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週刊AWS – 2021/10/11週

みなさん、こんにちは。AWSソリューションアーキテクトの小林です。

最近、東京はめっきり秋らしくなってきました。朝晩は冷え込む日も増えてきたので、そろそろ暖かい寝具を出さないといけないかもなとおもう今日この頃です。さて、秋といえばAWS主催ではありませんがCEATECというイベントを思い浮かべる方もいらっしゃるのではないでしょうか。今年はAWSもCEATECでいくつかの講演・ブース展示を実施させて頂きます。こちらにまとめブログを用意しましたので、ご興味がありましたらぜひご参加ください。オンライン開催ですので気軽ですし、登録すれば無料で参加できます。

それでは、10月11日週のアップデートを振り返ってみましょう。

2021年10月11日週の主要なアップデート

  • 10/11(月)
    • Amazon Fraud Detectorがイベントデータセットをサポート
      オンライン不正の迅速な発見を可能にするAmazon Fraud Detectorがイベントデータセットをサポートしました。従来はS3に蓄積されたデータに限って学習対象にすることができました。今回のアップデートで本番稼働中に発生した不正データを直接送信・保存することが可能になり、より新しいデータに基づくモデルを利用することが容易になりました。
    • Amazon Fraud Detectorでオンライン取引における不正検出のための新しい機械学習モデルをリリース
      Amazon Fraud Detectorで不正取引検出インサイトモデル(Transaction Fraud Insights model)が利用可能になりました。このモデルはオンラインのカードレス決済における不正検出のために設計された機械学習モデルです。繰り返しの購入行動や、購入頻度などのリスクパターンを考慮に入れることでより多くの不正取引を検出することが可能です。
    • Amazon Fraud Detectorの不正予測料金を最大56%値下げ
      Amazon Fraud Detectorの料金はモデルトレーニング・ホスティングと、不正予測(オンライン不正インサイト、ルールベースの不正予測)から構成されます。今回、不正予測(オンライン不正インサイト)の割引率が改定され、予測件数のボリュームが大きいほど大幅な割引が適用されるようになりました。
    • AWS Instance Scheduler v2.0を発表
      AWS Instance SchedulerはAmazon EC2とAmazon RDSの起動・停止をスケジューリングしコストを管理しやすくするAWSソリューションです。v2.0ではAWS Systems Managerとの連携が容易になりました。
  • 10/12(火)
    • CDK for Kubernetes(CDK8s)の一般利用が開始に
      AWS Cloud Develpment Kit for Kubernetes(CDK8s)が一般利用開始になりました。CDK8sは使い慣れたプログラミング言語とAPIによって、Kubernetesベースのアプリケーションを開発するためのソフトウェア開発フレームワークです。詳細についてはブログをご覧ください。
    • AWS CDKが開発作業の効率化のためのホットスワップデプロイとロールバックコントロールをサポート
      JavaScript/TypeScript/Java/Python/.NET/Goのそれぞれに向けてAWS Cloud Development Kitのv1.121.0~v1.125.0がリリースされました。これらのバージョンではホットスワップデプロイがサポートされ、開発時に発生するテスト環境への反復的なデプロイを高速化します。なお、この機能は開発の高速化が目的のため、本番環境では利用しないでください。
  • 10/13(水)
    • Amazon QuickSightでSPICEの容量制限が最大5億行に緩和
      Amazon QuickSightでは超高速なインメモリ型演算エンジンであるSPICEが利用できますが、今回SPICEが保持するデータセットへの制限が緩和され、最大5億行かつ最大500GBのデータを扱うことが可能になりました。従来は最大2.5億行かつ最大500GBでしたので、より多くのデータを高速に処理・分析できるようになります。
    • Amazon VPC Flow LogsがApache Parquet形式でのログ出力をサポート
      VPC Flow Logsで、より分析をしやすいログ出力が可能になりました。Apache Parquet形式でのログ出力が可能で、Apache Hive互換のプレフィックスを付与してS3に格納することが可能です。また、1時間毎にパーティション化されたファイルとして出力ができるので、Amazon AthenaやAmazon EMRを利用してこれまでよりも効率的に分析を実行可能です。
  • 10/14(木)
  • 10/15(金)
    • AWS GlueのクローラをAmazon S3のイベント通知から起動することが可能に
      AWS Glueには、S3やRDBのデータをスキャンしてデータカタログに登録することでデータセットの検出を容易にするクローラが用意されています。今回、AWS GlueのクローラのイベントソースとしてAmazon S3のイベント通知を利用できるようになりました。クローラが動作するときに、前回走査した後にS3オブジェクトの追加・削除が発生したかを識別し、必要な時だけクローラを動かすことでコストの最適化を行います。

それでは、また来週!

ソリューションアーキテクト 小林 正人 (twitter – @maccho_j)