Amazon Web Services ブログ
週刊AWS – 2021/11/15週
みなさん、こんにちは。ソリューションアーキテクトの下佐粉です。
今週も週刊AWSをお届けします。
AWSの年次イベント AWS re:Invent が1週間後にせまってきました。今回は11/29~12/3の期間で、オンライン&現地ラスベガスで開催されます。オンラインの参加は無料ですので、まだの方はぜひこちらよりご登録ください。
キーノートやリーダーシップセッションは日本語同時通訳付きで実施されますし、日本語のセッションや、Daily re:Capという1日のまとめを日本語でお届けするセッションも予定されています。
また、re:Inventでの新発表をぎゅっと1時間にまとめてご案内する「AWS re:Invent 2021 速報」が今年も開催されます。こちらは12月3日(金)18時です。こちらもぜひ登録のうえご視聴ください。
– AWS Black Belt Online Seminar AWS re:Invent 2021 速報
それでは、先週の主なアップデートについて振り返っていきましょう。
2021年11月15日週の主要なアップデート
- 11/15(月)
- AWS Amplify が CDK を使用して Amplify で生成されたリソースをオーバーライドする機能を発表
AWS Amplifyに、Amplifyにより生成された IAM、Cognito、S3のリソース構成をオーバーライドする機能が追加されました。 開発者はAmplifyが提供する標準のリソースを使用してバックエンドを簡単に構成できますが、オーバーライドを用いることでさらに細かくリソース設定をカスタマイズできます。詳細はこちらの日本語ブログをご覧ください。 - AWS Step Functions の Synchronous Express Workflow が AWS PrivateLink のサポートを開始
AWS StepFunctionsのSynchronous Express WorkflowがAWS PrivateLink経由で呼び出し可能になりました。これによりインターネットゲートウェイがアタッチされていないVPC内部からSynchronous Express Workflowを呼び出すことができるようになります。 - AWS が Amazon Neptune に接続するためのオープンソース JDBC ドライバーをリリース
Amazon Neptuneは高速で信頼性が高いフルマネージド型のグラフデータベースサービスです。今回、Neptuneに接続するためのオープンソースJDBCドライバーがリリースされました。このドライバ経由でJavaアプリケーションからNeptuneに接続し、SQLやGremlin、openCypher、もしくはSPARQで読み取りクエリが実行可能です。ソースコードはGithubで公開されています。
- AWS Amplify が CDK を使用して Amplify で生成されたリソースをオーバーライドする機能を発表
- 11/16(火)
- 改良された新しい Amazon Athena コンソールが一般提供を開始
Amazon Athenaの新しいコンソールが一般提供開始(GA)になりました。見た目や操作感が一新されています。数か月間プレビューという形で新旧両方のコンソールが切り替え可能になっていましたが、今後は新コンソールが標準になります。 - Amazon AppStream 2.0 が Linux アプリケーションストリーミングを導入
Amazon AppStream 2.0は、アプリケーションやデスクトップへのリモートアクセスを実現するサービスです。今回これにAmazon Linux 2のサポートが追加されました。新しいLinuxインスタンスを利用することで、より安価な料金に加え、1秒単位の課金(最低15分間から)が利用可能になりました。
- 改良された新しい Amazon Athena コンソールが一般提供を開始
- 11/17(水)
- AWS Network Firewall achieves ISO compliance
AWS Network FirewallがISO 9001、ISO 27001、ISO 27017、ISO 27018、ISO 27701標準に準拠(compliant)しました。AWS各種サービスのコンプライアンス情報はこちらにまとまっています。 - Announcing general availability of AWS Elastic Disaster Recovery
AWS Elastic Disaster Recovery (AWS DRS)が一般提供開始(GA)になりおました。DRSはCloudEndure Disaster Recoveryをベースとして作成されており、オンプレミスシステムのデータを継続的にAWS上にレプリケーションすることで、ディザスタリカバリサイトをAWS上に構築することを支援するサービスです。東京リージョンで利用可能になっています。詳細はこちらのブログをご覧ください。 - Visualize all your Kubernetes clusters in one place with Amazon EKS Connector, now generally available
Amazon Elastic Kubernetes Service (EKS) Connectorが一般提供開始(GA)になりました。EKS ConnectorはEKSコンソールからAWS外にあるKunernatesクラスターの管理を実現するためのコネクターです。詳細はプレビュー開始時のブログをご覧ください。
- AWS Network Firewall achieves ISO compliance
- 11/18(木)
- AWS Glue DataBrewに4つの新機能が追加
AWS Glue DataBrewはノーコードで前処理(Data Preparation)を行うサービスです。このDataBrewに4つの新機能追加が発表されました。PII(個人情報)を検出する機能、RedshiftやSnowflakeからのデータ取り込み時にカスタムSQLを指定する機能、クオリティルール(例えばデータは1,000行あるはずなのでそれをチェックする)を定義する機能、AppFlowと簡単に統合できるためのGUI拡張です。それぞれドキュメントが用意されているので、詳細はリンク先をご確認ください。 - Amazon Aurora supports MySQL 8.0
Amazon Aurora MySQL 3がリリースされ、エンジンとしてMySQL 8.0を利用可能になりました。リリース時点ではMySQL 8.0.23 Community Editionとの互換性を提供します。MySQL 8.0互換になる事による機能・性能向上に加え、Aurora自体の機能・性能面でも改善が行われています。詳細はこちらのブログをご覧ください。 - AWS Control Tower now supports nested organizational units
AWS Control TowerはマルチアカウントのAWS環境をセットアップと管理を支援するサービスです。 今回AWS Organization内でネストされたOU(organizational unit)がサポートされ、より多様なAWS環境に対応できるようになりました。
- AWS Glue DataBrewに4つの新機能が追加
- 11/19(金)
- Amazon Athena accelerates queries with AWS Glue Data Catalog partition indexes
Amazon AthenaがAWS Glue Data Catalogのパーティションインデックスをサポートしました。パーティションインデックスは、パーティションが大量にある環境において、インデックスを作成しておくことでカタログからのメタ情報取得を高速にするための機能です。今回これが(Glueだけでなく)Athenaからも利用可能になりました。詳細はこちらのブログをご覧ください。 - AWS Database Migration Service now supports parallel load for partitioned data to S3
AWS Database Migration Service (AWS DMS) には並列でデータをターゲットに反映する機能がありますが、これまではターゲットがRDBである必要がありました。これが拡張されて、ターゲットがS3の場合にも並列でアップロードすることが可能になりました。 - General Availability of Syne Tune, an open-source library for distributed hyperparameter and neural architecture optimization
OSSのPythinライブラリであるSyne Tuneが一般利用開始(GA)になりました。Syne Tuneは大規模な分散ハイパーパラメータ&ニューラルアーキテクチャチューニングを容易に実現するためのライブラリです。詳細はこちらのブログをご覧ください。 - Amazon Linux 2 AMI is now available with kernel 5.10
Linux kernel 5.10を含むAmazon Linux 2のAmazon Machine Image (AMI)がリリースされました。Kernel 5.10ではIntel Ice LakeプロセッサAWS Graviton 2プロセッサへの最適化を含む多くのパフォーマンス向上が含まれます。
- Amazon Athena accelerates queries with AWS Glue Data Catalog partition indexes
今週も多くの発表がありましたが、特に一般提供開始(GA)が多かった印象です。次号はre:Inven直前週の内容になりますが、どういった発表が行われるのか楽しみですね。
それでは、また来週!
ソリューションアーキテクト 下佐粉 昭 (twitter – @simosako)