AWS Startup ブログ

【前編】AWS Startup Day 2019 Tokyo: スタートアップのためのビジネスとテクノロジーの最先端の知が集結したイベントを詳報

みなさんこんにちは、AWSでスタートアップマーケティングを担当している石渡です。今回は、2019年3月27日に行われた、AWS Startup Day 2019 Tokyoの模様をお伝えします。

はじめに: AWS Startup Dayとは?

AWS Startup Dayは、世界中の主要都市で開催されるイベントシリーズで、日本では今回が2回目の開催です。昨年は、東京・恵比寿にて、300名を超える参加者の熱気に包まれたイベントでしたが、今年はその2倍の規模に見合う新規企画なども多数取りそろえた形で実施しました。

Amazon Fashion Studio:一般には非公開のシークレットエリアでイベントを実施

Startup Day 2019 Tokyoは、アパレルECを行う Amazon Fashion が商品の撮影に使うスタジオを借り切って実施しました。この建物は、昨年の6月にオープンしたばかりの最先端の撮影拠点で、通常はモデルさんが行き交う華やかな場所です。我々が普段のセミナーで利用するようなイベントスペースとは全く異なるこの空間ですが、我々が考えるビジネスとテクノロジーの最先端の知識を共有させて頂く場に最適と考え、一日限りの空間演出を行いました。

基調講演前半:先進の米国スタートアップのCTOが語るエンジニアリング組織作りの要諦とは?

今年も、アマゾン ウェブ サービス ジャパン株式会社の代表取締役社長の長崎からのご挨拶で、Startup Day が開幕しました。

長崎は、まず現在AWSを活用頂いている国内スタートアップのお客様の一例のスライドを利用して、様々な業種の様々なワークロードに対して AWS のスタートアップチームが経験を有していることを紹介しました。そのうえで、「皆さんのビジョンを実現するためにAWSを活用頂きたい」と強調しました。

長崎に続けて壇上に上がったのは、AWS のGlobal Startup AdvocateのMackenzie Kosutです。世界各国でユニークな取り組みを行うスタートアップの支援を行うMackenzieは、本格的な普及期に入った機械学習の活用をテーマにセッションを進めました。

そのMackenzieが、日本のスタートアップの皆さんにぜひ聞いて欲しいと強く依頼して、20年ぶり2度目の来日が叶ったのが次のスピーカーです。米国NYを拠点にするスタートアップ、 Button Inc.のFouding CTOであるMike Wakelyさんです。Button 社は、モバイルコマースビジネスを行いたいと考える事業者を繋げるプラットフォームを提供しています。

Buttonは、実はかなり初期からのAmazon ECSのユーザーでもあるのですが、今回はコンテナの話ではなく、創業から今に至るまでのエンジニアリング組織作りや、様々な経験から学び、今も大事にしている教訓やモットーなどを紹介頂きました。

Mikeさんが紹介した、Buttonian (Buttonの社員)が大事にする価値観は以下の5点だそうですが、4点目のOmotenashiは、そう、日本語の「おもてなし」です。

  • Be an Entrepreneur and Never Settle
  • Deliver Excellence
  • Speak Boldly and Honestly
  • Provide Omotenashi
  • Grow Individually and Organizationally

お客様、パートナー、採用候補者、Buttonで働く仲間に対して、彼らがそれを必要とする前に先回りして必要なものを提供していこう、ということだそうです。

 

基調講演後半:株式会社VAAK代表取締役の田中様、Sansan株式会社 CTO の藤倉様が自らの学びを惜しみなく披露

基調講演の後半戦のトップを飾るのは、独自のAI技術をテコに社会課題の解決を目指す株式会社VAAKの代表取締役の田中様です。行動認識AIの技術に強みを持つVAAKは、最初のプロダクトである VAAKEYE によって、万引きの抑止をはかり、それによる社会的損失を削減していこうというビジョンを掲げています。このビジョンの延長線上には、自殺の抑止やテロ行為などの事前の抑止なども含まれているそうで、「犯罪や事故のないゆたかな社会を目指していく」と強調していました。

 

基調講演のバトンを最後に引き受けて頂いたのは、Sansan株式会社のCTO、藤倉様です。「スタートアップを成長させるプロダクト開発」と題して、Sansanの創業時から今に至るまでの軌跡を技術の観点で見続けてきたCTOならではの視点でお話し頂きました。

スタートアップビジネスを成功させるためには、プロダクトコンセプト、技術、開発チーム、文化など、多くのことが重要であり、これらを獲得し、調和させていく方法を、自らの実体験に照らしてお話し頂きました。

Mike様、田中様、藤倉様と、ステージも環境も異なる様々なCxOの方々にお話し頂いたのは、今回のイベントにお越し頂きたいと考えたアーリーステージのスタートアップの皆様にとって多くの学びをお持ち帰り頂けるのではと考えたからでした。セッションの評価も高く、多くの方にご満足頂ける内容となりましたことについて、改めて登壇者の皆さまにお礼申し上げます。

この基調講演を含む講演の様子は、5月中旬に予定しているStartup Day 2019 Tokyo – Onlineにてビデオでご紹介する予定です。このBlogでも改めてご紹介しますので、引き続きご注目ください。

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