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新機能 – Amazon RDS Custom for SQL Server が一般提供開始

2021 年 10 月 26 日、Amazon RDS Custom for Oracle をローンチしました。これは、基盤となるオペレーティングシステムとデータベース環境のカスタマイズを必要とするアプリケーション向けのマネージドデータベースサービスです。RDS Custom for Oracle では、データベースサーバーホストとオペレーティングシステムにアクセスしてカスタマイズできます。例えば、特別なパッチを適用し、特権アクセスを必要とするサードパーティー製アプリケーションをサポートするようにデータベースソフトウェアの設定を変更します。

2021 年 12 月 1 日(米国時間)、特定の設定に依存するアプリケーションや、企業、e コマース、コンテンツ管理システムでカスタマイズが必要なサードパーティー製アプリケーション (Microsoft SharePoint など) をサポートする Amazon RDS Custom for SQL Server の一般提供を開始しました。

RDS Custom for SQL Server を使用すると、SQL Common Language Runtime (CLR) などの昇格された権限を必要とする機能を有効にしたり、異種リンクサーバーを有効にするための特定のドライバーをインストールしたり、インスタンスあたり 100 を超えるデータベースを持つことができます。

RDS Custom for SQL Server は、マネージドサービスの時間を節約できるという利点により、お客様はビジネスに影響を及ぼす戦略的なアクティビティに集中することができます。バックアップやその他のオペレーションタスクを自動化することで、データの安全性が確保され、必要に応じてリカバリする準備が整っているため、安心して作業できます。

RDS Custom for SQL Server の開始方法
まず、RDS Custom が提供する注文可能なエンジンバージョンから RDS Custom for SQL Server の DB インスタンスを作成します。AWS Systems Manager またはリモートデスクトップクライアントを介して、必要に応じてサーバーホストにアクセスしてソフトウェアをカスタマイズできます。お客様のアプリケーションが RDS Custom DB インスタンスエンドポイントに接続します。

SQL Server 用のカスタム DB インスタンスを作成して接続する前に、AWS Identity and Access Management (IAM) ロールや Amazon Virtual Private Cloud  (Amazon VPC) の設定など、いくつかの前提条件を満たしていることをご確認ください。

RDS コンソールで SQL Server 用のカスタム DB インスタンスを作成するには、[データベース] メニューの [データベースの作成] を選択します。データベースの作成方法を選択したら、[標準作成] を選択します。[エンジンオプション] を Microsoft SQL Server に設定し、データベース管理タイプで [Amazon RDS Custom] を選択できます。

[エディション] で、Enterprise、Standard、および Web のデフォルトの SQL Server 2019 のバージョンで、使用する DB エンジンエディションを選択します。

[設定] で、DB インスタンス識別子のお気に入りの一意の名前と、マスターユーザー名とパスワードを入力します。デフォルトでは、新しいインスタンスは、マスターユーザー用に自動的に生成されたパスワードを使用します。

[DB インスタンスのサイズ] で、DB エンジンの各エディションに最適化された DB インスタンスクラスを選択します。

SQL Server エディション RDS Custom サポート
Enterprise エディション db.r5.xlarge – db.r5.24xlarge
db.m5.xlarge – db.m5.24xlarge
Standard エディション db.r5.large – db.r5.24xlarge
db.m5.large – db.m5.24xlarge
Web エディション db.r5.large – db.r5.4xlarge
db.m5.large – db.m5.4xlarge

残りの設定の詳細については、Amazon RDS ユーザーガイドの「DB インスタンスの設定」を参照してください。[データベースの作成] を選択します。DB インスタンスを作成すると、新しい RDS Custom DB インスタンスの詳細が RDS コンソールに表示されます。

または、AAWS Command Line Interface (AWS CLI) で create-db-instance コマンドを使用して RDS Custom DB インスタンスを作成することもできます。

$ aws rds create-db-instance \
	--engine custom-sqlserver-se \
	--engine-version 15.00.4073.23.v1 \
	--db-instance-identifier channy-custom-db \
	--db-instance-class db.m5.xlarge \
	--allocated-storage 20 \
	--db-subnet-group mydbsubnetgroup \
	--master-username myuser \
	--master-user-password mypassword \
	--backup-retention-period 3 \
	\--no-multi-az \
	--port 8200 \
	--kms-key-id mykmskey \
	--custom-iam-instance-profile AWSRDSCustomInstanceProfile

RDS Custom DB インスタンスを作成したら、AWS Systems Manager セッションマネージャーまたは RDP クライアントを使用してインスタンスに接続できます。DB インスタンスに関連付けられた Amazon VPC セキュリティグループが、RDP 接続を許可するために TCP のポート 3389 でのインバウンド接続を許可していることを確認します。

RDP を介してカスタム DB インスタンスに接続するには、インスタンスに関連付けられたキーペアが必要です。RDS Custom によってキーペアが自動的に作成されます。ペア名には、do-not-delete-rds-custom-DBInstanceIdentifier というプレフィックスが使用されます。AWS Secrets Manager はプライベートキーをシークレットとして保存します。キーペアと同じ名前のシークレットを選択し、シークレット値を取得して、後でパスワードを復号化します。

EC2 コンソールで EC2 インスタンスの名前を探し、DB インスタンス ID に関連付けられているインスタンス ID (channy-custom-db-* など) を選択します。カスタム DB インスタンスを選択し、[接続] をクリックします。[インスタンスに接続] ページで [RDP クライアント] タブを選択し、お客様のプライベートキーをシークレットとして [パスワードを取得] をクリックします。

ダウンロードしたリモートデスクトップファイルと復号化されたパスワードで RDP クライアントを接続すると、Windows Server にログインして SQL Server をカスタマイズできます。

AWS Systems Manager セッションマネージャーを使用して、アカウントのインスタンスでセッションを開始できます。セッション開始後は、他の接続タイプと同じ様に PowerShell コマンドを実行できます。詳細については、Amazon EC2 ユーザーガイドの「Windows インスタンスへの接続」を参照してください。

留意点
DB インスタンスの管理について留意すべき事項をいくつか紹介します。

RDS Custom オートメーションの一時停止: RDS Custom for SQL Server は、RDS カスタム DB インスタンスのモニタリングとインスタンスのリカバリを自動的に提供します。インスタンスをカスタマイズする必要がある場合は、RDS Custom オートメーションを指定された期間、一時停止します。一時停止すると、カスタマイズが RDS Custom オートメーションに干渉しないようにできます。RDS カスタムオートメーションを一時停止または再開するには、RDS Custom オートメーションモードを [一時停止] に設定し、希望する一時停止時間 (分単位で、既定は 60 分から最大 1,440 分) を指定します。

高可用性 (HA): RDS Custom for SQL Server インスタンス間のレプリケーションをサポートするために、Always On 可用性グループ (AG) で HA を設定できます。プライマリ DB インスタンスは、異なるアベイラビリティーゾーン (AZ) のスタンバイインスタンスにデータを同期的にレプリケートし、AZ の障害に対する耐性を確保するようにセットアップすることをお勧めします。さらに、オンプレミスインスタンスに HA を設定し、フェイルオーバーするか RDS Custom スタンバイデータベースに切り替えることで、データを移行できます。

カスタム DB 管理: Amazon RDS と同様に、RDS Custom for SQL Server は Amazon RDS DB インスタンスのスナップショットを作成する自動バックアップを作成します。増分スナップショットは、DB インスタンスを特定の時点に復元するために使用されます。また、Systems ManagerとAWS CloudTrailを使った監査のために、基礎となるオペレーティングシステムに対するすべての変更とカスタマイズが自動的に記録されます。詳細については、Amazon RDS ユーザーガイドの「DB インスタンス用 Amazon RDS Custom のトラブルシューティング」を参照してください。

今すぐご利用いただけます
Amazon RDS Custom for SQL Server は、米国東部 (オハイオ)、米国東部 (バージニア北部)、米国西部 (オレゴン)、アジアパシフィック (シンガポール)、アジアパシフィック (シドニー)、アジアパシフィック (東京)、欧州 (フランクフルト)、欧州 (アイルランド)、欧州 (ストックホルム) の各リージョンでご利用いただけるようになりました。

詳細については、Amazon RDS Custom の製品ページドキュメントをご覧ください。Amazon RDS の AWS フォーラム、または通常の AWS Support の連絡先からフィードバックをお寄せください。

Channy

原文はこちらです。