Amazon Web Services ブログ
週刊AWS – 2022/8/15週
みなさん、こんにちは。AWS ソリューションアーキテクトの小林です。
今週はAWS Innovate Online Conferenceが開催されます。8/23はData Editionとしてデータ活用・データ分析をテーマに、8/25はFor Every Application Editionとして様々なアプリケーションをクラウドで実行することをテーマに据えてお送りします。無料でご参加頂けるオンラインイベントですので、ぜひご参加ください。
それでは、8 月 15 日週のアップデートを振り返ってみましょう。
2022 年 8 月 15 日週の主要なアップデート
- 8/15 (月)
- Amazon CloudFront が QUIC ベースの HTTP/3 をサポート
Amazon CloudFront でエンドユーザのコネクションを処理する際に QUIC ベースの HTTP/3 をご利用頂けるようになりました。CloudFront のHTTP/3 サポートを有効にするには、ディストリビューションの設定を変更すれば OK です。クライアントが HTTP/3 をサポートしていない場合は、以前のバージョンで通信が行われます。 - Amazon RDS for SQL Server が追加のリージョンで M6i/R6i/R5b インスタンスに対応
Amazon RDS for SQL Server でリージョンごとに利用できるインスタンスが拡充されました。今回のアップデートで、新たに東京リージョンでも R6i インスタンスを RDS for SQL Server 用にご利用頂けるようになっています。 - AWS Config が新たに 20 のリソースタイプをサポート
AWS Config が Amazon SageMaker, Amazon Route 53, Amazon EKS, AWS Glue などを含む、20 のリソースタイプに対応しました。これまでよりもより多くのサービスに対して、AWS Config による設定情報のモニタリングが可能になります。
- Amazon CloudFront が QUIC ベースの HTTP/3 をサポート
- 8/16 (火)
- AWS Glue の Python Shell jobs でPython 3.9 が利用可能に
AWS Glueの Python Shell jobs はSparkを利用しないPythonのシェルスクリプトをジョブとして実行する機能を提供しています。今回、Python Shell jobs で Python 3.9 がサポートされました。Pandas, NumPy, AWS Data Wrangler といった一般的な分析ライブラリが組み込まれていますので、すぐにご利用頂くことが可能です。
- AWS Glue の Python Shell jobs でPython 3.9 が利用可能に
- 8/17 (水)
- Amazon Aurora が IPv6 をサポート
Amazon Aurora が IPv6 をサポートし、VPC 内の IPv6 アドレスを利用するよう設定可能になりました。この機能は新たに立ち上げたクラスタだけでなく、既存のクラスタでもご利用頂けます。 - Amazon Redshift の Query Editor V2 がフェデレーションによる SSO をサポート
Amazon Redshift では SQL を使ったデータ操作を実行するためのウェブベースツールとして Query Editor V2 をご提供しています。今回、Query Editor V2 が既存のアイデンティティプロバイダ (IdP) とフェデレーションする形でのシングルサインオンに対応し、これまでよりも容易にアクセス制限を実装可能です。 - Amazon SageMaker Canvas でローカルディスクからの自動データインポートが可能に
Amazon SageMaker Canvas は様々なソースからのデータ取り込みが可能ですが、今回新たにローカルディスクからデータを直接インポートできるようになりました。なお、管理者の立場にたって考えるとローカルディスクからのインポートを許可したくない場合もあるでしょう。そういった場合は設定でローカルディスクからのインポートを無効化することもできます。 - Amazon EKS でクラスタレベルのコスト配分タグをご利用可能に
Amazon EKS(Elastic Kubernetes Service) で個別のクラスタごとに、Amazon EC2 の費用がどれくらい発生しているかを把握することが容易になりました。今回新たに EKS クラスタに参加する EC2 インスタンスは、自動的に AWS-generated cost allocation tag と呼ばれるタグが付与されるようになりました。このタグベースで費用を集計すれば、容易にクラスタごとの費用を確認できます。
- Amazon Aurora が IPv6 をサポート
- 8/18 (木)
- Amazon DynamoDB が Amazon S3 からのバルクインポートに対応
Amazon DynamoDB で、Amazon S3 に格納した CSV/DynamoDB JSON/Amazon Ion フォーマットのファイルからのバルクインポートに対応しました。ロードされるテーブルは新規のテーブルとなりますのでこの点にはご注意を。バルクインポートに際して、書込キャパシティ (Write capacity) は消費しませんので、インポートのためにキャパシティを確保する必要はありません。既にご利用頂ける S3 へのエクスポート機能と組み合わせると、他のアプリケーションとのデータ交換や、同一データの別軸での活用が容易に実現できます。インポート料金が発生しますので、ブログ記事も参照してください。 - Bottlerocket の CIS ベンチマークを参照可能に
Bottlerocket はコンテナワークロードを実行するための Linux ベースの OS です。今回、Bottlerocket に関する CIS(Center for Internet Security) ベンチマークを参照することができるようになりました。CIS ベンチマークは金融やヘルスケアなど厳格なコンプライアンス要件を持つ場合に求められる認定のひとつで、Bottlerocket を利用してこういったワークロードに対応することが容易になりました。Bottlerocket の CIS ベンチマークについては、CIS のウェブサイトから非商用目的であれば無償でアクセス可能です。
- Amazon DynamoDB が Amazon S3 からのバルクインポートに対応
- 8/19 (金)
- Smithy Interface Definition Language 2.0 が一般利用開始に
Amazon がたくさんの API や SDK を開発してきた経験をベースにした、次世代の API モデリング言語が Smithy Interface Definition Language(IDL) です。今回、Smithy IDL のバージョン 2.0 が一般利用開始になり、開発者の生産性向上に繋がる改善が施されています。詳細はブログ記事をご覧ください。 - Amazon CloudWatch で AWS Site-to-Site VPN コネクションのログ収集が可能に
AWS Site-to-Site VPN 接続のログを Amazon CloudWatch に出力できるようになりました。VPN コネクションが確立するまでの過程がステップバイステップで出力されるので、初期セットアップ時のトラブルシューティングや接続確立後の問題特定に有益です。 - Amazon MemoryDB for Redis が HIPPA に対応
Amazon MemoryDB for Redis が HIPPA コンプライアンスに対応しました。HIPPA では保護された医療情報 (PHI) のセキュリティとプライバシーを保護するための規制が規定されており、今回のアップデートで mazon MemoryDB for Redis で PHI を取り扱うことが容易になりました。AWS におけるコンプライアンス対応についての詳細についてはこちらもご覧ください。
- Smithy Interface Definition Language 2.0 が一般利用開始に
それでは、また来週!
ソリューションアーキテクト 小林 正人 (twitter – @maccho_j)