Amazon Web Services ブログ

週刊AWS – 2021/4/5週

みなさん、こんにちは。ソリューションアーキテクトの下佐粉です。
今週も週刊AWSをお届けします。

以前にもお伝えしましたように、今年のAWS Summitは5/11-12にオンラインで開催いたします。先日、セッション情報とライブ配信タイムテーブルが公開されていますので、ぜひ内容をご確認いただき、ご興味あれば登録していただければと思います。オンライン開催ではありますが、セッションで気になったことはチャットで問い合わせができる仕組みもご用意しています。

それでは、先週の主なアップデートについて振り返っていきましょう。

2021年4月5日週の主要なアップデート

  • 4/5(月)
    • Amazon MQ が日本 (大阪) リージョンで利用可能に
      Amazon MQが大阪リージョンでご利用いただけるようになりました。Amazon MQはフルマネージドで提供されるApache ActiveMQおよびRabbitMQ 向けのメッセージブローカーサービスです。
    • Amazon Macie が AWS アジアパシフィック (大阪) リージョンで利用可能に
      もう一つ、Amazon Macieが大阪リージョンでご利用いただけるようになりました。Amazon MacieはユーザのS3上のデータから機密データを自動的に検出、保護するためのサービスです。MacieはすべてのS3バケットが自動的かつ継続的に評価し、例えば暗号化されていないバケット等に警告を出したり、機械学習とパターンマッチングで個人識別情報 (PII)や信用に関する資料などの機密データ発見して警告を出すという事が可能です。
    • Amazon WorkSpaces でのウェブカメラのサポートの一般提供を開始
      クラウドVDIサービスのAmazon WorkSpacesでローカルのウェブカメラビデオが利用可能になりました。つまりローカルPC上のウェブカメラを使ってビデオ会議に参加するといったことが可能になります。ウェブカメラのサポートはWorkSpaces Streaming Protocol (WSP)での接続 が必須である点にご注意ください。現時点ではWPSはWindowsとMacOS用のクライアントがサポートしています。詳細はこちらのドキュメントを参照してください。
    • Amazon VPC Flow Logs がすぐに使用できる Amazon Athena との統合を発表
      Amazon Athenaを使ってVPCフローログを簡単にクエリできるようになりました。管理コンソールからクリックするだけでCloudFormationテンプレートが用意され、VPCフローログのデータ(S3上)がAthena上にテーブルとして認識されます。便利な定義済クエリも用意されていますのでVPCフローログをご利用の方はぜひお試しください。詳細はこちらのドキュメントを参照してください。
  • 4/6(火)
    • Amazon CodeGuru が CodeGuru Reviewer 向けの予測可能な新しい低料金モデルを発表
      Amazon CodeGuruはソースコードのレビューを機械学習のテクノロジーで自動化するサービスです。今回このレビュー機能(Reviewer)について新しい料金モデルが発表されました。これまで分析に利用したコード行数に基づいた料金体系を提供してきましたが、今回これに加えリポジトリの合計サイズに基づいて固定の月額を設定する料金モデルが提供されます。ソースコード規模が小さく、レビューを繰り返すようなケースでは大きな費用削減が期待できます。同時に対応言語としてPythonがGAしています。詳細はこちらのブログを参照してください。
    • AWS Glue が Amazon Kinesis Data Streams からのクロスアカウント読み取りのサポートを開始
      AWS GlueのストリーミングETLジョブはSpark Structured Streamingベースのストリーミング処理エンジンです。今回異なるAWSアカウント上のAmazon Kinesis Data Streamsから読み取ることができるようになりました。データを生成するアカウントとデータを分析・管理するアカウントが分かれているケースで便利です。
    • AWS Amplify Admin UI でデータ管理が一般利用可能に
      AWS Amplify Admin UIでデータ管理機能がGA(一般利用可能)になりました。この機能はAdmin UI上でデータの閲覧・更新操作を実施したり、テスト用のデータを生成したりする等、Admin UI上でデータ管理を可能にするものです。詳細はこちらのブログを参照してください。
    • Amazon EC2 G4ad instances, powered by AMD Radeon Pro V520 GPUs, are now available in 5 additional regions
      Amazon EC2 G4adインスタンスが利用可能になりました。東京リージョンでもご利用いただけます。G4adには AMD Radeon Pro V520 GPU が搭載されており、GPUを必要とするアプリケーションにより高い価格性能比を提供します。
  • 4/7(水)
    • AWS CloudFormation StackSets を使用して複数の AWS リージョンでCloudFormation スタックの同時デプロイが可能に
      AWS CloudFormationのStackSetsは、一回の操作で複数のAWSアカウントやリージョンにスタックをデプロイするための機能ですが、これが拡張され、スタックを複数の AWSリージョンに同時にデプロイできるようになりました(これまでは指定された順番でデプロイしていました)。これにより、デプロイ時間の短縮が可能になります
    • AWS Glue now supports missing value imputation based on machine learning
      AWS Glueの変換(Transform)機能に、欠損値(missing value)を埋める機能が追加されました。既存データを機械学習のアルゴリズムで学習し、欠損した値を埋める処理を行います。ソースデータは色々な事情で欠損・欠測することがありますが、分析の際には連続した値が必要になるケースが多く、そういった場面で利用していただける機能です。詳細はこちらのドキュメントを参照してください。
    • Amazon Route 53 Resolver DNS Firewall Generally Available
      先週の週刊AWSでRoute 53 Resolver DNS Firewallのアナウンスと一部リージョンでの利用開始を紹介しました。VPC内のリソースに対して、DNSクエリ動作をきめ細かく制御できるマネージドファイアウォール機能です。これがGA(一般提供開始)となり、東京リージョンでもご利用いただけるようになりました。
  • 4/8(木)
    • Amazon GuardDuty Now Available in AWS Asia Pacific (Osaka) Region
      Amazon GuardDutyが大阪リージョンでご利用いただけるようになりました。GuardDutyは悪意のあるアクティビティや不正な動作を継続的にモニタリングする脅威検出サービスです。詳細はこちらのブログを参照してください。
    • Detect abnormal equipment behavior with Amazon Lookout for Equipment — now generally available
      Amazon Lookout for Equipmentが一般提供開始(GA)になりました。Lookout for Equipmentは産業機器等から出力されるデータを機械学習のテクノロジーで分析し、機器の異常な動作を検出するサービスです。機能詳細はこちらのブログを参照してください。
    • AWS Control Tower now available in Mumbai, Seoul and Tokyo AWS Regions
      AWS Control Towerが利用可能なリージョンが3つ追加され、東京リージョンでもご利用いただけるようになりました。Control TowerはマルチアカウントAWS環境を、ルールにのっとってセキュアにセットアップおよび管理することを支援するサービスです。詳細はこちらのブログを参照してください。
    • Amazon Athena now presents query execution plans to aid tuning
      Amazon Athenaで実行計画を確認するEXPLAINコマンドが利用可能になりました。これにより、クエリ実行時でどこに時間が掛かっているのかが把握しやすくなり、性能改善をしやすくなります。実行計画を図で表示するGraphvizも利用可能です。詳細はこちらのドキュメントを参照してください。
    • Amazon EC2 Auto Scaling introduces Warm Pools to accelerate scale out while saving money
      Amazon EC2 Auto ScalingにWarm Pool機能が追加されました。Warm Poolを使うと、EC2インスタンスを一時停止(Stop)状態で保持しておき、スケールアウト時に迅速にEC2を再開(Resume)して処理に参加させることが可能です。これまでは起動シーケンス上で多くの処理を行なう必要があるアプリケーションの場合、スケールアウトに時間がかかるために余裕をもってEC2を早めに起動させるといった対応が必要になる場合がありましたが、この機能によってよりシンプルかつ安価に迅速なスケールアウトが可能になります。
  • 4/9(金)
    • AWS Transit Gateway Connect is now available in additional AWS Regions
      AWS Transit Gateway Connectが利用可能なリージョンが新に12リージョン追加され、東京リージョンでも利用可能になりました。Transit Gateway Connectは、SD-WANアプライアンスのエッジをGREやBGPでTransit Gatewayに拡張することを可能にします。Transit Gateway Connect は、Cisco (SD-WAN、ACI) Aruba (HPE)、Silver Peak、Fortinet、Versa Networks、Palo Alto Networks (CloudGenix、VM シリーズ)、Citrix、Aviatrix、128 Technology、Sophos、Arista Networks、Aryaka、Alkira など、多くの主要な SD-WAN およびネットワーキングパートナーによってサポートされています。

週刊AWSでは、AWS What’s Newから厳選して内容を紹介しているのですが、今週もやや多めの内容になりました。最近は大阪リージョンへの利用サービス・機能の追加が多いので、どうしても紹介内容が多くなりがちですね。

それでは、また来週!

ソリューションアーキテクト 下佐粉 昭 (twitter – @simosako)