Amazon Web Services ブログ
週刊AWS – 2022/3/28週
みなさん、こんにちは。ソリューションアーキテクトの下佐粉です。
今週も週刊AWSをお届けします。
4月に入りましたね。東京は今年、桜が開花するのが少し遅かったこともあって、4月になってもまだ桜が咲いているところが多い印象です。最近は暖かい日が増えてきたこともあって、運動不足解消をかねて、時間ができると近くを散歩したりして桜を楽しんでいます。
さて、今週開催のイベントを1つ紹介させてください。スマートファクトリーという単語を聞くことが多くなってきましたが、クラウドを活用したスマートファクトリーの最前線をご説明するイベントが4月7日午前に開催されます。AWSを活用して工場の生産性向上を実現されている事例の発表が多数ありますので、ご興味がある方はぜひ以下のサイトよりお申込みください。
– SmartFactory最前線! クラウドが促進する工場データ活用 2022 Spring
それでは、先週の主なアップデートについて振り返っていきましょう。
2022年3月28日週の主要なアップデート
- 3/28(月)
- Contact Lens for Amazon Connect が、より大規模で低遅延なシナリオに対応するリアルタイムストリーミングの提供を開始しました
Contact Lens for Amazon Connect は Amazon Connect での顧客との会話における感情や傾向を分析することを支援する機能です。これが拡張され、リアルタイムのストリーミング処理に対応しました。これにより、APIをポーリングで呼び出すような事をしなくても、より低遅延の分析を継続的に行うことが実現しやすくなります。 - Amazon EventBridge スキーマレジストリが Go 言語へのサポートを拡大しました
Amazon EventBridge スキーマレジストリには、イベントスキーマからコードバインディングを生成する機能があり、Java、Python、TypeScript をサポートしていますが、今回これに Go 言語のサポートが追加されました。管理コンソール、API、または JetbrainsのIDE や Visual Studio Code で利用できるAWS SDK ツールキットを使用して、スキーマ用のコードバインディングを生成できます。
- Contact Lens for Amazon Connect が、より大規模で低遅延なシナリオに対応するリアルタイムストリーミングの提供を開始しました
- 3/29(火)
- Amazon Aurora PostgreSQL が、Microsoft SQL Server および Sybase データベース用の Foreign Data Wrapper をサポート
Amazon Aurora PostgreSQL が、Sybase データベースや Microsoft SQL サーバーなど、Tabular Data Stream (TDS) プロトコルを使用するデータベースに接続できる外部データラッパー(FWD)をサポートするようになりました。これを経由して他のデータベースに接続し、クエリを実行することができます。
- Amazon Aurora PostgreSQL が、Microsoft SQL Server および Sybase データベース用の Foreign Data Wrapper をサポート
- 3/30(水)
- AWS Firewall Manager now supports Palo Alto Networks Cloud Next Generation Firewalls
AWS Firewall Manager で Palo Alto Networks Cloud Next Generation Firewalls (NGFW) をデプロイおよび管理できるようになりました。AWS Firewall Managerは、複数のリージョン、AWSアカウントにまたがったファイアウォールを統合管理するサービスですが、AWSネイティブのファイアウォール機能に加えてNGFWも管理が可能になりました。詳細はこちらのブログをご覧ください。 - Amazon FSx for NetApp ONTAP now enables you to change the throughput capacity of your file systems
Amazon FSx for NetApp ONTAP (FSx for ONTAP) でファイルシステムのスループットキャパシティを変更できるようになりました。管理コンソールやコマンドライン、APIから変更が可能です。詳細はこちらのドキュメントをご覧ください。 - Amazon EC2 now performs automatic recovery of instances by default
Amazon EC2 の Automatic Recovery (自動復旧)がデフォルトで有効になりました。Automatic Recoveryは、EC2のハードウエア障害等が起きた時に、自動的に別の正常なハードウエア上で再起動する機能です。これまで利用するためにはCloodWatchアラームの設定が必要でしたが、今後はそういった設定をすることなくデフォルトで利用可能になります。必要ない場合はAPIや管理コンソールからOFFにする事も可能です。
- AWS Firewall Manager now supports Palo Alto Networks Cloud Next Generation Firewalls
- 3/31(木)
- EBS CSI ドライバーの EKS アドオンサポートが一般提供になりました。
Amazon Elastic Kubernetes Service (Amazon EKS) 用のEBS CSI ドライバーを、EKS アドオンからサポートする機能が一般提供開始開始(GA)になりました。これにより、EBS CSIドライバーを EKS を通してインストールしたり、アップデート管理することがより容易になりました。 - Amazon CloudFront がサーバータイミングヘッダーをサポートするようになりました。
CloudFront のレスポンスヘッダーのポリシーで、サーバータイミングヘッダーを含めることができるようになりました。サーバータイミングヘッダーは、リクエストの受信時にコンテンツがキャッシュから提供されたかどうか、リクエストが CloudFront エッジロケーションにルーティングされた方法、接続およびレスポンスプロセスの各ステージで経過した時間などの詳細なパフォーマンス情報を提供するものです。ヘッダを受け取ったブラウザのデベロッパーツールなどで可視化することが可能です。詳細はこちらのドキュメントをご覧ください。 - Sustainability Pillar is now available in AWS Well-Architected Tool
AWS Well-Architected Framework は、優れた運用効率、セキュリティ、信頼性、パフォーマンス効率、コストの最適化といった複数の柱(Pillar)にまたがる設計原則、質問、ベストプラクティスで構成されています。2021年のre:Inventで、新にサステナビリティ(持続可能性)の柱が追加されました(詳細はこちらのブログをご覧ください)。このAWS Well-Architectedを支援するツールであるAWS Well-Architected Toolでも新にサステナビリティの柱のサポートが追加されました。
- EBS CSI ドライバーの EKS アドオンサポートが一般提供になりました。
- 4/1(金)
- Amazon ElastiCache for Redis now supports Global Datastore in two new Regions
Amazon ElastiCache for Redis の Global Datastore が利用可能なリージョンが2つ追加され、大阪リージョンとストックホルムリージョンでも利用可能になりました。Global Datastore は高速で信頼性が高いクロスリージョンレプリケーションを提供します。例えば大阪リージョンのElastiCache for Redis クラスターに書き込んだデータを東京リージョンのクラスターに低遅延でレプリケーションし、読み出すといった事がより容易に構成可能になります。Global databaseの詳細は、こちらのブログをご覧ください。 - Amazon EC2 now reduces visibility of public Amazon Machine Images (AMIs) older than two years
パブリックな AMI (Amazon Machine Image) は、作成時から2年経過すると”deprecated” になるようセットされると発表されました。deprecatedになったパブリックAMIは、 DescribeImages API のリストにも現れなくなります。一方でAMI自体は存在していますので、そのIDを指定してEC2インスタンスを起動することは引き続き可能です。この変更は、2022年4月1日から有効になります。また、現時点ですでに2年以上経過しているAMIについては、2022年6月30日からdeprecatedが適用されるようになります。詳細はこちらのドキュメントをご覧ください。
- Amazon ElastiCache for Redis now supports Global Datastore in two new Regions
今週もたくさんのアップデートがありましたが、個人的にはEC2の自動リカバリーのデフォルト有効化や、CloudFrontのサーバータイミングヘッダーが個人的なお気に入りです。革新的な新機能ではないかもしれませんが、こういった使い勝手を向上させる地道なアップデートが継続的に行われるのはとても重要な事だと思っています。
それでは、また来週!
ソリューションアーキテクト 下佐粉 昭 (twitter – @simosako)