Amazon Web Services ブログ
週刊AWS – 2022/6/20週
みなさん、こんにちは。ソリューションアーキテクトの下佐粉です。
今週も週刊AWSをお届けします。
今週で6月も終わりですね。もう1年の半分が終わってしまうのかと時間が過ぎるはやさに驚いています(毎年書いている気がしますが)。さて、以前も紹介したことがありますが、AWSではAWSome Day Online Conferenceというイベントを毎月第一水曜日に実施しています。これは、AWSに関する基礎知識を効率良く、約3時間で学ぶ無償のオンラインイベントです。セッションの最中に1:1のチャット形式で質問をすることもできますので、これからAWSを学習したいという方にはピッタリのイベントです。
次回は7月6日(水)午後の開催です。ご興味がある方はぜひ以下リンクを参照してみてください。
– AWSome Day Online Conference
それでは、先週の主なアップデートについて振り返っていきましょう。
2022年6月20日週の主要なアップデート
- 6/20(月)
- 新しい AWS 請求ページの使用環境を発表
ビリング(請求)ページのUIが刷新されました。新しいUIでは使用量、割引等をよりわかりやすく確認できるだけでなく、サービス、リージョン、使用タイプごとに分類した詳細を表示可能になりました。また並べ替えやフィルタリングの機能も提供されるようになりました。 - Amazon Connect で通話、テキスト、E メールのアウトバウンドキャンペーンを一般提供
Amazon Connect アウトバウンドキャンペーン (以前ハイボリュームアウトバウンド通信と呼んでいた機能)が一般提供開始(GA)になりました。音声・Eメール・SMSでの大量のアウトバウンド通信を使いやすい形で提供するもので、Amazon Pinpointとの連携で実現されています。現在、米国東部 (バージニア北部)、米国西部 (オレゴン)、アジアパシフィック (シドニー)、欧州 (ロンドン) リージョンで利用可能です。
- 新しい AWS 請求ページの使用環境を発表
- 6/21(火)
- Amazon ECR が AWS アジアパシフィック (大阪) リージョンで AWS PrivateLink のサポートを開始
Amazon Elastic Container Registry (Amazon ECR) が大阪リージョンでの AWS PrivateLink のサポートを開始しました。PrivateLinkは、VPCにインターネットゲートウェイを配置することができない環境において、VPC内部からAWSサービスへの通信をインターネットに出ない形で実現するためのサービスです。 - AWS WAF Captcha が一般利用可能に
AWS WAF Captcha 一般提供開始(GA)になりました。AWS WAF Captcha は、ユーザーがチャレンジ(Captcha)を正常に実施できることを要求することで、ボット等からのアクセスをブロックするのに役立ちます。ログインやフォーム送信などのボットのターゲットとなることが多い特定のリソースについて、WAF Captcha のチャレンジを解決することを要求するように AWS WAF ルールを設定できます。 - AWS Data Exchange でのオープンデータを発表
AWS Data Exchange は、データを安全に共有・販売、もしくは購入可能にするサービスです。今回Data Exchangeにパブリックに公開されているデータセットが追加され、より多様なデータにアクセスが可能になりました。これには AWS Open Data Sponsorship Program にホストされているオープンデータセットや Amazon Sustainability Data Initiative (ASDI) カタログのオープンデータセットが含まれます。 - AWS IoT ExpressLink の一般提供を開始
AWS IoT ExpressLink が一般提供開始(GA)になりました。IoT ExpressLink は、AWS IoT サービスとの連携やソフトウェアの稼働がテスト済のハードウェアが搭載されたモジュールを、AWSパートナーとの協力のもとに提供し、より容易にAWSクラウドでのIoTサービスの開発を実現するためのものです。AWS Partner Device Catalog で現在 AWS IoT ExpressLink を提供しているパートナーを確認することが可能です。
- Amazon ECR が AWS アジアパシフィック (大阪) リージョンで AWS PrivateLink のサポートを開始
- 6/22(水)
- AWS Site-to-Site VPN introduces Private IP VPNs for enhanced security and privacy
AWS Site-to-Site VPN でプライベートIPを使用したVPN(IPSec)が利用可能になりました。これにより、AWSへの専用線接続 (AWS Direct Connect) を使ったオンプレミス-AWS VPC間接続においても、その通信を暗号化することが容易になります。 - Amazon Aurora が PostgreSQL 14 に対応
Amazon Aurora PostgreSQL 互換エディションで、PostgreSQL 14 が利用可能になりました。現在、東京・大阪両リージョンで Aurora PostgreSQL v14.3 が選択可能になっています。 - Amazon RDS Multi-AZ deployments with one primary and two readable standby database instances now support M5d and R5d instances
2 つの読み取り可能なスタンバイを備えた Amazon RDS マルチ AZ デプロイメントにおいて、M5d と R5d インスタンスが利用可能になりました。東京リージョンでも利用可能になっています。M5dとR5dは高速なNVMe SSDを内蔵しており、これによりコミットにかかるレイテンシが最大で半分に短縮されます。「2つの読み取り可能なスタンバイを備えたRDSマルチAZ」というのは、旧来からある「1つのスタンバイを備えたRDSマルチAZ」と区別するための言い方です。詳細はこちらのブログをご確認ください。
- AWS Site-to-Site VPN introduces Private IP VPNs for enhanced security and privacy
- 6/23(木)
- Amazon EC2 G5 instances now available in additional regions
Amazon Elastic Compute Cloud (Amazon EC2) の G5インスタンスが利用可能なリージョンが追加され、東京リージョンでもご利用いただけるようになりました。G5は NVIDIA A10G Tensor Core GPU を搭載したインスタンスで、EC2 G4dnインスタンスと比較して、機械学習(トレーニング)の処理において最大3.3倍の性能を発揮します。 - AWS announces Amazon CodeWhisperer (Preview)
新しいサービス Amazon CodeWhisperer のプレビューが開始になりました。これは機械学習を使ってコーディングをサポートするサービスで、コメントを書くと、それに適した関数の内容を提案するといった機能を提供します。各種IDEやAWS Cloud9から利用可能です。詳細はこちらのブログをご覧ください。 - Amazon QuickSight launches monitoring with CloudWatch metrics
Amazon QuickSight の各種メトリクスが Amazon CloudWatch に送信されるようになりました。例えばSPICEへのデータ挿入にかかった時間や、エラーの回数、各ダッシュボードのロードにかかった時間等がメトリクスとして取得可能です。詳細はこちらのドキュメントをご覧ください。 - Virtual Private Cloud (VPC) support is generally available for SageMaker Ground Truth
Amazon SageMaker Ground Truth を AWS Virtual Private Cloud (VPC) 内から利用可能にする機能が一般提供開始(GA)になりました。この機能を利用すると、例えば特定のVPC内部からのみアクセス可能にしたS3バケットのデータをSageMaker Ground Truthから利用したり、SageMaker Ground Truth へのAPI呼び出しをPrivateLink経由で実行するという事が可能になります。詳細はこちらのドキュメントをご覧ください。
- Amazon EC2 G5 instances now available in additional regions
- 6/24(金)
- Amazon EC2 Auto Scaling announces increased Auto Scaling group default limit per account
Amazon EC2 Auto Scaling でアカウントあたりのデフォルト最大グループ数が200から500に増加されました。500よりも大きい値が必要な場合は AWS Service Quotas で申請をすることが可能です。
- Amazon EC2 Auto Scaling announces increased Auto Scaling group default limit per account
最後に、機械学習の解説連載について紹介させてください。最近「ML Enablement Series」という、機械学習を分かりやすく解説する連載が開始になりました。機械学習プロダクトにかかわる全ての人向けのLightパートと、機械学習のマネージドサービスを活用して MLOps を推進したいエンジニア向けのDarkパートから構成されており、交互に毎週新記事や動画が公開されています。これまでの内容は以下から確認できます。
それでは、また来週!
ソリューションアーキテクト 下佐粉 昭 (twitter – @simosako)