Amazon Web Services ブログ

新規 – Amazon Managed Blockchain – スケーラブルなブロックチェーンネットワークの作成および管理

信頼は素晴らしいものであり、ほとんどすべてのビジネスおよび個人的な関係や取引の基礎です。場合によって、信頼は長期間にわたって構築され、取引が成功するたびに強化され、関係の不可欠な部分と見なされます。他の状況では、信頼を蓄積する時間がないため、代わりに他のメカニズムを使用する必要があります。当事者は、信頼がない場合に取引を正常に完了する方法を見つけなければなりません。現在、Hyperledger FabricEthereum などの新興のブロックチェーン技術がこの重要なニーズを満たし、当事者が提案された取引の有効性に関して合意に達し、信頼が存在しない場合に各取引の改変不可能なデジタル記録 (一般に元帳と呼ばれる) を作成することを可能にします。

Amazon Managed Blockchain
AWS re:Invent 2018 で Amazon Managed Blockchain を発表し、プレビューへのサインアップをご案内しました。プレビューが完了し、Amazon Managed Blockchain米国東部 (バージニア北部) リージョンで本稼働用に利用できるようになったことをお知らせいたします。Hyperledger Fabric オープンソースフレームワークを使用したスケーラブルなブロックチェーンネットワークを作成するために使用することができます。Ethereum については準備中です。すぐにわかるように、ほんの数分でネットワークを構築できます。一度作成すると、ブロックチェーンネットワークを簡単に管理および維持することができます。証明書を管理し、新しいメンバーを招待し、トランザクションをより迅速に処理するためにピアノードのキャパシティをスケールアウトすることができます。

Amazon Managed Blockchain で作成したブロックチェーンネットワークは複数の AWS アカウントにまたがることができるため、中央機関なしでメンバーのグループがトランザクションを実行してデータを共有することができます。新しいメンバーは、トランザクション要求を処理して台帳のコピーを保存するピアノードを簡単に起動および設定することができます。

Amazon Managed Blockchain の使用
AWS マネジメントコンソールAWS コマンドラインインターフェイス (CLI) (aws managedblockchain create-network)、または API (CreateNetwork) から、独自のスケーラブルブロックチェーンネットワークを作成することができます。開始するには、Amazon Managed Blockchain コンソールを開き、[Create a network] をクリックします。

ネットワークのエディション (スターターまたは標準) を選択する必要があります。スターターエディションは、テストネットワークおよび小規模の本稼働ネットワーク用に設計されており、ネットワークあたり最大 5 メンバー、メンバーあたり 2 ピアノードです。標準エディションは、拡張可能な本稼働用途向けに設計されており、ネットワークあたり最大 14 メンバー、メンバーあたり 3 ピアノードです (両方のエディションの詳細については、Amazon Managed Blockchain 料金を参照してください)。また、ネットワークの名前と説明も入力します。

次に、ネットワークの投票ポリシーを設定し、[Next]をクリックして先に進みます (提案の作成と投票の詳細については、提案の使用を参照してください)。

ここで、ネットワークの最初のメンバーを作成する必要があります。各メンバーは、ネットワーク内で別個の ID であり、ネットワーク内で互いに認識できます。また、認証局のユーザー名とパスワードも設定し、[Next] をクリックします。

ここまでの設定を再確認し、[Create network and member] をクリックします。

これでネットワークは「Creating」ステータスに入るので、ちょっと休憩を取り、愛犬の散歩に行きます。 戻ると、ネットワークのステータスは「Available」になっているでしょう。

メンバーの招待
これでネットワークが利用可能になったので、[Members] タブをクリックしてメンバーを招待することができます。

ネットワークの現在のメンバーで、自分が所有しているメンバーと他のユーザーが所有しているメンバーの両方を表示することができます。[Propose invitation] をクリックして、新しいメンバーを招待します。

次に、提案されたメンバーの AWS アカウント番号を入力して、[Create] をクリックします。

これで、提案が作成されます (私自身とネットワークの他のメンバーの両方に表示されます)。ID をクリックして先へ進みます。

提案を確認し、自分の ID (block-wizard) を選択し、[Yes] をクリックして投票します。

ネットワークを作成したときに指定したしきい値に合格するのに十分な「Yes」の投票を受け取ると、招待は新しいメンバーに拡張され、「Invitations 」セクションに表示されます。

テスト目的でブロックチェーンネットワークを構築していて、複数の AWS アカウントにアクセスできない場合は、自分のアカウントを招待することもできます。これを実行した後 (そして自分自身を入れるために投票した後) は、同じアカウントに複数のメンバーが集まることになります。

ネットワークの使用
これでネットワークが稼働し、何人かのメンバーがいるので、次のステップはブロックチェーンアプリケーションを実行する Virtual Private Cloud (VPC) 内にエンドポイントを作成することです (この機能は AWS PrivateLink によって提供されます)。ネットワークの [detail] ページから始めて、[Create VPC endpoint] をクリックします。

目的の VPC とその中のサブネットを選択し、セキュリティグループを選択して、[Create] をクリックします。

アプリケーションは VPC エンドポイントを使って、ブロックチェーンネットワークと通信することができます。

次のステップは、ブロックチェーンを利用するアプリケーションを構築することです。これを行う方法を学ぶには、Amazon Managed Blockchain で、Hyperledger Fabric のアプリケーションを構築およびデプロイするをお読みください。また、Amazon Managed Blockchain を使用して Hyperledger Fabric ブロックチェーンネットワークの作成を始めるを読んで学ぶこともできます。

知っておくべきこと
いつものように、この新しいサービスのための健全なロードマップがあります。今後の詳細をご期待下さい!

Jeff;

追記 – AWS ブロックチェーンパブで、 Amazon Managed Blockchain および AWS DeepLensの新しい使い方をご覧ください。