Amazon Web Services ブログ
Amazon AppStream 2.0 の新機能 – Fleet Auto Scaling、Image Builder、SAML、メトリクス、フリート管理
昨年終わりに私の同僚 Gene Farrell が紹介したのは Amazon AppStream 2.0 です。そのゲスト投稿で、彼は AppStream 2.0 を使用することにより HTML5 ウェブブラウザを快適に使いながら、どのデバイスでも安全にデスクトップアプリケーションを実行できる方法について説明しました (詳しくはこちらのブログをご覧ください)。たとえば、起動時に AppStream 2.0 Try it Now ページを使用したところ、すぐに Siemens Solid Edge を使い始めることができました。Try it Now ページで好きなアプリケーションを選んだだけです。
数秒後には Solid Edge を実行していました。インストールや設定の必要もありません。
皆様からのリクエスト – Enterprises、SMB、ISV の新機能を追加
re:Invent でリリースしてから、皆様からのリクエストにお応えするため AppStream 2.0 の微調整を行い、いくつかの機能を追加しました。こうした新機能は、今まで以上に簡単にアプリケーションをデプロイ、アクセス、管理、トラックできるようにし、AppStream で利用できます。すでに大方の新機能をリリースしていますが、各機能に関するブログは公開していなかったので、今回はこうした新機能について簡単にご説明します。では最新機能をご紹介します。Fleet Auto Scaling – この新機能は CloudWatch メトリクスを使用してデマンドの変化に対応すべく、フリートのスケールアップやスケールダウンを可能にします。これにより瞬時のアクセスを実現しながら、できる限り安価にアプリケーションを提供することができます。Image Builder – 自分が選んだアプリケーションを含む AppStream 2.0 イメージを構築できます。SAML 2.0 認証 – AppStream 2.0 と既存の SAML 2.0 に準拠したディレクトリを使用できます。ユーザーは既存の認証情報でログインすることができます。フリート管理 – アプリケーションを実行するインスタンスの管理オプションを追加しました。CloudWatch メトリクス – サイズやフリート全体の使用率を含む 7つの Amazon CloudWatch メトリクスを観察しモニタリングすることができます。では詳しく見てみましょう。
Fleet Auto Scaling
この新機能は新しい CloudWatch メトリクスにサポートされています。各フリートにスケーリングポリシーを関連付けることができるようになりました。様々なタイプのユーザーからの要求に応えたりコスト管理に利用できます。ユーザーに生産性アプリケーションを提供するために AppStream 2.0 を使用している場合は、営業時間中にキャパシティーがオンラインになっていることを確実にしたり、ユーザーの就業時間終了後はそれに合わせられるようにスケーリングポリシーを使用できます。スケールアウト (キャパシティー追加) そしてスケールイン (キャパシティー削除) ポリシーを持つフリートについては、次をご覧ください。
この機能を活用するにはフリート作成時にキャパシティーの最小値と最大値を設定しておきます。
これによりデフォルトポリシーを作成することができます。後日にポリシーを編集、追加、削除することができます (各フリートにつき 50 件までのポリシーを作成できます)。詳細は AppStream Fleet Auto Scaling をご覧ください。
Image Builder
この機能ではお好きな商用アプリケーションやプロプライエタリアプリケーションを含むカスタムイメージを作成することができます。これを行うには image builder というインスタンスを起動します。次にインスタンスにログインし、お好きなアプリケーションをインストールして設定、インスタンスの状態をイメージとしてキャプチャします。ログインやカスタマイズのプロセスはすべてお使いのウェブブラウザ内で行われます。キーのダウンロードやパスワードを覚える必要はありません。アプリケーションはイメージレジストリで表示され、ユーザーが利用できます。AppStream 2.0 コンソールから image builder を起動できます。
次に開始点 (既存のイメージ) を選びます。
名前を指定し、インスタンスのサイズを選び VPC をセットアップすることでビルダーを設定します。
[Review] をクリックして設定を確認し、ビルダーが起動するのを待ちます。
image builder に接続できるようになったら、アプリをセットアップしイメージを作成します。接続時には管理者とテストという 2 つの選択肢があります。
[ImageBuildAdmin] を選び (パスワード入力がリクエストされたら) [Log me in] を Admin Commands で見つけてクリックします。
ログイン後、Image Assistant アプリを起動しアプリのインストールやテストに使用します。
詳細については Image Builders と AppStream 2.0 Image Builder のチュートリアルをご覧ください。
SAML 2.0 認証
この機能は SAML 2.0 をサポートするあらゆる外部 ID プロバイダーの使用を許可します。これは Active Directory フェデレーションサービス、PingFederate サーバー、Okta、Shibboleth を含みます。
Setting Up SAML の手順を完了すると、ユーザーは既存の ID や認証情報を使用して AppStream 2.0 にログインすることができます。ユーザーやグループを管理したり、ユーザーの ID または場所をベースにアプリケーションへのアクセスを管理することができ、Multi-Factor Authentication (MFA) を使用できます。詳細については SAML 2.0 を使用して AppStream 2.0 でシングルサインオンアクセスを有効にするをご覧ください。すでに AWS マネジメントコンソールにフェデレーションアクセスをセットアップしている場合は、すでにご存知の情報を大方適用できます。
フリート管理
この機能はフリート (ユーザーのアプリケーションを実行しているインスタンスのグループ) をさらにコントロールできるようにします。1 つの画面で自分のフリートをすべて見ることができます。
フリートを 1 つ選び、それに対応することができます。
フリートのプロパティにはいつでも編集できるものもあります。VPC プロパティを含むその他においては、フリートが停止した場合のみ編集することができます。詳細についてはスタックとフリートをご覧ください。
CloudWatch メトリクス
AppStream は 8 つのメトリクスを各フリートの CloudWatch に発行します。
- RunningCapacity – 実行中のインスタンス数
- InUseCapacity – 使用中のインスタンス数
- DesiredCapacity – 実行中または保留中のインスタンス数
- AvailableCapacity – 使用可能なアイドル中のインスタンス数
- PendingCapacity – プロビジョニング中のインスタンス数
- CapacityUtilization – 使用中のフリートの割合 (%)
- InsufficientCapacityError – キャパシティー不足により拒否されたセッション数
AppStream 2.0 コンソールでこうしたメトリクスを見ることができます。
こうしたメトリクスはフリートのサイズを微調整する場合に全体の使用状況を把握する上で便利です。どの CloudWatch メトリクスでも同じ様に、アラートを生成しメトリクスが希望範囲外にある場合に警告を発することができます。AWS Lambda 関数を使用して環境を変更したり、専用の通知を生成することもできます。詳細については Amazon AppStream 2.0 リソースのモニタリングをご覧ください。
今すぐ利用可能
これらのすべての機能は今すぐご利用いただけます。
— Jeff;