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Amazon Rekognition で AI アプリを作ってみよう

みなさんこんにちは。AWS Japan ソリューションアーキテクトの関谷侑希です。
AI/ML の技術が大好きで、現在は交通・物流・旅行・不動産・建設業界のお客様に対し技術支援をしています。

AI/ML 技術の支援をする中で伺う悩みの 1 つにキャッチアップをどうすればよいか、というものがあります。このブログの読者の中には、上司から AI でいい感じにやってくれと言われた、非 AI/ML エンジニアの方もいらっしゃるのではないでしょうか。

もちろん私がお客様対応をするの方々の中にも ML やプログラミングをしたことがないという方はたくさんいらっしゃいます。そしてそういった方々に上申していただくことが ML プロジェクトの第一歩になりえます。しかしお客様自身に「お、自分たちでもできるかも!!」というイメージがなければそれすらままなりません。そんな駆け出しエンジニア/非エンジニアの方に向けて、今回はとっておきの教材をご紹介します。

RekognitionでつくるはじめてのAIアプリ

この教材は workshops.aws 上のハンズオン教材です。このハンズオンを最後まで進めると画像認識をする AI アプリを作成できます。
こちらのworkshops studioの教材ページからアクセスしてください。
Web アプリ上にカメラ映像が映し出され、オレンジ色の + ボタンをクリックすることで、撮影を進めます。ハンマー、のこぎり、電動ドリルをすべてスキャンすると、チェックが終了します。

上記の GIF を見て、「ちょっと私には作るの無理かも」と思った方がいらっしゃるかもしれません。ご安心ください。このワークショップではAWSコンソールやシェルスクリプト、プログラム実行を行いますが、画面クリックとコピーアンドペーストですべてのステップが完了します。プログラムを独自にコーディングする必要がないので、開発経験のない方でも進めていただくことができます。むしろ、開発経験がない方にこそ触っていただいて、成功体験を積んでいただきたいとも考えています。

この教材のシナリオとして、みなさんは旅客・建築業界の IT 担当者であるという設定です。旅客・建築業界によくある業務である貸与品チェックという業務を Rekognition で解決するというストーリーになっています。

旅客・建築業界では、従業員の貸与品チェックはよくある業務の1つです。
整備士の方々が使っている道具を飛行機、電車に置き忘れた場合、予期せぬ事故につながるため、かなりシビアなチェックが行われます。
そしてそれらの業務は、チェックする人とチェックされる人の2人がかりの業務です。
これを毎日または毎月行っており、かなりの労力を割いています。

ハンズオンの構成

このハンズオンでは、以下の図のような構成を作成します。

ハンズオンではまず Rekognition についてコンソール画面上から触ります。つぎに Cloud9 を利用して開発環境を立ち上げ、Web アプリを立ち上げます。さらに AWS のドキュメントを読み込み、Rekognition を既存アプリにコピーアンドペーストで組み込みます。

ハンズオンから実 ML プロジェクトへの応用

旅客・建築業界のお客様においては貸与品チェックのシステムとして応用ができます。また該当する貸与品が別であったとしても次のステップを熟読していただくことでヒントを得られるかもしれません。
また他の業界の皆様においても、画像認識で解決できる他の業務課題へのヒントになりえます。

さらにML実プロジェクトの進め方に困った際は AWS Black Belt ML Enablement Series が参考になります。この動画では AWS の ML Professional が ML の実利用に関するあれこれを動画形式でわかりやすく紹介しています。

最後に

この記事では Rekognition をテーマにした AI アプリの構築ハンズオンを紹介しました。ぜひこのハンズオンで Rekognition や AI アプリケーションに関する理解を深めてください。また AWS 技術相談窓口もご用意しており、要件がまとまっていないところからでも AWS のプロフェッショナルが無料で技術相談を承っています。ぜひご活用ください。


著者について

セキヤユウキ

関谷侑希

このブログの執筆はソリューションアーキテクトの関谷侑希が担当しました。