Amazon Web Services ブログ

週刊AWS – 2020/1/20週

みなさん、こんにちは。ソリューションアーキテクトの下佐粉です。今週も週刊AWSをお届けします。

2020年が始まったと思ったらもう1月が終わってしまいますね。寒い日が続きますが、みなさまいかがお過ごしでしょうか。

以前にもお伝えしましたように今年のAWS Summit Tokyoは例年より少し早めの開催です。5/13~の東京、および6/30の大阪両方において、受け付け開始になった事を知らせるメール登録がこちらのページで可能になっていますので、参加予定の方はぜひ登録をしておいていただければと思います。

また、今年も引き続きオンラインセミナーの方に力を入れていきます。こちらのページに今後の予定が掲載されています。私は久しぶりに2/4(火)12時から「Amazon QuickSight アップデート」をしゃべる予定です。そのほかにも色々なオンラインセミナーを企画していますので、よろしければご参加ください。

それでは、先週の主なアップデートについて振り返っていきましょう。

2020年1月20日週の主要なアップデート

  • 1/20(月)
    • AWS は 2021 年初頭に標準 AWS リージョンを大阪に立上げます
      日本には、現在東京リージョンと、大阪ローカルリージョンという2つのAWSリージョンが存在しますが、大阪の方は「ローカル」の名前にあるように一部機能が限定され、用途としては東京のバックアップやDRとしてお使いいただく事を想定されて設計されていました。その大阪ローカルリージョンが2021年初頭に、3つのAZ(アベイラビリティゾーン)を持つフルリージョンに拡張される予定が発表されました。これにより、大阪リージョンをメインした構成が構築可能になります。詳細はこちらのBlogをご覧ください。
    • AWS は CloudEndure Disaster Recovery の料金を 80% 値下げすることを発表しました
      CloudEndure Disaster Recoveryは、 オンプレミスもしくはAWS上で稼働するサービスを別のAWS環境に継続的にレプリケーションすることでディザスタリカバリを用意にするためのソリューションです。今回この利用料金を80%削減することが発表され、サーバーごとに$0.028/時間、またはサーバーごとに約$20/月~で利用可能になりました。詳細はこちらのBlogをご覧ください。
  • 1/21(火)
    • Amazon EKS が 50% の値下げを発表
      AWSのkubernetes (k8s) 環境であるAmazon Elastic Kubernetes Service(EKS)で、コントロールプレーンのサービス料金が50%値下げさました。1月21日から自動的に費用に反映されるため、利用者の方は特に対応をする必要はありません。詳細はこちらのBlogをご覧ください。
    • Amazon SageMaker が TensorFlow 2.0 のサポートを開始
      AWSの機械学習環境であるAmazon SageMakerで、構築済み深層学習コンテナーとしてTensorflow 2.0が利用可能になりました。詳細はこちらのドキュメントを参照してください。またTensorflow 2.0 使用開始のためのノートブック例についてはこちらに用意されています。
    • Amazon CloudWatch Synthetics が新たに 13 のリージョンで利用可能に
      現在プレビュー中のAmazon CloudWatch Syntheticsで新たに13のリージョンでのプレビュー提供が開始され、東京リージョンでも利用可能になりました。CloudWatch Syntheticsは一種のば外形監視サービスで、WEBサービスやAPI等をサービスの外から監視し、異常を発見するためのものです。異常発見時に通知したり、スクリーンショットを収集することも可能です。詳細はこちらのドキュメントを参照してください。
  • 1/22(水)
  • 1/23(木)
    • Announcing Amazon Relational Database Service (RDS) Snapshot Export to S3
      Amazon RDSやAmazon AuroraのSnapshot(バックアップイメージ)にあるデータをApache ParquetフォーマットでS3上に保存する機能が追加されました。Parquetは、多くのOSSで利用されているカラムナ(列志向)フォーマットで、AWSのサービスではAmazon AthenaやAmazon Redshift Spectrum等がサポートしていますし、EMR上で動く多くのソフトウェアがサポートしています。つまりRDSやAurora上のデータをS3に置いて他サービスからアクセスして活用することを簡単に実現できるようになりました。Snapshotから生成するため、RDSやAurora自体に負荷がかからないというのも大きなポイントだと思います(AuroraであればSnapshotを取るのも高速ですしね)。利用可能バージョンなどの制限もありますので、詳細はこちらのドキュメントを確認してください。
  • 1/24(金)
    • Amazon EC2 T3 instances now support launching as Dedicated Instances
      Amazon EC2のT3インスタンスファミリーで、ハードウェア専有インスタンス(Dedicated instance)としての起動が可能になりました。Dedicated instanceはシングルテナントハードウェアでのEC2起動を可能にするもので、Dedicated instanceのEC2が起動したハードウェアは、他のAWSアカウントと共有される事がなくなります。一方で所定の追加費用が発生します。通常の(共有テナンシーの)EC2と比較して機能面や性能面でのメリットはありませんが、なんらかのコンプライアンスに準拠するため、もしくはライセンス条項でハードウェアの共有を禁止されているようなソフトウェアのために利用されます。詳しくはこちらのBlogを参照してください。なお似たサービスとしてEC2専有ホスト(Dedicate host)があります。こちらとの比較はこのページの表を確認してください。
    • AWS DataSync can now transfer data to and from Amazon FSx for Windows File Server
      AWS DataSyncはオンプレミスとAWSとの間で高速にデータ転送を実現するためのサービスで、S3やEFSとの連携をサポートしています。そのDataSyncがAmazon FSx for Windows File Serverから、もしくはFSx for Windows File Serverへのデータ転送に対応しました。

ところでみなさんは、AWSソリューション(AWS Solutions)というページをご存知でしょうか?ここには、色々なAWSパートナーやAWS自身が提供するソリューションのテンプレートが登録されていて、色々な環境を簡単に構築できるようになっています。
ここに最近Auto Check-In Appが登録されました。これは顔認証受付サービスを簡単に構築するためのもので、顔画像を事前に登録しておくことで、イベント等への参加受け付けを顔認証で行う事が出来るようにするものです。実はAWS Japan社内でイベント用に作られたものなのですが、便利なので外部にも公開される事になりました。試すのも簡単ですのでご興味がありましたら、ぜひ触ってみてください。

それでは、また来週!

ソリューションアーキテクト 下佐粉 昭 (twitter – @simosako)