Amazon Web Services ブログ
週刊AWS – 2024/10/14週
みなさん、こんにちは。ソリューションアーキテクトの根本です。
今週も週刊AWSをお届けします。
一つイベントを宣伝させてください。
11月1日 10:00-12:00にコンテナ/サーバーレスによるモダン・プロジェクト実践というイベントが開催されます。プロジェクトで実践されているユーザーの体験・声を直に感じる機会ですのでぜひご参加ください。
それでは、先週の主なアップデートについて振り返っていきましょう。
2024年10月14日週の主要なアップデート
- 10/14(月)
- Amazon EKS now supports using NVIDIA and AWS Neuron accelerated instance types with AL2023
Amazon Linux 2023のEKSに最適化されたアクセラレーテッドAMIが一般提供されました。これによりEKSでNVIDIA GPU、AWS Inferentia、AWS Trainiumインスタンスを使用するワークロードにおいて、新しいカーネルバージョンであるAL2023、強化されたセキュリティ機能、最適化された起動時間を利用できるようになりました。このAMIは、AWS GovCloud (米国) リージョンを含むすべてのAWSリージョンで、サポートされているすべての標準バージョンのEKSバージョンおよび延長サポート バージョン1.23以降で利用可能です。詳細についてはドキュメントをご確認ください。
- Assign billing of your shared Amazon EC2 On-Demand Capacity Reservations
Amazon EC2 オンデマンドキャパシティ予約の未使用分の請求を、予約を共有している組織の任意のアカウントに割り当てることができるようになりました。キャパシティ予約を組織で共有する場合、各アカウントには使用量に応じて請求がされますが、これまでは未使用分は予約を所有するアカウントに請求されました。この機能により、未使用分の請求アカウントを柔軟に設定できるため、組織で一元的に管理しプールする場合の柔軟性が増します。この機能は、すべての商用AWSリージョンとAWS中国リージョンで追加料金なしで利用可能です。詳細については、ドキュメントをご確認ください。
- AWS Transfer Family SFTP connectors now provide real-time status of file transfer operations
AWS Transfer FamilyでSFTPコネクタを利用する際に、ファイル転送が完了したか、進行中、キューに入っているか、失敗したかなど、転送操作のステータスをリアルタイムに照会できるようになりました。これにより、ファイル転送操作の現在の状態を簡単に監視し、転送後のアクションを設定するなど、AWSでのファイル転送ワークフローを自動化できます。たとえば、AWS Step Functions を使用する場合は、SFTP コネクタを使用してリクエストされたファイル転送操作のステータスを再帰的にポーリングし、ファイル転送が完了すると自動的に後処理ステップを作成するなどのユースケースで利用できます。詳細についてはドキュメントをご確認ください。
- Amazon EKS now supports using NVIDIA and AWS Neuron accelerated instance types with AL2023
- 10/15(火)
- AWS announces general availability of Amazon DynamoDB zero-ETL integration with Amazon Redshift
Amazon DynamoDBとAmazon Redshiftのzero-ETL統合が一般提供されました。zero-ETL統合は抽出、変換、ロード(ETL)を実行するための複雑なパイプラインを構築・保守することなくシームレスにデータ連携ができる機能です。この機能によりDynamoDBで実行されているプロダクションワークロードに影響を与えることなくRedshiftでデータの分析を実行できるようになりました。この機能は全ての商用リージョンとAWS GovCloud(米国)リージョンで利用可能です。詳細についてはローンチブログとDynamoDB、Redshift 各々のドキュメントをご確認ください。
- Amazon Aurora PostgreSQL zero-ETL integration with Amazon Redshift now generally available
先に紹介したDynamoDB同様、Amazon Aurora PostgreSQLとAmazon Redshiftのzero-ETL統合が一般提供されました。zero-ETL統合は複数のAuroraからのデータ連携にも対応しており、ペタバイト単位のトランザクションデータをほぼリアルタイムにRedshiftに連携し分析や機械学習などに活用することができます。この機能はAurora PostgreSQL バージョン 16.4 以降のAurora プロビジョンドクラスターとAmazon Aurora サーバーレス v2 クラスター、RedshiftはAmazon Redshift サーバーレスとRA3インスタンスタイプを使うプロビジョニングされたクラスターで利用可能です。また、提供のリージョンは東京を含む11のリージョンで利用可能です。詳細についてはローンチブログとAurora, Redshift 各々のドキュメントをご確認ください。
- Amazon SageMaker Studio notebooks now support G6e instance types
SageMaker Studio ノートブックでAmazon EC2 G6eインスタンスが一般提供されました。EC2 G6eインスタンスはNVIDIA L40S Tensor Core GPUを搭載しており、G5インスタンスと比較して最大2.5倍のパフォーマンスを発揮し、P4dと比較して推論ワークロードを最大20%安価に実行できます。13B規模の大規模言語モデル(LLM)や画像、動画、音声を生成する拡散モデルのデプロイに適しています。SageMaker Studio ノートブックでのEC2 G6e インスタンス利用は、バージニア北部、オハイオおよびオレゴンのリージョンで選択可能です。
- AWS CodeBuild now supports managed network access control lists
AWS CodeBuildの予約済みキャパシティフリートでNetwork access control lists(NACL)によるトラフィックの制御が可能になりました。NACLを設定することで、ビルド環境に出入りするトラフィックを制御し、外部サイトとのトラフィックを許可または拒否するルールを設定できます。この機能は、予約済みキャパシティを利用できる東京を含む10のリージョンで利用可能です。詳細はドキュメントをご確認ください。
- AWS CodePipeline supports automatic retry on stage failure
AWS CodePipeline V2がステージで失敗した際の自動再試行をサポートしました。これにより、パイプラインの実行時にエラーが起きた際にステージで一回再試行がされます。再試行に際してはステージの最初から、もしくは失敗したアクションからをオプションとして指定することができます。この機能はAWS CodePipeline がサポートされているすべてのリージョンで利用できます。詳細や設定方法はドキュメントをご確認ください。
- Amazon AppStream 2.0 now supports custom shared network storage
Amazon AppStream 2.0で、Windowsユーザー向けの新しいオプションとしてカスタム共有ネットワークストレージがサポートされました。これによりファイルを手動で転送しなくても共有することが可能になります。共有ネットワークストレージはSMBネットワークドライブとして実装され、アクセス制御と権限を一元管理することで組織のデータセキュリティを強化できます。この機能は、Amazon AppStream 2.0が利用可能なすべてのAWSリージョンで追加料金なしで利用できます。この機能をユーザー向けに有効にするには、2024年9月18日以降にリリースされた AppStream 2.0 エージェントを使用する AppStream 2.0 イメージを使用するか、2024年9月20日以降にリリースされた Managed AppStream 2.0 イメージアップデートを使用する必要があります。詳細についてはドキュメントをご確認ください。
- AWS announces general availability of Amazon DynamoDB zero-ETL integration with Amazon Redshift
- 10/16(水)
- AWS Marketplace now supports offers in four new currencies and non-US bank accounts for disbursement
AWS Marketplaceで日本円(JPY)、EUR、GBP、AUDの新たに4つの通貨による契約価格の設定と、支払いに米国以外の銀行口座の選択が可能になりました。これにより販売者、購入者双方がソフトウェアやサービスの利用で請求金額の為替リスクを排除することができます。詳細については、現地通貨でのオファーと支払いに関するドキュメントをご確認ください。
- Announcing AWS DMS Serverless support for MongoDB and DocDB as a source
データベース移行サービスのAWS Database Migration Service Serverless(AWS DMSS)が新たにMongoDBとAmazon DocumentDBをデータソースとしてサポートしました。これによりMongoDBとDocumentDBから様々なターゲットDBにデータ移行ができるようになります。詳細についてはドキュメントをご確認ください。
- Amazon Bedrock Agents now provides Conversational Builder
Amazon Bedrock Agents向けのConversational Builderが一般提供開始されました。Conversational BuilderはAgentsを作る際に利用できるチャットインターフェイスで、自然言語で指示をすることでAgentsを作成することができます。従来の手動設定に加えて作成方法が増えたことで、より簡易にAgentsを作成することが可能になります。この機能はAmazon Bedrock Agents を利用できるバージニア北部、オレゴン、シドニー、パリ、フランクフルトのリージョンで利用可能です。
- AWS Marketplace now supports offers in four new currencies and non-US bank accounts for disbursement
- 10/17(木)
- AWS Lambda console now supports real-time log analytics via Amazon CloudWatch Logs Live Tail
AWS LambdaのコンソールでAmazon CloudWatch Logs Live Tailがサポートされました。これによりCloudWatchコンソールを開かずにログをリアルタイムに確認でき開発やトラブルシューティングが容易になります。この機能はコンソールの[Open CloudWatch Live Tail]ボタンから利用できます。詳細についてはローンチブログやドキュメントをご確認ください。
- Amazon Aurora PostgreSQL now supports local write forwarding
Amazon Aurora Postgre SQL互換エディションでwrite forwardingをサポートしました(Aurora MySQLは以前からサポート)。この機能によりAuroraリードレプリカへの書き込みリクエストをライターインスタンスに転送されるため、アプリケーション側で読み取り/書き込みを分離する複雑なロジックを書かずともリードレプリカをスケーリングすることができます。書き込み転送は整合性のニーズに合わせて整合性レベルを選択可能です。この機能はAurora PostgreSQL バージョン 14.13、15.8、16.4 以降でサポートされています。詳細についてはドキュメントをご確認ください。
- Amazon RDS Multi-AZ deployment with two readable standbys now supports AWS IAM database authentication
Amazon RDS マルチAZ配置で読み取り可能なスタンバイDBを2つ配置構成(この機能についてはこちら)で、IAM認証によるデータベースアクセスがサポートされました。これにより各DBへのアクセスを個別に管理する必要なくIAMにより一元的なアクセスが可能になります。また、IAM認証を利用することでログイン情報を保存・管理する必要もなくなります。詳細についてはドキュメントをご確認ください。
- AWS Lambda console now supports real-time log analytics via Amazon CloudWatch Logs Live Tail
- 10/18(金)
- Amazon Bedrock Model Evaluation now supports evaluating custom model import models
Amazon Bedrockのモデル評価では自動評価と人間による評価により精度や堅牢性などの指標を事前定義されたアルゴリズムで行うことができます。この機能がCustom model importにより取り込んだ独自モデルもサポートしました。これにより、カスタマイズしたモデルを再度カスタマイズするか、品質を満たしているか等の評価などにも利用することが可能になりました。この機能が利用可能なリージョンはこちらをご確認ください。
- Amazon Bedrock Model Evaluation now supports evaluating custom model import models
それでは、また来週!
ソリューションアーキテクト 根本 裕規