むHVM AMIが必要です。 最新のAmazon Linux、Microsoft Windows、Ubuntu、RHEL、CentOS、SLES、Debian、およびFreeBSD AMIはすべてC5インスタンスをサポートしています。 もし機械学習の推論処理やその他のコンピューティングが重視される作業を行っている場合は、最新のバージョンのIntel Math Kernel Libraryを確認してください。 インテル®Xeon®Platinumプロセッサー用に最適化されており、作業を大幅に高速化する可能性があります。
Xenハイパーバイザーを使用するインスタンスとの互換性を維持するために、EBSボリュームのデバイス名は、引き続き既存の/dev/sdおよび/dev/xvd のプレフィックスを使用します。 NVMeドライバが独自のデバイス名を割り当てるため、インスタンスにボリュームを接続するときに指定したデバイス名は使用されません(詳しくは、Amazon EBSおよびNVMeを参照してください)。
nvme
コマンドは、各ボリュームに関する追加情報を表示します (必要に応じてsudo yum -y install nvme-cli
を使用してインストールします)。
出力のSNフィールドは、 “vol”プレフィックスの後に ” – “を挿入することでEBSボリュームIDにマッピングできます (悲しいことに、NVMe SNフィールドがID全体を格納するのに十分な長さではありません)。 この情報を使用して、接続されている各ボリュームのEBSスナップショットを作成する簡単なスクリプトを次に示します。
$ sudo nvme list | \
awk '/dev/ {print(gensub("vol", "vol-", 1, $2))}' | \
xargs -n 1 aws ec2 create-snapshot --volume-id
もう少し作業 (そして多くのテスト) をすれば、一杯になっているEBSボリュームを拡張するスクリプトを作成できます。
Getting to C5
先ほどお話したように、私たちはハードウェアアクセラレータに処理をオフロードする努力をかなり前から行なっています。 ここに要約します:
CC1 – 2010年ローンチ、CC1はスケールアウトHPCアプリケーションをサポートするように設計されています。 10 Gbpsネットワーキングをサポートする最初のEC2インスタンスと、HVM仮想化をサポートする最初のEC2インスタンスでした。 CC1用に設計したネットワークファブリック(独自のスイッチハードウェアに基づく)は、すべてのAWSデータセンターの標準となっています。
C3 – 2013年ローンチ、C3ではEnhanced Networkingが導入され、各仮想プライベートクラウド(VPC)内のソフトウェア定義ネットワークをサポートする専用のハードウェアアクセラレータが使用されています。 ハードウェア仮想化は、ゲストOSによる直接アクセスを優先してI / Oスタックをハイパーバイザから削除し、より高いパフォーマンスと変動性の低減をもたらします。
C4 – 2015年ローンチ、C4インスタンスはデフォルトで専用ネットワーク接続によってEBS最適化され、EBSの処理(暗号化されたEBSボリュームに対するCPUでの暗号化処理を含む)をハードウェアアクセラレータにオフロードします。
C5 – 本日ローンチ、C5インスタンスに動力を与えるハイパーバイザーは、ホストCPUのほとんどのリソースをお客様のインスタンスに費やすことを可能にします。 ENAネットワーキングとEBSへのNVMeインターフェイスはどちらもハードウェアアクセラレータによって駆動されます。 インスタンスは、効率を高めるために除去されたXen準仮想化ネットワーキングまたはブロックデバイスドライバを必要としません(またはサポートしません)。
今後はこのハイパーバイザーを使用して他のインスタンスタイプを強化します、そしてAWS re:Inventのセッションで追加の技術的な詳細を共有する予定です。
本日C5を発表
オンデマンドとスポット(リザーブドインスタンスも利用可能)で、米国東部(バージニア)、米国西部(オレゴン)、EU(アイルランド) リージョンでC5インスタンスを今すぐ起動できます。なお対象リージョンの追加作業を行なっています。
使用前の簡単な注意点:現在のNVMeドライバは高性能シーケンシャルワークロード用に最適化されておらず、sc1またはst1ボリュームと組み合わせてC5インスタンスを使用することはお勧めしません。 私たちはこの問題を認識しており、この重要な利用ケースのためにドライバを最適化するよう努めています。
–Jeff;
(翻訳:SA小川、元の記事はこちらです)