Amazon Web Services ブログ
週刊AWS – 2021/2/8週
みなさん、こんにちは。ソリューションアーキテクトの下佐粉です。
今週も週刊AWSをお届けします。
エンジニアのための施設AWS Loft Tokyoは現在休館中ですが、Loftで実施していた対面式の技術相談コーナーであるAsk an Expertが、現在はオンラインで参加いただけるようになっています。そして、今週初の試みとしては2/19(金)にDB、分析、コンテナのエキスパートが終日相談に応じるSpecial Expert Dayを実施する事になりました。私は13時、14時、15時台に当番しておりますので、データレイクやDWH on クラウドで相談したいことがありましたら、ぜひこちらの案内に従ってご参加ください。(なお利用にはAWS Loft Appが必要です。まだ登録されていない場合、利用登録には約5営業日程度かかりますのでご注意ください)
それでは、先週の主なアップデートについて振り返っていきましょう。
2021年2月8日週の主要なアップデート
- 2/8(月)
- AWS CloudHSM が新しいアベイラビリティーゾーンを追加
AWS CloudHSMで米国東部 (バージニア北部)、アジアパシフィック (シンガポール)、アジアパシフィック (東京)、AWS GovCloud (米国西部) で利用可能なアベイラビリティーゾーン (AZ) が追加されました。これにより東京リージョンでは3つ目のAZを構成に含めることができるようになり、より高い耐久性を実現可能になりました。 - Application Load Balancer がアプリケーション Cookie のスティッキーネスのサポートを開始
ELBの1つ、Application Load Balancer (ALB) がアプリケーションのスティッキーCookieをのサポートしました。ターゲットグループレベルで設定されたカスタムアプリケーションCookieを使ってクライアントとターゲットの間にスティッキーを実現できるようになっています。 - PartiQL を DynamoDB ローカルで使用して、Amazon DynamoDB のテーブルデータの照会、挿入、更新、削除が可能に
DynamoDB Localは、ローカルPCで起動できるDynamoDB実装で、開発やテストで利用できるダウンロード可能なソフトウェアです。今回DynamoDB LocalでもPartiQLがサポートされるようになりましたので、ローカル環境でPartiQLを利用したDynamoDBテーブルの開発・テストが可能になりました。PartiQLについてはこちらをご覧ください。
- AWS CloudHSM が新しいアベイラビリティーゾーンを追加
- 2/9(火)
- Amazon Keyspaces (for Apache Cassandra) now helps you automate table creation by supporting point-in-time recovery and tag settings in AWS CloudFormation
Amazon Keyspaces (for Apache Cassandra)は、Apache Cassandra互換のマネージドデータベースサービスです。今回の改善でCloudFormationでKeyspacesのテーブルを作成する際に、PITR(point-in-time recovery)の有効化や、タグ付けを設定できるようになりました。
- Amazon Keyspaces (for Apache Cassandra) now helps you automate table creation by supporting point-in-time recovery and tag settings in AWS CloudFormation
- 2/10(水)
- AWS Cloud9 launches visual source control integration for Git
AWS Cloud9はブラウザだけで利用できるクラウドIDEです。今回Cloud9にGit操作のGUI (panel)が追加され、gitの操作がGUIで利用可能になりました(これまではコマンドラインからgitコマンドをタイプする必要がありました)。 - Amazon Timestream now offers cross table queries, query execution statistics, and more
Amazon Timestreamはサーバーレスの時系列データベースサービスです。今回Timestreamが改善され、テーブルのジョインが可能になりました。DBをまたがったジョインも可能です。同時に、クエリ実行の統計情報の改善と、JDBCドライバがApache 2.0ライセンスで公開されたことも発表されています。 - Amazon VPC Traffic Mirroring is now supported on select non-Nitro instance types
Amazon VPC Traffic Mirroringは、ENIにIn/Outするデータをミラーする機能で、通信のトラブルシューティングやモニタリング等に利用可能な機能です。これまではNitro世代のEC2インスタンスファミリーのみサポートしていたのですが、今回これがいくつかの非Nitroインスタンスにも拡張されC4, D2, G3, G3s, H1, I3, M4, P2, P3, R4, X1, X1eインスタンスファミリーでもTraffic Mirroringが利用可能になりました。
- AWS Cloud9 launches visual source control integration for Git
- 2/11(木)
- Introducing Amazon VPC Endpoints for AWS CloudHSM
AWS CloudHSMのサービスAPIをVPC Endpoint経由でアクセス可能になりました。VPC Endpointは、VPCにインターネットゲートウェイが無い状態でもAWSのサービスAPI等への通信経路を確立するためのものです。CloudHSM用のVPC Endpointはインターフェース型(PrivateLink)のVPC Endpointとして提供されます。 - AWS Glue DataBrew now allows you to configure the size of the dataset when auto-generating data quality statistics
AWS Glue DataBrewはコーディング無しで大規模データの前処理(変形)を実現するサービスです。DataBrewの機能に、事前にデータのプロファイル(40以上の統計情報)を収集しておく機能があり、より精緻な分析を支援できるようになっています。今回このプロファイル作成自に読み取るデータ範囲を%で指定できるようになり、データサイズが巨大だった場合にプロファイル作成にかかる時間を短縮可能になりました。 - Amazon Aurora Global Database supports managed planned failover
Amazon Aurora Global Databaseはデータベースを最大6つのAWSリージョンにレプリケーションを可能にする機能です。リージョンをまたがった形でのディザスタリカバリ(DR)の実現等に利用可能です。今回の改善でmanaged planned failoverがサポートされました。これはDRのテストやGlobal Databaseのトポロジーを保ったままprimary regionを変更したい場合に利用する機能です。つまり実際の障害発生時の切り替え機能(Unplanned failover)では無い点に注意が必要です。詳細はこちらのドキュメントをご覧ください。
- Introducing Amazon VPC Endpoints for AWS CloudHSM
- 2/12(金)
- Amazon RDS for MySQL and MariaDB support replication filtering
Amazon RDS for MySQL, MariaDBで、レプリケーションフィルタリングが利用可能になりました。指定したデータベースや表のみをレプリケーション可能にしますこれにより不要なデータ転送が削減され、リードレプリカDBのサイズ縮小、通信量の削減が実現できます。設定方法はこちらのドキュメントをご覧ください。 - AWS CloudFormation StackSets is now available in Japan (Osaka) Region
AWS CloudFormationのStackSetsは、1つのStackをもとに複数のAWSリージョンや複数のAWSアカウント上にスタックを作成するための機能です。今回このStackSetsの対象リージョンが拡張され、大阪ローカルリージョンにも適用可能になりました。なお大阪ローカルリージョンは、今年フルリージョンに拡張される事が予告されています。
- Amazon RDS for MySQL and MariaDB support replication filtering
最後にもう1つイベントのお知らせを。以前、ねこ x TechのイベントAWS Nyantechが開催されましたが、今月その流れをくむオンラインイベント「AWS Nyantech #2 – たくさんの写真の中からうちの子(猫)をみつけよう!」が開催されます。ねこ写真の中から、あなたのねこを見つけ出す仕組みを機械学習の技術をつかって実現するハンズオンをオンラインで行うという内容です。2/22(月)ねこの日、18:30から開催です。ねこ好きエンジニアの皆様、ぜひこちらからお申込みください。
それでは、また来週!
ソリューションアーキテクト 下佐粉 昭 (twitter – @simosako)