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Amazon Connect 入門ハンズオンを公開しました! – AWS Hands-on for Beginners Update

こんにちは、テクニカルソリューションアーキテクトの木村(@tkimurz)です。運動不足解消のために、走ってみたり、縄跳びをしてみたりと、いろいろと試しているのですがなかなか続きません。雨が降れば外に出るのがイヤになってしまいますし、張り切って動けば足を挫きます。運動する前に、準備運動をしっかりしたり、天候に関係なく続けられる方法を模索した方が良い気がしてきました。今年の下半期は、運動を継続するすべを身につけたいと思います。

さて、AWS Hands-on for Beginners シリーズの新コンテンツとして Amazon Connect 入門ハンズオン を追加しました。このハンズオンでは、セルフサービスで利用できるクラウドコンタクトセンターである Amazon Connect について、自動音声応答を含む基本的なコンタクトセンターの構築方法を学んで頂くと同時に、電話を受けるエージェントやコンタクトセンターの管理者のオペレーションについても実践して頂きます。特に顧客体験を定義する問い合わせフローの作成については、ステップバイステップで一から設定を行って頂きながら、あらかじめ用意されているデフォルトの問い合わせフローとの関係の理解や書き換えの実践も行っていただきます。

本記事では、このハンズオンの紹介に加え、ハンズオンの最後でご案内している Next Step についての参考情報をお伝えしたいと思います。是非ハンズオンを実践いただき、その後にはこちらの記事を参考にNext Stepに進んでいただければと思います。

AWS Hands-on for Beginners とは?

AWS Hands-on for Beginners は、動画にそって実際に手を動かしながら AWS サービスについて学んでいただく無償のコンテンツです。名前の通り、テーマになっている AWS  サービスを初めて利用される方向けの内容ですので、学習の最初のステップとして活用いただけます。オンデマンド形式での配信となるので、移動時間などのスキマ時間での学習もできますし、分かりにくい部分を巻き戻して何度でもご覧いただくことができます。

 

[New] Amazon Connect 入門ハンズオンを公開しました!

7月14日(水) に クラウドコンタクトセンターの Amazon Connect 入門ハンズオンを公開しました。Amazon Connect の誕生背景や概要の説明から始まり、自動音声応答を利用する基本的なコンタクトセンターの構築をステップバイステップで実践して頂きます。

Amazon Connect では、問い合わせフローと呼ばれるチャートを作成して、問い合わせをしたお客様が体験する処理の流れを定義していきます。実際の作成を行う前に、問い合わせフローとはなんなのか、どのように処理が行われるのかをご理解頂きます。

また問い合わせフローでは、お客様がエージェントにルーティングされるまでの待ち行列であるキューや、問い合わせをエージェントに割り当てるための定義であるルーティングプロファイルなど、関連する各種リソースについての理解も必要です。

問い合わせフローの作成では、いきなり完成形をつくるのではなく、最初に電話を受けるための最小限の構成を作っていただいた後に、動作確認をおこないながら、少しずつ機能を追加していくことでそれぞれの要素がどのように機能するのかを理解しやすくなるように行程を分けています。以下の図は最小限の構成を作成後に自動音声応答の対応を追加した後の状態ですが、この後さらにログ記録と通話記録の有効化を行って完了になります。

Amazon Connect入門ハンズオンは下記の URL からお申し込みいただけます。ぜひご視聴ください!

“Amazon Connect 入門ハンズオン” ハンズオン申し込みページ

 

Next Step の実践

1) ハンズオンでご紹介した Next Step のヒント

ハンズオンでは、次の図にあるような Next Step をご提案しています。ここではカスタマイズ例の「キューへの転送の前にオペレーション時間の確認を行う」について、ヒントとなる情報をご紹介したいと思います。

ハンズオンでは、問い合わせフローの関連リソースとしてオペレーション時間の作成をしています。作成したオペレーション時間は、キューとの関連付けは行っていますが、実は問い合わせフローの中では特に使用していません。実際の運用においては、営業時間や曜日によって受付を行うかどうかの判定に使用していただけます。

どのように、オペレーション時間の判定を行うかというと、「オペレーション時間を確認する」という問い合わせブロックを使用します。

デフォルトでは、問い合わせフローで設定されたキューに関連付けされたオペレーション時間に基づいて、時間内か時間外かを判定しますので、作業キューの設定を行った後且つキューへの転送を行う前に追加するのが良いでしょう。また任意のキューに関連付けることも出来ますので、その場合は作業キューの設定を行う前に判定処理を行うことも出来ます。是非、ハンズオンで作成した問い合わせフローに、こちらのブロックを追加してカスタマイズを試してみてください。

2) AWSサービスのエコシステム活用、他ハンズオンでの学びの融合

つづいて、もう一つ別の活用例をご紹介したいと思います。Amazon Connect では、様々なAWSサービスのエコシステムを活用できることも、大きなメリットの一つです。次の構成例のように、 Amazon Connect の通話録音機能によって保存された音声を、Amazon Transcribe によってテキストに変換し、更に Amazon Comprehend による自然言語処理によってテキスト分析を行うことも出来ます。

この構成例についても実践してみたいという方には、次の「AWS Lambda と AWS AI Services を組み合わせて作る音声文字起こし & 感情分析パイプライン」ハンズオンをお勧めしたいと思います。

このハンズオンでは、 Amazon Simple Storage Service (S3) に音声ファイルをアップロードすることをきっかけに、自動的に AWS Lambda を実行し、Amazon Transcribe による音声文字起こし、続けて Amazon Comprehend による感情分析を行うまでのパイプラインを学んでいただけるコンテンツです。一部前述の構成例と異なる部分はありますが、近しい成果を実現することが出来ます。こちらのハンズオンで学んでいただいたことと組み合わせて活用いただくことで、皆様が構築したコンタクトセンターにおいても、このような音声文字起こしと感情分析を実現することが出来ます。

 

まとめ

今月の AWS Hands-on for Beginners シリーズのアップデートとして、Amazon Connect 入門ハンズオンの紹介を行いました。従来のコンタクトセンターソリューションでは、構築や変更に膨大な時間がかかったり、専用のハードウェアや電話機の用意が必要であったり、ピーク時に合わせたライセンスの購入が必要であったりと、様々な課題が存在していました。Amazon Connect は、このような課題を解決するために開発されたサービスです。この Amazon Connect の構築方法をご理解頂き、皆様のビジネスに活用頂ければと考え、今回のハンズオンコンテンツを作成しました。このコンテンツが、皆様の課題の解消やビジネスへの活用に貢献できれば幸いと考えています。ご実施いただいた際は、ぜひアンケートからフィードバックをいただければと思います。それではハンズオンをお楽しみください!

 

 

このブログの著者

木村 友則 (Tomonori Kimura) @tkimurz

テクニカルソリューションアーキテクトとして、業種業態を問わず様々なお客様を支援させて頂いています。AWS CLI や AWS SDK 等を使用して、システムを構成する様々なリソースを、コードで管理できることに喜びを感じます。Amazon Connect についても、画面上でブロックを配置してつなぎ合わせることで、手軽に顧客体験を定義できることに感動しています。プライベートでは、2020年に普通二輪免許を取得し一人走り回ることを楽しんでいます。