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【開催報告】製造業の設計開発領域向けセミナー
2024 年 11 月 21 日に製造業の設計開発領域向けセミナーを開催いたしましたのでご報告致します。
近年、製造業の設計・開発領域においてもデジタルトランスフォーメーションが欠かせないものとなっており、デジタル活用による効率化・自動化を促進し、製品設計の期間短縮による新製品のマーケットへの迅速な投入による競争力の強化が求められています。設計・開発領域のデジタル化では AWS の仮想デスクトップを活用した CAD による設計、AWS の HPC を活用した CAE があり、それぞれの領域で新しいサービスをリリースしております。
本セミナーでは実際に AWS のクラウド HPC を活用されている製造業のお客様の事例として、三菱重工業株式会社様とウシオ電機株式会社様にご登壇いただきました。また、AWS からは Research and Engineering Studio on AWS (RES on AWS) / AWS Parallel Computing Service (AWS PCS) を紹介しました。このブログでは、当日のセッションの内容について簡単にご紹介いたします。
セッション内容
「製造業の設計開発領域向けセミナー オープニング」
アマゾンウェブサービスジャパン合同会社
自動車・製造事業開発本部 製造設計領域 担当部長 舛重 国規
AWS 舛重からは製造設計領域における CAE/CAD/PLM のモダナイゼーション、これからの研究開発組織のクラウド利用のあり方、クラウド導入・利用の選択肢、AWS の HPC、VDI 構築ソリューションの選択肢や SIEMENS 様、ANSYS 様との戦略的パートナーシップについてご紹介しました。
[資料]
「AWS と共に実現するカーボンニュートラル社会 (HPC on AWS の概念実証結果について) 」
三菱重工業株式会社
GTCC事業部 蒸気タービン技術部 田畑 創一朗 氏
三菱重工業 田畑様からは AWS 上で High Performance Computing (HPC) の概念実証 (PoC) を実施した結果を中心に講演いただきました。PoC ではクラウド上でスケーラブルな HPC リソースをすばやく構築できることと、従来のオンプレミス環境と比較して、コスト削減とリソース調達の柔軟性が得られることを実証いただきました。加えて、講演の中ではクラウドネイティブ HPC による設計最適化の可能性、実装の詳細と得られた知見を共有いただき、今後の設計探査への展望もお話いただきました。
「Simcenter X (Cloud HPC) 導入へむけて」
ウシオ電機株式会社
光プロセス事業部 EUV プロジェクト 要素技術開発チーム 信田 和彦 氏
ウシオ電機様では Simcenter STAR-CCM+ 導入時より Power on Demand ライセンスと計算用クラウド環境を整備されており、信田様からはシミュレーションの需要増加に伴い、計算環境の増強とコスト低減を目的として Simcenter X (Cloud HPC) の導入を検討された話を共有いただきました。講演では社内で最も計算負荷を要するシミュレーションモデルを使用し、従来の計算環境と Cloud HPC での並列化効率と運用コストを検証した結果を共有いただきました。
※Simcenter X は AWS HPC/VDI を活用した Simcenter STAR-CCM+ の SaaS サービスです
https://plm.sw.siemens.com/ja-JP/simcenter/cloud/simcenter-x/
「Research and Engineering Studio on AWS の概要」
アマゾンウェブサービスジャパン合同会社
エンタープライズ技術本部 ハイテク・製造・自動車産業グループ
製造第一ソリューション部 吉廣 理
AWS 吉廣からは Research and Engineering Studio on AWS (RES on AWS) を紹介しました。RES on AWS は研究開発チームがクラウドの専⾨知識を必要とせずに、CAD や CAE などのワークロードを実⾏できる環境を管理および構築するための使いやすいウェブベースのポータルです。本セッションでは概要のご紹介と、デモを通して RES on AWS の使い方をご紹介しました。
「AWS Parallel Computing Service (AWS PCS) による新しい HPC クラスタ管理方法」
アマゾンウェブサービスジャパン合同会社
エンタープライズ技術本部 西日本ソリューション部 森 啓
AWS 森からは 2024年 8月にリリースした AWS Parallel Computing Service (AWS PCS) を紹介しました。従来は AWS 上で HPC の検討をいただく場合、AWS ParallelCluster や AWS Batch が選択肢でしたが、AWS PCS では学習コストを抑えて、マネージドな HPC クラスターを簡単に構築・運用することができるようになりました。インフラの管理負荷を軽減しつつ、柔軟性と拡張性を提供するソリューションとなっています。本セッションでは AWS PCS の基本的な機能の説明と、デモを通して PCS の使い方をご紹介しています。
「クロージング」
アマゾンウェブサービスジャパン合同会社
自動車・製造事業開発本部 製造設計領域 担当部長 舛重 国規
最後に AWS 舛重から AWS Graviton プロセッサの利用における二酸化炭素排出量削減効果、CAE での GPU 利用や機械学習・生成 AI の活用についてご紹介しました。また、皆様の現場の課題において、AWS を活用することで解決できる事がないか、AWS もお客様と一緒に考え、ソリューションを検討・支援させていただく旨をお約束しました。
おわりに
今回は AWS をご活用いただいている製造業のお客様から、クラウド HPC の活用事例を共有いただきました。AWS からは Research and Engineering Studio on AWS (RES on AWS)、AWS Parallel Computing Service (AWS PCS) をご紹介しました。AWS の製造業に対する取り組みはこちらにまとめています。AWS のコンピュートサービスに関連する今後のセミナー予定はこちらに掲載しています。今後も引き続き、様々な切り口からのセミナーを企画して参りますので、皆様のご参加を心待ちにしております。
このブログはソリューションアーキテクトの森が担当致しました。