Amazon Web Services ブログ

週刊AWS – 2021/2/1週

みなさん、こんにちは。AWSソリューションアーキテクトの小林です。

秋ぐらいに健康作りのために運動を始めました、というポストをしました。自分自身の今までの傾向としては、2ヶ月くらいでブームが過ぎ去って飽きてしまうパターンが多かったのですが、今回はなんとか継続することができています。今回継続できている理由は、モニタリングをしっかりやっていることなのかな、となんとなく思っています。Bluetoothでデータを吸い上げアプリで可視化できる体組成計と血圧計を購入し、毎日データを取るようにしました。また、フィットネストラッカーを利用して運動量をトラッキングしています。これらによって日々の状況を把握し、運動量が不足していそうなら素早くアクションをとることができます。常日頃からのモニタリングと可視化が大事なんだな、という実感を得ている今日この頃です。

それでは、先週のアップデートを振り返ってみましょう。

2021年2月1日週の主要なアップデート

  • 2/1(月)
  • 2/2(火)
    • Amazon S3がAWS PrivateLinkをサポート
      Amazon S3がAWS PrivateLinkをサポートしました。これによって、プライベートエンドポイントを介してAmazon S3に対してアクセスを行うことができるようになります。つまり、VPC内のプライベートIPアドレスを利用して、インターネットに出ることなく、オンプレミスやAWSの環境から直接アクセスできるようになったということです。この機能は全てのリージョンでご利用いただけます。
    • Amazon S3 Batch Operationsがオブジェクトタグの削除をサポート
      Amazon S3 Batch Operationsを利用して、大量のオブジェクトに設定されたタグを削除する作業を単一のAPIリクエストやコンソール上での操作で実行できるようになりました。タグを利用したアクセス制御やライフサイクル管理、分析のためにグループ化を行うことは一般的な作業ですが、使い方の変化によってタグが不要になることもあり得ます。今回の機能はそういった場合に、簡単な操作で不要なタグをクリーンナップするために有益なものです。
    • AWS X-Rayで異常検知を容易にするInsightsが一般利用開始に
      AWS X-Rayにおいてアプリケーションの問題を検出しその原因を添えてチームに通知をしてくれる新機能、Insightsが一般利用開始(GA)になりました。この機能を利用すると問題の原因と影響範囲を特定し、エンドユーザへの影響を把握することが容易になります。なお、この機能は全ての商用リージョンでご利用いただけます。詳細についてはブログ記事を参照してください。
  • 2/3(水)
    • Amazon VPCでElatic IPアドレスのDNS逆引き結果をカスタマイズ可能に
      主にメール配信などのワークロードで、IPアドレスを逆引きした結果を適切に設定しておくことが求められるケースがあります。今回、DNSの逆引き結果をユーザ自身で設定することが可能になりました。この操作はCLIやSDK、コンソールを利用して実行することができます。また、DNSの逆引き設定にともなう追加料金はありません。現時点では東京リージョンには対応しておりませんので、続報をお待ちください。
    • AWS LambdaがNode.js 14をサポート
      Node.js 14を利用してAWS Lambda functionを記述できるようになりました。Node.js 14で記述されたLambda functionは、Amazon Linux 2で実行され、Node.js 14のマネージドランタイムとベースイメージは、コミュニティで利用可能になったものを元にAWSがアップデートを自動的に適用します。ちなみに、Node.js 14自体は最新のLTSリリースであり2023年4月までセキュリティ改善とバグフィックスが行われる予定です。
    • AWS Systems ManagerのPatch Managerでパッチ適用前後のカスタムアクションによる安全性向上が可能に
      AWS Systems ManagerのPatch Managerがパッチをインストールする前後に、対象インスタンスで実行すべきアクションを定義できるようになりました。例えばパッチ適用の前にWindows Updateサービスが実行されていることを確認したり、インストール後にヘルスチェックを行い正常性確認をする、という操作が可能になります。この機能は中国(北京、寧夏)リージョンを除いたPatch Managerが利用可能な全てのリージョンでご利用いただけます。
    • AWS BackupのイベントとメトリクスがAmazon CloudWatchで参照可能に
      AWS BackupとAmazon CloudWatchの連携が強化されました。AWS Backupがサポートする8つのサービスについて,バックアップジョブのステータスやコピー、復元ジョブのイベントとメトリクスをCloudWatchでモニタリングすることが可能になりました。ジョブ失敗を通知するようアラームを設定することも可能なので、何か問題が起きたときにそれを迅速に検知し、対処することが可能になります。
  • 2/4(木)
    • AWS Outpost上でAmazon EBSのLocal Snapshot機能が利用可能に
      AWS OutpostにおいてAmazon EBSのLocal Snapshotを作成できるようになりました。この機能を利用すると、Outpost上で利用しているEBSボリュームのSnapshotを、Outpostが提供するAmazon S3にローカル保存することができるようになります。なお、従来通りAWSリージョンのS3に保管することも引き続き可能です。
    • AWS Amplify HostingとAmazon CloudWatchとの統合によりモニタリング機能が強化
      AWS Amplify Hostingでホストされているアプリケーションのリクエスト数や送信・受信バイト数、4xx/5xxエラー数、遅延などを参照するダッシュボードが提供され、一定の基準が満たされたときにCloudWatchのアラームを発行することができるようなりました。詳細についてはドキュメントをご確認ください。
    • 大阪で新たなAWS Wavelength Zoneを利用可能に
      大阪のKDDIの5Gネットワークにおいて、AWS Wavelength Zoneが利用可能になりました。日本国内では東京のKDDIの5Gネットワークに次ぐ2箇所目となります。Wavelength Zoneの利用にはリクエストが必要ですので、ご注意を。
  •  2/5(金)
    • Amazon EC2の新たなベアメタルインスタンス、M5n, M5dn, R5n, R5dnを発表
      新たに最大100Gbpsのネットワーク帯域幅を利用可能なベアメタルインスタンスとしてM5n, M5dn, R5n, R5dnを発表しました。これらのインスタンスは3.1GHzの全コアターボ周波数で稼働しAVX-512 VNNIに対応する第2世代Intel Xeon Scalable Processor(Cascade Lake)を搭載しています。
    • Amazon CloudFrontでコスト節約が可能な料金プラン、 Security Savings Bundleを発表
      1年間の月額料金をコミットする代わりに、最大で30%費用を節約できるCloudFront Security Savings Bundleを発表しました。また、このプランを利用するとコミット額の最大10%までAWS WAFを無料で利用できる権利が含まれます。例えば月額70ドルをコミットすると、その70ドルの支払いで100ドル分のCloudFront利用がカバーされます。なお、ここでいう「CloudFront利用」にはLambda@Edgeでの処理の費用も含まれます。また、70ドルをコミットしましたので、その10%である7ドルまでのAWS WAFの利用もカバーされることになります。Security Savings BundleはCloudFrontコンソールから有効にでき、コスト節約効果の見積もりも参照できるようになっています。詳細についてはFAQをご覧ください。(現時点では和訳が追いついていませんので、英語版に切り替えてご確認ください)

これまで、各アップデートのタイトルは元記事に当たりやすくするために原文ママにしていましたが、今回からタイトルも訳してみることにしました。なるべくわかりやすいように意訳しているところもあるのですが、ご意見・ご感想がありましたらtwitter(その他の経路でも)でお知らせいただけると助かります。

それでは、また来週!

ソリューションアーキテクト 小林 正人 (twitter – @maccho_j)