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Amazon EKS Anywhere ベアメタルデプロイメントのご紹介

この記事は Introducing bare metal deployments for Amazon EKS Anywhere (記事公開日: 2022 年 6 月 30 日) の翻訳記事です。

導入

かつて、すべてのサーバーはベアメタルサーバーでした。仮想化、クラウドコンピューティング、そして最近ではコンテナやサーバーレス技術に至るまで、私たちは長い道のりを歩んできました。このような技術革新にもかかわらず、オンプレミスにおいて、ベアメタルサーバーは依然として人気です。パフォーマンス上の利点、基盤となるハードウェアリソースへの直接アクセス、インフラストラクチャスタックの複雑さの軽減、ライセンスやサポートに関するコスト削減のために、お客様はベアメタルインフラストラクチャ上でアプリケーションを実行しています。そして、アプリケーションのモダナイゼーションに伴い、既存のオンプレミスのベアメタルインフラストラクチャとクラウドの間で一貫して Kubernetes を運用したいと考えています。

ベアメタルインフラストラクチャ上での Kubernetes の実行には複雑さが伴い、専門知識を必要とし、Kubernetes クラスターのライフサイクル管理の自動化のための時間やツールに多大な投資が必要です。お客様は、手の込んだツールを構築するために、これらの専門スキルを持つ人材を雇用または育成しなければならず、貴重なリソースをビジネスイノベーションではなく、インフラストラクチャの運用に割り当てることになります。仮想化レイヤーを使用することでこれらの問題の一部は軽減される一方、ソフトウェアライセンスとサポートに関するコストが上乗せされてしまう、といったお客様の声を耳にします。まとめると、ベアメタルインフラストラクチャ上で Kubernetes クラスターを実行するお客様は、他との差別化につながらない重労働とも言える作業に、時間、労力、そしてお金を費やしているということです。

2021 年 9 月のローンチでは、Amazon EKS Anywhere は VMware vSphere を使用したオンプレミスインフラストラクチャ上でのクラスターの作成、運用を可能にしました。本日、ベアメタルにおける Amazon EKS Anywhere の一般提供を開始することで、オンプレミスで Kubernetes を実行するためのデプロイメントの選択肢が広がりました。オープンソースツールをベースにしたワークフローにより、ベアメタルハードウェアのプロビジョニングから Kubernetes クラスターの実行まで、すべてのステップを自動化できるようになりました。AWS は、統合されたサードパーティソフトウェアを含む、すべての Amazon EKS Anywhere コンポーネントをサポートしているため、Kubernetes のツールとサポートへの唯一の窓口として AWS を活用することで、サポートに関するコストを削減し、モダナイゼーションを加速できます。

Amazon EKS Anywhere をベアメタル上で実行するためのインフラストラクチャ要件

Amazon EKS Anywhere では、バンドルされたオープンソースのツールセットを用いて、ベアメタルインフラストラクチャ上での Kubernetes デプロイメントを柔軟に管理できます。Tinkerbell (Cloud Native Computing Foundation のサンドボックスプロジェクト) を用いたワークフローを通じて、サーバーのブートストラップ処理、クラスターサイズ、ネットワーク、ストレージ、およびソフトウェアコンポーネントを構成できます。クラスターがプロビジョニングされると、Cluster API をベースに構築された Amazon EKS Anywhere ツールを使用して、クラスターのライフサイクルを管理できます。

要件に応じて、可用性の高い、あるいは可用性の低い構成のクラスターを作成できます。それぞれのベアメタルノードの最小要件は、ここで公開されています。ワークフローを開始するには、ハードウェアのインベントリ情報を含む CSV (comma-separated values) ファイルと、クラスターの設定ファイル (YAML) をワークフローの入力として用意します。Amazon EKS Anywhere は、Intelligent Platform Management Interface (IPMI) と Redfish プロトコルを使用した baseboard management controller を通じて、ベアメタルサーバーを管理、監視します。ベータ期間中の様々なオンプレミス環境での広範なテストを経て、ベアメタルにおける Amazon EKS Anywhere は、これらの要件を満たすほとんどの汎用ハードウェア上で動作すると期待されます。加えて、ハードウェアの OEM パートナー (Dell、HP、Lenovo、Supermicro など) と協力して、検証済みのハードウェアのリストを提供しています。クラスターを実行するためのオペレーティングシステムには、Bottlerocket (デフォルト) または Ubuntu を選択できます。Bottlerocket は、コンテナをホストするために構築されたオープンソースの Linux ディストリビューションです。オーケストレーターとコンテナランタイムをサポートするために必要不可欠なコンポーネントとパーミッションのみが含まれており、高速な起動、フットプリントの縮小、潜在的な攻撃対象領域の削減、全体的な管理オーバーヘッドの低減を実現します。

AWS による Amazon EKS Anywhere クラスターのサポート

Amazon EKS Anywhere はオープンソースソフトウェアとして提供されているため、自由にダウンロードして既存のハードウェアにインストールし、お使いのデータセンターで実行できます。Amazon EKS Anywhere を使用するための初期契約や料金はありません。本番環境では、Amazon EKS Anywhere Subscription を利用することで、AWS の熟練のエンジニアと専門家による 24 時間 365 日のサポートを受けることができます。Amazon EKS Anywhere クラスターコンポーネントや Bottlerocket、Cilium、Flux などのバンドルされたオープンソースツールをサポートする唯一の窓口として AWS を活用することにより、サポートに関するコストを削減し、複数のオープンソースやサードパーティツールの運用から解放されます。

お客様の声

ベアメタルにおける Amazon EKS Anywhere のベータ版でご協力いただいたお客様の声をお聞きください。

「iSpot.tv は、広告主がテレビ広告やストリーミング広告におけるブランドおよびビジネスインパクトを、構想から放映、コンバージョンまで一貫して測定できるよう支援します。これにはクラウド上のスケーラブルなワークロードが必要であり、私たちは次第に Amazon EKS を愛用するようになりました。EKS は、私たちが必要とする柔軟性とパフォーマンスを提供してくれます。そして、私たちはオンプレミスとクラウドの間で一貫性を保つことができる EKS Anywhere を待ち望んでいました。EKS Anywhere をベアメタル上でインストール、実行でき、完全にサポートされた Kubernetes クラウドのオーケストレーションを実現することは、私たちが長い間待ち望んでいたことです。」と、iSpot.tv の IT 運用ディレクターである Taut Bruzas 氏は述べています。

Parallel Wireless は、屋外・屋内のプライベートネットワークをサポートするソリューションを用いて、無線インフラストラクチャにおけるムーアの法則とクラウドネイティブアプローチを活用するために立ち上げられた大手ソフトウェアプロバイダーです。「私たちは、基地局、パブリックおよびプライベートクラウドにおいて、レイテンシーに敏感なワークロードを数多く抱えているため、世界中のお客様に対して共通した迅速なインフラストラクチャとツールを提供する必要があります。」と、Parallel Wireless の CEO である Steve Papa 氏は述べています。「基地局、エッジ、クラウドにまたがる強力な運用上の俊敏性と拡張性を提供するという Amazon EKS Anywhere のビジョンは、私たちのニーズ、そしてお客様のニーズに合致しています。さらに、EKS Anywhere をベアメタルマシンに直接デプロイできるため、コストを削減し、私たちの RAN 5G コンテナデプロイメントのユースケースに特化したハードウェアレイヤーを容易に活用できます。私たちは、AWS と協力して Amazon EKS Anywhere の可能性を最大限に追求することを楽しみにしています。」

詳細を知る

ベアメタル上で Amazon EKS Anywhere を使用するには、Amazon EKS Anywhere のドキュメントサイトを参照してください。Amazon EKS Anywhere の詳細については、製品ページを参照してください。