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AWS IoT SiteWise ハンズオンを公開 – デバイスからのデータ収集、データ連携、収集したデータのモニタリング方法について学べます

こんにちは!ソリューションアーキテクトの久次米です。この記事では、 AWS IoT SiteWise ハンズオンについてご紹介します。なお、 2021年5月12日 現在では、 AWS IoT SiteWiseは東京・大阪リージョンで使用することはできないため、使用可能な他のリージョンを活用ください。

AWS IoT SiteWise サービスページより抜粋

AWS IoT SiteWise は、産業機器からのデータの大規模な収集、保存、整理、モニタリングを容易にして、より優れたデータ主導の意思決定を行うことができるようにするマネージドサービスです。AWS IoT SiteWise を使用すれば、全施設にわたる運用のモニタリングや、一般的な産業パフォーマンスメトリクスの迅速なコンピューティングが可能なほか、産業機器データを分析するアプリケーションを作成して、コストのかさむ機器の問題を予防したり、生産のギャップを減らしたりできます。これにより、デバイス間で一貫してデータを収集し、リモート監視で問題をより迅速に特定し、一元化されたデータでマルチサイトプロセスを改善できます。

ハンズオンの構成

このハンズオンでは、 AWS IoT SiteWise を学習するにあたり、3 つの発電所 (Power Plant) に各々2つの発電機 (Generator) がある環境をシミュレートします。各発電機からは温度、回転数や発電量などのデータ (メトリクス) を収集・保存し、生産設備の稼働効率に関する階層化された指標である設備総合効率 (Overall Equipment Effectiveness = OEE) に沿って可視化しモニタリングする方法を、実際に手を動かしながら 3〜4 時間ほどで学ぶことが出来ます。
ハンズオンを始めるにあたっては、デバイスなどを用意せず、ブラウザのみで簡単に学べます。

https://iot-sitewise.workshop.aws/ja/
ハンズオンで構築する AWS リソースを下図に示します。

ハンズオンでは、初めに AWS Cloudformation を利用して AWS Cloud9 や Amazon SageMaker Jupyter Notebook 環境を構築・設定を行います。次に、データ収集のために AWS IoT SiteWise でSiteWise ゲートウェイの設定や、アセットモデルとアセットの作成などを行います。収集には複数の方法があり、例えば OPC-UA サーバーからのデータ収集を行う場合は、 AWS IoT Greengrass の SiteWise コネクタを利用することで容易に収集が行えます。その他、既にデバイスから AWS IoT Core へデータを送信する仕組みを構築済みのケースを想定し AWS IoT Core のルールエンジンを利用する方法や、デバイスから AWS IoT SiteWise PUT API で直接データを収集する方法を実施します。

こうして AWS IoT SiteWise に収集・保存されたデータは、 AWS Single Sign-On(SSO) 認証情報を使用して AWS IoT SiteWise Monitor のダッシュボードで閲覧することができます。ダッシュボードでは、全ての発電所や各発電所のメトリクスを使用し、 OEE の指標である品質、可用性、性能を用いて OEE 計算式を適用したグラフを表示する方法を試します。

ユースケース

このハンズオンで体験できる AWS IoT SiteWise の機能を応用して実現できるユースケースをご紹介します。

  • 製造業界
    AWS IoT SiteWise では、非効率性を特定して軽減し、産業運用を改善するために、お使いの機器からデータを簡単に収集して利用することができます。AWS IoT SiteWise は、製造ラインおよび組立ロボットからデータを収集してクラウドに転送し、特定の機器やプロセスに関するパフォーマンスメトリクスを構造化するために役立ちます。これらのメトリクスは、運用状況の全体的な効率性を理解し、イノベーションおよび改善の機会を明らかにするために使用できます。また、製造プロセスを表示して、設備とプロセスの欠陥、生産ギャップ、または製品の瑕疵を特定することもできます。
  • 食品飲料
    食品飲料業界の施設は、穀物製粉、精肉と加工、アセンブリ、調理、電子レンジ調理可能な料理の冷凍など、多岐にわたる食品加工を手掛けます。多くの場合、これらを処理する工場は複数の場所に分散しており、工場作業員および機器オペレーターは一元的な場所でプロセスと機器を監視しています。例えば、冷蔵ユニットの監視、原料の取り扱いと消費期限の監視、または運用効率を確保するための施設全体における廃棄物の発生の監視を行っている場合があります。AWS IoT SiteWise を使用すると、複数の場所からのセンサーデータストリームを生産ラインや施設ごとにグループ化できるため、プロセスエンジニアは全施設にまたがるプロセスをより良く理解して改善できるようになります。
  • エネルギーと電力
    大抵の場合、企業は、機器を修理するために訓練された技術者から遠く離れた遠隔地にその発電アセットを展開します。何か問題が発生して連絡があると、技術者たちは現場に出張し問題診断を済ませ、その修理にはあらためて出直していました。AWS IoT SiteWise では、機器の問題解決がより効率的かつ容易になります。アセットのパフォーマンスをリアルタイムでリモートに監視し、どこからでも過去の機器データにアクセスして、潜在的な問題の特定、適切な人材の派遣、問題の防止と修正の両方をより迅速に行うことができます。

さいごに

この記事では、 AWS IoT SiteWise ハンズオンの内容とユースケースについてご紹介しました。是非ハンズオンで AWS IoT SiteWise へのご理解を深めていただければと思います。また、 AWS IoT SiteWise 以外にも多くの IoT 関連のハンズオンが日本語で公開されています。こちらを確認していただき、気になるハンズオンを是非実施してみてください。


著書

ソリューションアーキテクト 久次米 孝俊