Amazon Web Services ブログ
週刊AWS – 2020/2/17週
みなさん、こんにちは。ソリューションアーキテクトの下佐粉です。
今週も週刊AWSをお届けします。
仕事や何か作業をする際にイヤホンで外の音を遮断して集中するという方は多いのではと思いますが、私はある程度環境音が聞こえている方が好みです。なので普段はあまりイヤホンを使わなかったのですが、最近「ながら聞き」タイプの開放型イヤホンを購入して、快適に使っています。カフェで音楽が流れているような感じの使用感ですね。耳栓的な圧迫感が苦手とか、環境音があった方が安心できるという方にお勧めです。
それでは、先週の主なアップデートについて振り返っていきましょう。
2020年2月17日週の主要なアップデート
- 2/17(月)
- AWS コンソールモバイルアプリケーションで iOS 新サービスのサポートを開始
AWSコンソールをモバイル端末から操作可能にするモバイルアプリのiOS版で操作できるサービスにAmazon API Gateway、AWS CloudTrail、AWS Identity and Access Management、AWS Lambda、 Amazon Simple Queue Serviceが追加されました。モバイルアプリについては、こちらのページをご確認ください(本執筆時点では日本語ページがまだ最新情報に更新されていないので、英語版にして確認してください)。
- AWS コンソールモバイルアプリケーションで iOS 新サービスのサポートを開始
- 2/18(火)
- Amazon DynamoDB のテーブルバックアップを他の AWS リージョンの新しいテーブルとして復元が可能になりました
Amazon DynamoDBのリストア機能が拡張され、他リージョンの新しいテーブルとしてリストア可能になりました。一般的なバックアップ&リストア要件だけでなく、ディザスタリカバリ要件や別リージョンへのデータ転送要件に使う等、応用範囲が広がりました。 - AWS Lambda の同時実行数メトリクスで、全ての関数、バージョン、エリアスごとに集計が可能に
AWS LambdaのCloudWatchメトリクスである ConcurrentExecutions (アカウント内の関数同時実行数)が拡張され、関数ごと、バージョンごと、もしくはエリアスごとに集計が可能になりました。より精緻な測定や設計が可能になりますし、Provisioned Concurrencyの設定値を決める際にも有効です。
- Amazon DynamoDB のテーブルバックアップを他の AWS リージョンの新しいテーブルとして復元が可能になりました
- 2/19(水)
- Amazon Redshift の Microsoft Azure Active Directory サポートを発表
RedshiftへJDBC/ODBC接続する際にMicrosoft Azure Active Directoryを使ったシングルサインオンに対応しました。 新しいJDBC/ODBCドライバが必要です。設定方法はこちらをご覧ください。 - AWS Lambda が Ruby 2.7 をサポート開始
LambdaでRuby 2.7を使ったファンクションの作成が可能になりました。これまでのRuby 2.5も引き続き利用可能です。利用する際にあまり意識する事はありませんが、Ruby 2.7ランタイムからベースOSがAmazon Linux 2になっています。 - Amazon Neptune がデータベースクラスターの停止、開始へのサポートを開始
グラフデータベースのAmazon Neptuneでクラスターの停止と開始ができるようになりました。開発用に使うような場合に、一時的に停止することで利用料金の節約が可能になりました。止められる最大期間は7日間まで等制約もありますので、詳細はこちらのドキュメントを参照してください。 - Amazon EC2 Auto Scaling がスケーリングポリシーの有効化と無効化をサポート開始
EC2 Auto Scalingでスケーリングポリシーの有効・無効が設定できるようになりました。これまでは無効にするにはポリシーを削除するしか無かったのですが、これによりメンテナンス期間などに一時的にポリシーを無効にするといった事が可能になりました。
- Amazon Redshift の Microsoft Azure Active Directory サポートを発表
- 2/20(木)
- AWS Lambda participates in Compute Savings Plans
Lambdaの利用料金Savings Plansの対象になりました。Savings Plansは従来のリザーブドインスタンスをより柔軟に発展させたEC2とFargateのための新しい割引オプションです。これにLambdaも対応し、最大で17%の料金を節約することが可能です。本発表の詳細はこちらのBlogを、Saving Plans自体の説明はこちらのオンラインセミナー動画&資料や、FAQを参照してください。 - Amazon Managed Cassandra Service now enables you to optimize the price of throughput for predictable workloads
Amazon Managed Apache Cassandra Service (MCS)は、フルマネージドで高い可用性とスケーラビリティを提要するApache Cassandra互換サービスです。このMCSに既存のon-demand capacity modeに加えてprovisioned capacity modeが追加されました。on-demand capacity modeでは、データの読み書きの量(リクエスト量)に応じて費用が発生する形でしたが、provisioned capacity modeでは事前に1秒間あたりの読み書き性能を指定する形になるため、必要となる費用が予測しやすいというメリットがあります。また、capacityは後から変更が可能です。
- AWS Lambda participates in Compute Savings Plans
- 2/21(金)
- AWS Identity and Access Management (IAM) introduces a new control for requests that AWS services make on your behalf
AWS Identity and Access Management (IAM)のグローバル条件コンテキストキーに新しい条件キーが追加され、「どのAWSサービスから呼ばれたか」という条件が設定可能になりました。例えばEC2を直接作成する事は禁止したいが、CloudFormationからの作成の場合は許可するといった事がaws:CalledVia等で記述可能になりました。詳細はこちらのドキュメントを参照してください(執筆時点で日本語ドキュメントには反映されていませんので、英語版をご覧ください) - Amazon RDS for Oracle now supports January 2020 Oracle Patch Set Updates (PSU) and Release Updates (RU)
Amazon RDS for Oracleで新しいパッチレベルが選択可能になりました。Oracle 11.2と12.1用にはJanuary 2020 Patch Set Updates (PSU)が、Oracle 12.2、18c、19cではJanuary 2020 Release Update (RU) が利用可能になりました。RDS for Oracleのパッチ情報についてはこちらのドキュメントを参照してください。(執筆時点で日本語ドキュメントには反映されていませんので、英語版をご覧ください)
- AWS Identity and Access Management (IAM) introduces a new control for requests that AWS services make on your behalf
最後にAWS Glueの新機能Previewが2つ始まっていますのでご紹介を。1つはSparkジョブの起動高速化で、1分以内にジョブが起動できるよう改善される予定です。こちらからPreview申し込み可能です。もう一つはストリーミングETLの機能で、バッチ処理ではなくIoTデータ等の連続的に入ってくるデータを逐次ETL処理をする際に利用するものです。こちらでPreview申し込み可能です。
それでは、また来週!
ソリューションアーキテクト 下佐粉 昭 (twitter – @simosako)