Amazon Web Services ブログ
週刊AWS – 2023/5/1週
みなさん、こんにちは。ソリューションアーキテクトの下佐粉です。
今週も週刊AWSをお届けします。
ゴールデンウイークはみなさんどのように過ごされましたか?私はすごく久しぶりにバスツアーでの小旅行を楽しみました。バスは時に渋滞で遅れることがあるので、これまであまり利用してこなかったのですが、乗り換え無しで現地まで直行できて次の電車の時間などを気にせずに観光を楽しむことができるという、バスツアーの魅力を発見することができました。
それでは、先週の主なアップデートについて振り返っていきましょう。今回はゴールデンウイーク明けということで、前の週である4/28(金)の内容も含んでいます。また、多くの発表があったことから、できるだけシンプルな説明にとどめるようにしています。詳細はぜひリンク先を参照してください。
2023年5月1日週の主要なアップデート
- 4/28(金)
- Amazon CloudWatch adds new console capabilities and data visualizations
Amazon CloudWatch のコンソール周りの改善が発表されました。可視化パーツとして、ゲージやテキストが追加されることによって表現力が向上したことに加え、編集内容のシンタックスハイライトや、自動セーブなど開発生産性の機能向上も行われています。 - AWS Verified Access is now generally available
AWS Verified Access が一般提供開始(GA)になりました。Verified Access は、企業内のアプリケーションに、(VPNなどを使わず)セキュアなアクセスを提供するサービスです。アプリケーションごとにきめ細かなアクセスを定義できるだけでなく、各アプリケーションのポリシーを1か所で管理できるのが特徴です。詳細はこちらのブログを参照してください。 - Amazon Connect reduces Japan toll-free inbound minute rate
Amazon Connect で日本のトールフリー番号(無料通話の電話番号)をエンドユーザーに提供する際の料金が46%値下げされましおた。これまで $0.1482/分 だったものが $0.08/分 になり、より安価に利用可能になりました。 - Announcing Provisioned Capacity for Amazon Athena
Amazon Athena でProvisioned Capacityという新しい利用方法が追加されました。事前に必要な性能値(DPU)をプロビジョン(事前準備)しておくことで、DPU x 時間で利用コストが決まる方式です。利用料金を月額固定にしたり、ワークロード毎にDPUを調整するといった使い方が可能になります。詳細はこちらのブログをご覧ください。 - Amazon RDS now supports M7g and R7g database instances
Amazon Relational Database Service (RDS)で、AWS Graviton3 ベースの M7g, R7g インスタンスが選択可能になりました。 RDS for MySQL, RDS for PostgreSQL, RDS for MariaDB で利用可能です。Graviton3はGraviton2と比較して最大約 30% の性能向上を実現しつつ、価格性能比も 27% 向上しています。詳細は上記What’s newをご確認ください。
- Amazon CloudWatch adds new console capabilities and data visualizations
- 5/1(月)
- Amazon Aurora Serverless v1 now supports PostgreSQL 13
Amazon Aurora Serverless v1 で PostgreSQL 13 が利用可能になりました。PostgreSQL 11からのインプレースアップグレードがサポートされますので、事前検証やアップグレードを検討していただければと思います。 - Amazon Sagemaker Data Wrangler now supports image data preparation
機械学習用の前処理を支援するサービスである SageMaker Data Wrangler にイメージデータの前処理機能が追加されました。S3上にある画像ファイルに対して、サイズ変更やローテーションといった変換を実施したうえで、ラベリングを行うことが可能になりました。
- Amazon Aurora Serverless v1 now supports PostgreSQL 13
- 5/2(火)
- Amazon Inspector now allows customers to search its vulnerability intelligence database
Amazon InspectorはAmazon EC2 、コンテナ、Lambda 関数などのワークロードを自動的に検出し、ソフトウェアの脆弱性や意図しないネットワークの露出がないかをスキャンするサービスです。今回このInspectorが利用している脆弱性データベースが検索可能になりました。これのより、たとえばCommon Vulnerability and Enumerations (CVE) ID などで検索することで、現在Inspectorのスキャンがカバーしている範囲がより明確に判断できるようになります。
- Amazon Inspector now allows customers to search its vulnerability intelligence database
- 5/3(水)
- Announcing AWS User Notifications general availability
新サービスである AWS User Notifications が一般提供開始(GA)になりました。これは、複数リージョン、複数サービスから、自分に必要な通知を選択し、EメールやSNSなどに連携したり、GUIで確認することを可能にするものです。User Notifications自体の利用料金は無料です。詳細はこちらのブログをご確認ください。 - Amazon RDS for PostgreSQL now supports pgvector for simplified ML model integration
Amazon Relational Database Service (RDS) for PostgreSQL で pgvector extension が利用可能になりました。pgvectorはOSSで開発されている、ベクター近傍検索を提供する拡張で、機械学習の領域などで、それぞれのデータの近さ(semantic relationships)を評価するために利用されます。詳細はこちらのブログをご覧ください。 - AWS announces Multi-AZ with Standby for Amazon OpenSearch Service
Amazon OpenSearch Service で Multi-AZ with Standby が利用可能になりました。あるAZで障害が発生した際に、別のAZにフェイルオーバーを実現するための機能です。スタンバイ側のAZでクラスターが待機しているため、障害を検知してから1分以内にスタンバイ側がプライマリーに切り替わることを目標に設計されています。詳細はこちらのドキュメントをご覧ください。
- Announcing AWS User Notifications general availability
- 5/4(木)
- Zonal shift for Amazon Route 53 Application Recovery Controller now available in 18 additional Regions
Zonal shift for Amazon Route 53 Application Recovery Controller が、すべてのリージョン(中国本土のリージョンやGovCloud(米国)などを除く)で利用可能になり、大阪リージョンでも利用可能になりました。Zonal shiftは、マルチAZで構成されたアプリケーションにおいて、特定のAZで障害が起こったときにそのAZへトラフィックがルーティングされないよう、確実に制御することができる機能です。詳細はこちらのブログをご覧ください。 - Amazon EMR on EKS launches vertical autoscaling to auto-tune application resources
Amazon EMR on EKS (EKSインフラ上で稼働するEMR)で垂直自動スケーリング(vertical autoscaling)が利用可能になりました。ワークロードの負荷に応じて、CPU数やメモリ量を自動的に調整する機能です。詳細はこちらのブログをご覧ください。
- Zonal shift for Amazon Route 53 Application Recovery Controller now available in 18 additional Regions
- 5/5(金)
- Amazon QuickSight launches dataset parameters to optimize slicing and dicing experiences
BIサービスの Amazon QuickSight にデータセットパラメータ機能が追加されました。これは作成したパラメータ(ユーザが操作可能な変数のようなもの)を、データセットの中のSELECT文に埋め込んだり、データセット内の計算フィールドで利用したりすることを可能にするものです。詳細はこちらのドキュメントをご覧ください。
- Amazon QuickSight launches dataset parameters to optimize slicing and dicing experiences
最後に2つイベントを紹介させてください。
5/11(木)の午前中に、大阪リージョンが 2021年にフルリージョン化してから2周年になったことを記念したオンラインセミナーが開催されます。大阪リージョンの最新情報やお客様の大阪リージョン活用事例が説明されます。
– オンライン ウェビナー 大阪フルリージョン 2 周年!最新情報からメインリージョンとしての活用事例まで教えます
また、5/18(木)の午前中には「AWS で実践!Analytics Modernization~事例祭り編~」と題したオンラインセミナーを開催します。AWSのアナリティクスサービスを中心とした最新情報に加えて、お客様の活用事例が説明されます。Amazon DataZoneやAWS Glue for Rayといった新サービスの説明もありますので、ご興味がある方はぜひ以下URLよりご参加ください。
– オンライン ウェビナー AWS で実践!Analytics Modernization~事例祭り編~
それでは、また来週!
ソリューションアーキテクト 下佐粉 昭 (twitter – @simosako)