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【開催報告&全資料まとめ&録画公開】Amplify Meetup #03

こんにちは!アマゾンウェブサービスジャパン株式会社 スタートアップソリューションアーキテクトのじゃが(@jagimogmog)です。

本記事では4月2日に開催しました、「Amplify Meetup #03」の資料まとめと録画を掲載します。Amplify Meetupは4ヶ月ごとの開催のため、今回をもって約一年継続できた形となります。今までご参加・ご登壇いただいた皆さま、誠にありがとうございました!引き続きAmplifyでの開発・ナレッジシェアを一緒に楽しめましたら幸いです。

おさらい:「Amplify Meetup」とは?

「Amplify Meetup」はAWS Amplifyに興味のあるすべてのエンジニアのためのコミュニティイベントです。また「AWS Amplify」はセキュアでスケーラブルなモバイル・ウェブアプリを構築するための開発プラットフォームです。

Amplify Meetupを通してAWS Amplifyの知見を共有して、日本語の情報を増やしていきましょう!今後Amplify MeetupではAWS Amplifyに関する情報交換と、AWS Amplifyの日本コミュニティを盛り上げることができるような、様々なイベントを開催予定です。

はや3回目の開催となる今回は、登壇者を CFP で募集するという新たな試みを実施させていただきました。数多くのご応募、ありがとうございました!第1回の開催ブログ第2回の開催ブログも合わせてご活用ください。

Amplify Meetupは次回も開催予定ですので、ぜひ皆様ふるってご参加ください。AWS Amplifyなどの、AWSでのフロントエンド関連のイベントを告知するconnpassグループでメンバー登録すると、イベント開催の通知を受け取ることができます。AWS Amplify Japan User GroupのSlackでも告知いたしますので、ぜひご参加ください!

第3回のおしながき

Amplifyを本番環境で利用されているユーザーの方々に、Amplifyの良さ、運用のコツ、工夫したところなどについてざっくばらんにLTしていただきました。当日の盛り上がりは、ぜひTwitterハッシュタグ「#AWSAmplifyJP」をチェックしてみてください!

ユーザーセッション

AWSセッション

Amplify Meetup #03 録画

 

ユーザーセッションのご紹介

「バックエンドエンジニアがAmplifyで中規模案件に挑戦した話」木村 宏明氏 (株式会社スカラパートナーズ)

バックエンドエンジニアがAmplifyで中規模案件に挑戦した話の一枚目のスライド画像

https://pages.awscloud.com/rs/112-TZM-766/images/EV_awsamplify-meetup-4-Apr-2021-scalapartners.pdf

スカラパートナーズ木村さんからは、中規模の事業立ち上げにAmplifyを活用した話をしていただきました。Amplify 採用の背景には、スピード感を出した上で、開発後のインフラ運用を楽にしたいという思いがあったそうです。元々はバックエンドエンジニアというご自身の視点から、DynamoDBのデータベースの設計、Elasticsearchの利用、アクセス制御などにおける注意点を共有いただきました。

「Amplifyは拡張性が高い!」という発表中のお言葉通り、Amazon Elasticsaerch Serviceや AWS Lambdaを利用することで様々なユースケースに対応できるのはAmplifyの良さだと思います!一方ご指摘の通り、裏を返すと柔軟ゆえに「Amplifyでできるのか、できないのかの判断が難しい」という側面もあります。要件にAmplifyがフィットするのか悩まれた時は、ぜひAWSの担当者や、Online Ask An Expertまでお気軽にご相談ください。

「ExpoとAmplifyを使ってWebとアプリを同時開発」青木 光平氏 (O: 株式会社 CTO) @coa00

Expo と Amplifyを使って Webとアプリを同時開発

O: 青木さんからは、Amplify と Expoを組み合わせた開発についてお話しいただきました。Amplify ConsoleのCI/CD機能とExpoのCIを繋げて、シームレスなデプロイフローを構築されています。Amplify MockingAmplify Hosting (Console)の Web Preview機能を活用されているAmplifyの開発フローは、筆者が日頃からオススメさせていただいてる構成でもあり、画面の前でうんうんと頷いてしまいました。

開発メンバーは全員AmplifyやAWSの知識がない状態からスタートされ、青木さんが用意されたReactやAmplifyのキャッチアップができるオンボーディングプロセスを実施されたそうです。Amplifyは比較的新しいツールのため、スキルセットを最初から身につけているエンジニアを採用するのは難易度が高い印象があります。オンボーディングプロセスを用意し、キャッチアップしていきたい!という熱量高いメンバーを迎え入れる戦略は、アーリーステージのスタートアップの採用戦略として素晴らしいと思いました。

「toCサービスをAWS Amplify使って構築、運用しているお話」ララタン!!肉屋のCTO 谷 耕平 氏(株式会社ビータス CTO) @niku_it_cto

toCサービスを AWS Amplify使って 構築 / 運用しているお話

「どーもー!肉屋のCTOです」というフレーズから始まった ビータス 谷さんの発表は、お肉の画像が散りばめられ、食欲が掻き立てられるセッションでした…というのは置いておいて。高級弁当テイクアウトサービス「Ichigun」の WebリプレースをAmplifyで実施された経緯を発表いただきました。Amplify CLIで構築した認証用サービス Amazon CognitoとWebアプリで利用するAmplify Librariesのシームレスな連携や、UI Componentsを利用したほぼNo Codingな認証画面の作成、Amplify Consoleを利用したシンプルなホスティングなどについてお話しいただきました。

全体として、Amplifyで何が楽になるのか?がよくわかる発表でした。Amplifyを利用することで、ビジネス価値の創出につながらない、差別化を生まない重労働をAmplify、ひいてはAWSに任せるという考え方は、どの規模の会社においても通用する考え方だと思います。Amplifyに興味があるけど、何が魅力なのかよくわからない、という方が全体感をつかむのにオススメです。

「レガシーなWebシステムにAmplifyを生やしてみた話」南島 康一 氏 @1kegam1/向 宇 氏 @kou9126 (株式会社マーケットエンタープライズ Tech Lead/Front-end Engineer)

https://docs.google.com/presentation/d/1N9oWcHKV-5DctZY0JSdXMiU2v_n45FXRxCE2JFrLoak/edit

マーケットエンタープライズ 南島さんと向さんからは、既存のリサイクルショップ・価格比較サイト「おいくら」に、新機能「全国査定」を Amplifyで追加実装した経緯や開発のポイントについて発表いただきました。チーム開発に向いていたというAmplify採用のモチベーションの話や、既存基盤の認証系との連携方法、@searchableを利用した距離検索の実装、などについてお話しいただきました。

Amplify Meetupで初めての、レガシーなシステムの新機能を Amplifyで追加実装する事例でした。既存の技術スタックがレガシーな場合、Amplifyのような新技術を使いたくても、一気にリプレースするのは難しいケースの方が多いでしょう。一方で、一部機能でAmplifyを利用するところから始め、開発の生産性向上の効果を確認しつつ、徐々に脱レガシーな方向へシフトしていく、というのは地に足がついた方向性です。他の企業でも参考になるのではないでしょうか。

また、Amplify Meetupに参加された経緯や開発の舞台裏について、Builders Flashでインタビュー記事が公開されているため、合わせてご覧ください。

「Amplifyで作る配信サイト/ビデオチャットWebアプリ」松井 英俊 氏 (株式会社スタートアップテクノロジー) @hide04241990

AWS Amplify と Amazon IVS, Amazon Chimeで作る配信サイト / サーバーレスビデオチャットWebアプリ

スタートアップテクノロジー 松井さんからは、JAWS DAYS 2021 – re:Connect の配信基盤をAmplify + Amazon Interactive Video Serviceで構築された事例をお話しいただきました。追加要件の発生に伴う配信アーキテクチャの変遷はリアリティがありましたね。配信システムや、イベントドリブンなアーキテクチャをAmplifyで実装する際のサンプルアーキテクチャとして非常に有用な事例でした。

Amplifyの運用面での長所として「機能を実現するコードがそのままインフラ管理のコードに」というコメントをいただきました。Amplify CLIは対話式インタフェースと、GraphQL APIのスキーマファイルなどの最低限の設定ファイルによって、最小限のロジックの記述でインフラレイヤーまでコード管理できるのが魅力だと筆者も考えています。Amplifyを使いこなしたら、これほど大きな規模のサービスも短期間で1人で開発できるのか!と驚く発表でした。

AWS セッションのご紹介

「Amplify Japan User Groupについて」 和智大二郎 (アマゾンウェブサービスジャパン株式会社)@watilde

Amplify Japan User Group and OSS

会の冒頭、 AWS 和智からは Amplify Japan User Groupの活動内容について共有させていただきました。OSS開発への参加や、Amplify Japan User Groupの活動を通じて、コミュニティメンバーと共に楽しくAmplifyを学習していきませんか? Amplify Japan User GroupのSlack (再掲)への参加をお待ちしております!

「 Amplify Updates by AWS」 もあいぶる(アマゾンウェブサービスジャパン株式会社)@moaible

https://pages.awscloud.com/rs/112-TZM-766/images/EV_awsamplify-meetup-4-Apr-2021-AWS.pdf

会の締めくくりには、直近のAmplifyのUpdatesを AWS もあいぶる にまとめていただきました。Amplify Admin UIのリリースや、Amplify Flutterの一般適用開始、Amplify CLIのAWS Fargateを用いたコンテナデプロイのサポート、など、今回も気になるアップデートが目白押しでしたね!

さいごに

LTのご紹介では簡単にLT内容と、個人的な見所をご紹介させていただきました。ぜひ各登壇者のスライドや録画もご覧いただければと思います。

また繰り返しにはなりますが、Amplify Meetupは次回も開催予定ですので、ぜひ皆様ふるってご参加ください。AWS Amplifyなどの、AWSでのフロントエンド関連のイベントを告知するconnpassグループでメンバー登録すると、イベント開催の通知を受け取ることができます。AWS Amplify Japan User GroupのSlackでも告知いたしますので、ぜひご参加ください!

そして「登壇したい!」という方も随時募集しておりますので、Amplify Meetup の CFP や、#AWSAmplifyJPでのつぶやき、お近くのAWSスタッフにお声がけください。これからも皆さんと共にAmplifyを育てていきたいと考えています!みなさんもAmplifyポーズで、Let’s Amplify!

運営メンバーのご紹介

こやきむ木村 公哉(Kimura, Koya)@kimyan_udon2
香川県出身のソリューションアーキテクトです。普段はISV/SaaSなお客様の技術支援を担当しています。好きなサービスはAWS AmplifyとAWS Lambda、Amazon Kinesisです。好きな食べ物はうどんです。結婚式を終えました。
 
 
 
 
吉田 祐樹 @yshd
Application Development Consultantとしてアジャイルやクラウドネイティブアプリ開発の支援をしています。
明日楽をするために今頑張るのがモットー。
 
 
 
 
チューリップ塚田 朗弘 @akitsukada
Startup Solutions Architect。AWS Amplify が好き。
 
 
 
 
 
 
 
本寺 広海 @moaible
AWS Amplifyとウサギが好きなApp Devコンサルタントです。
 
 
 
 
 
 
 
wachi-sanWachi, Daijiro @watilde
Developer Relations Engineer (Mobile/Web) です。
 
 
 

執筆者

じゃが永山 大輔(じゃが) @jagaimogmog
普段はStartup Solutions ArchitectとしてStartupのお客様の技術支援を担当。AWS AmplifyとChime SDKがお気に入り。