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週刊AWS – 2021/9/27週
みなさん、こんにちは。AWSソリューションアーキテクトの小林です。
先週はNetwork Load Balancer(NLB)のターゲットグループにApplication Load Balancer(ALB)を設定できるようになるアップデートが発表されました。この機能は多くのお客様からご要望を頂いていた、「ALBを使ったシステムに固定IPアドレスでアクセスしたい」という要件に対応することができます。ALBのIPアドレス自体を固定するわけではありませんが、ALBの前にIPアドレスの固定が可能なNLBをおけるようにすることで、クライアントから見たときに常に同じIPアドレスでALB配下のシステムにリクエストしているように見せることが可能です。ブログの翻訳も終わっていますので、ぜひこちらもご覧ください。
それでは、9月27日週のアップデートを振り返ってみましょう。
2021年9月27日週の主要なアップデート
- 9/27(月)
- Amazon Connect Wisdomが一般提供開始に
オペレータがお客様と会話している間に、問題解決に必要な情報を提供するAmazon Connect Wisdomが一般利用開始になりました。SalesforceやServiceNowなどのサードパーティアプリケーションの組み込みコネクタを使うか、APIを使用してナレッジベースからのデータ取り込みが可能です。 - Amazon Connect Voice IDが一般提供開始に
機械学習の技術を活用した音声識別機能、Amazon Connect Voice IDが一般利用可能になりました。お客様固有の音声特性を分析し、本人確認をこれまでよりも容易に実施することが可能になります。 - Amazon Connectで大量のアウトバウンドコミュニケーション機能がプレビュー可能に
Amazon Connectを利用して、音声通話・テキスト(チャット)・Eメールによる大量のアウトバウンドコミュニケーションを可能にする機能のプレビューが開始されました。マーケティングプロモーションや、予定のリマインダーなど、数百万もの顧客に連絡したい場合に有益な機能です。詳細についてはブログをご確認ください。 - Application Load BalancerがNetwork Load Balancerとの統合によってPrivate Linkと固定IPアドレスに対応
Network Load Balancer(NLB)からApplication Load Balancer(ALB)にトラフィックを転送することが可能になり、ALBを利用して構築されたアプリケーションに対するPrivate Linkによるプライベート接続や、NLBに付与したIPアドレスによる固定IPアドレスでの接続が可能になりました。ブログ記事もぜひご確認を。
- Amazon Connect Wisdomが一般提供開始に
- 9/28(火)
- Amazon EC2のコンソールでリージョンをまたいだリソースを一覧で確認可能に
Amazon EC2でグローバルビューが利用可能になり、インスタンス、VPC、サブネット、セキュリティグループなどのAWSリソースを一見的に表示することが可能になりました。
- Amazon EC2のコンソールでリージョンをまたいだリソースを一覧で確認可能に
- 9/29(水)
- Amazon Managed Service for Prometheusが一般提供開始になり、アラートマネージャとルールに対応
フルマネージドなPrometheus互換の監視サービス、Amazon Managed Service for Prometheusが一般利用開始になりました。このリリースの一環として、Prometheus互換のアラートマネージャや記録ルール、アラートルールもご利用頂けるようになっています。詳細についてはブログもご確認ください。なお、東京リージョンでもご利用頂けます。 - AWS Graviton 2プロセッサにより、Lambda function実行のプライスパフォーマンスが最大34%改善
AWS Lambda functionをAWS Graviton 2プロセッサベースの基盤で実行するよう設定することが可能になり、最大19%優れたパフォーマンスを20%安価に実行できるようになりました。料金についてはこちらをご覧ください。(注:本記事執筆時点では翻訳が間に合っていませんでしたので、英語版の”Arm Price”をご覧ください) - Amazon Redshiftで新世代のAmazon Redshift Query Editor v2が利用可能に
Redshiftデータウェアハウスやデータレイク内のデータに容易にアクセス可能にするSQLユーザ向けのWebベースツール、Amazon Redshift Query Editor v2が利用可能になりました。詳細はブログ記事を、ちょっと見てみたいという方はデモ動画もあります。 - Amazon RedshiftのフェデレーションクエリのデータソースとしてAmazon RDS for MySQLとMySQL互換のAuroraに対応
Amazon Redshiftには、Redshiftのデータのみならず、Amazon S3のデータレイクやオペレーションデータベースにあるデータを横断的にクエリできるようにするフェデレーションクエリ機能があります。従来からAmazon RDS for PostgreSQLとPostgreSQL互換のAuroraでは対応していましたが、今回新たにAmazon RDS for MySQLとMySQL互換のAmazon Auroraをデータソースとして設定できるようになりました。
- Amazon Managed Service for Prometheusが一般提供開始になり、アラートマネージャとルールに対応
- 9/30(木)
- Amazon ECSとAWS Fargate利用時にシステムクロックの精度をモニタリング可能に
Amazon ECSのタスクがAWS Fargateで稼働している際に、システム時間の精度をモニタリングできるようになりました。時刻を強く意識するアプリケーションで重要な機能です。 - AWS Lambda functionを異なるアカウントのAmazon SQSキューから起動可能に
別のAWSアカウントに存在するAmazon SQS(Simple Queue Service)キューから、AWS Lambda functionを起動できるようになりました。これによってイベントソースとなるSQSキューとメッセージを複製することなく、複数のアカウントでLambda functionを起動させることができるようになります。 - AWS Cloud Control APIの一般提供開始を発表
クラウドのインフラストラクチャを一貫した方法で管理できるよう設計されたAPI、AWS Cloud Control APIの一般提供が開始されました。Cloud Control APIを利用すると、各サービスに独立したAPIを使用する代わりに、5つのAPIを利用してリソースのライフサイクルを管理できます。詳細についてはブログをご確認ください。 - Webアプリケーションに位置認識機能を追加するAmplify Geo for AWS Amplifyの一般提供が開始に
フロントエンドの開発者が、Webアプリケーションに位置認識機能を追加することを容易にするAmplify Geo for JavaScriptが一般利用開始になりました。Amplify Geoによる位置認識機能の始め方については、ブログがよくまとまっています。 - AWS Snowcone SSDを発表
堅牢で安全性が高いエッジコンピューティングとストレージのデバイス、AWS Snowconeで新たに14TBのSSDを搭載したSnowcone SSDが発表されました。基盤やデザインはSnowconeと同様ですが、SSDによる性能向上・容量増加(8TBから14TBに)・耐振動性の向上などのメリットが得られます。
- Amazon ECSとAWS Fargate利用時にシステムクロックの精度をモニタリング可能に
- 10/1(金)
- Amazon RDS for PostgreSQLが新たなマイナーバージョンをサポート
Amazon RDS for PostgreSQLでバージョン13.4/12.8/11.13/10.18/9.6.23がご利用頂けるようになりました。また、Amazon RDS on Outposts for PostgreSQLでもバージョン13.4/12.8がご利用頂けるようになっています。
- Amazon RDS for PostgreSQLが新たなマイナーバージョンをサポート
それでは、また来週!
ソリューションアーキテクト 小林 正人 (twitter – @maccho_j)