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ケロッグが次世代のアナリティクスを加速する

ケロッグのグローバルデータ&アナリティクス担当の Garrett Byrne 氏は、「どんな課題にも、必ずチャンスがある」と語ります。Byrne 氏は CGT のウェビナー Accelerating Next-Generation Analytics at Kellogg’s に参加し、CGTRIS News  の副社長兼グループ発行人の Albert Guffanti、アマゾン ウェブ サービス(AWS)のワールドワイド流通小売・消費財業界 Go-To-Market (GTM) 責任者の Justin Honaman とともに次世代アナリティクスについて話し合いました。

ケロッグ入社以前 Byrne 氏は、主に金融サービスや消費財など様々な業界の企業に勤務し、トランスフォーメーションプログラムを提供してきました。アイルランドを代表する銀行である Allied Irish Banks (AIB) で働くようになってから、Byrne 氏はデータとアナリティクスへの情熱に目覚めたのです。

AIB では、セルフサービスマシンやモバイルアプリなどの新しいデジタル製品への投資と提供を支援し、Apple Pay と Google Pay をアイルランド市場に導入することにも成功しました。実際、これらのプロジェクトが実現するのを見たことが、Byrne 氏が自分のキャリアにおいてデータとアナリティクスの機会をさらに求めるきっかけとなったのです。

イノベーションの概念へ立ち向かう

Byrne 氏によると、次世代アナリティクス(NGA)とは、ビッグデータ、機械学習(ML)、人工知能(AI)、可視化などを利用して、大量のデータを容易に取り込み、ほぼリアルタイムでインサイトを得て、そのインサイトをもとに結果を予測することを指します。

NGA は、Byrne 氏が説明するように、予測・処方的分析の一形態であり、全社的なビジネス意思決定に必要な情報を提供するべく、ケロッグが導入した企業規模のプログラムです。

ケロッグは、データとインサイトを重視する企業になることを目指し、データとアナリティクスのジャーニーがビジネス戦略を実現するための重要な要素であると考え、新しいクラウドベースの分析プラットフォームである Kortex に投資しているのです。Kortex は、より大規模な NGA プログラムの一部であり、4つの主要な機能を備えています。

  • 分析パフォーマンスの向上
  • ビッグデータの管理能力の向上
  • インサイトを得るまでのスピードの向上
  • TCOの削減

膨大な量のデータを持つケロッグは、業務データから調査データ、POS データまで、適切なデータを適切な人が適切なタイミングで利用できるようにすることに重点を置いています。ケロッグは、AI や ML への取り組みにおいて、消費者データがいかに重要であるかを知っています。Byrne 氏は、「ファーストパーティデータにセカンドパーティデータやサードパーティデータを加え始めると、その価値は計り知れないものになります」と述べています。これらのデータソースを組み合わせることで、顧客と消費者のエンゲージメントに関連する真の変革の機会が見えてくるのです。結局のところ、インサイトを成長機会に変え、消費者に対するブランドの使命をより多く実現することがケロッグという企業のすべてなのです。

Byrne 氏は、ケロッグが消費者問題の解決に ML を適用した代表的な例として、COVID-19 パンデミックの際の分析作業を挙げています。パンデミックが学校や企業に与えた影響を見て、ケロッグは消費者に関するデータを調べ、購買パターンや経済、消費者心理について同社がすでに持っている情報と統合するよう促したのです。ケロッグはまた、さまざまなパンデミックのシナリオを検討し、パンデミックが消費者と小売業者の行動にどのような影響を与えるかについて、初期の仮説を立てました。同社が得た最も大きなインサイトの 1 つは、外観の清潔さを重視する顧客の姿勢がどのように変化しているかということでした。COVID-19 のパンデミックが消費者に与えた影響についてじっくりと考え、ケロッグはパッケージのサイズを小さくし、パッケージから清潔さが連想されるようにするきっかけを作りました。

ビジネスとテクノロジーのコラボレーション

ケロッグは幸いにも、テクノロジーとビジネスプロセスの両方の観点からアナリティクスに取り組み、まずはデータやインサイトへのアクセスを向上させることで価値の見いだせそうなビジネスユースケースに焦点を当てました。ケロッグのアナリティクスチームは、ビジネスのステークホルダーと密接なパートナーシップを築いており、これが次世代アナリティクスプログラムの成功のカギを握っています。「私たちは業界をリードするプラットフォームを開発したという幸運な立場にあります。それは組織全体のステークホルダーが、優れたソリューションを提供するためにどのように協力できるか、私たちのドアを叩いているのです」と Byrne 氏は述べています。

しかし、ケロッグが目標を達成するために役立つのは、テクノロジーやパートナーシッ プだけではありません。データドリブンでインサイトを重視する組織になるために、ケロッグは Kortex を他のビジネス変革イニシアチブの基盤として使用する必要があることを認識しています。結局のところ、すべてのビジネスプロセスはデータを生成し、意思決定のためにデータを活用したインサイトを必要としているのです。「私たちは  Kortex に適切なデータを適切なフォーマットで適切な時期に提供し、ビジネス関係者がそれを利用できるようにする必要があります。これには、現在のデータを、制約が多く高価なオンプレミスのソリューションから、新しい AWS クラウドベースのプラットフォームへ移行することが必要です」と Byrne 氏は語ります。ケロッグの新しいクラウドベースのプラットフォームへの移行は、同社に幅広いメリットを約束します。これには、実質的に無制限のストレージ、より高速なパフォーマンス、簡単なテストと学習の機会、市場をリードするプロバイダーである AWS の低コストで高度なツールや技術スイートが含まれます。ケロッグが前進していく上で、これらの機能を利用することは、最終的にデータ活用を加速させることにつながります。

Lessons learned

次世代アナリティクス導入の旅に出る人には、物事をシンプルに保ち、ビジネス関係者と早い段階から頻繁に連携し、顧客(この場合は社内顧客、次に外部の小売顧客、そして最終消費者)に徹底的に焦点を当てるよう Byrne 氏は助言しています。Byrne 氏は、ケロッグが NGA プログラムを成功させるために現在行っている 4 つのことを紹介しました。それは、ビジネスと人材への投資、プロセスの初期段階でのチェンジマネジメント、明確なコミュニケーション戦略、そしてプログラムをパーソナライズし採用を促進するために組織全体でのチャンピオンと支持者のネットワークを構築することです。

より詳細については Consumer Goods Technology (CGT) Accelerating Next-Generation Analytics at Kellogg’s オンデマンドセッションをご覧ください。

著者について

Justin Honaman

Justin Honaman は、アマゾンウェブサービスの世界的な消費財 (CPG) 食品および飲料組織を率いています。彼のチームは、世界中の CPG 顧客にサプライチェーン、e コマース、データ/分析、デジタルコマースソリューションを提供することに重点を置いています。

翻訳はソリューションアーキテクト圓山が担当しました。原文はこちらです。