Amazon Web Services ブログ
週刊AWS – 2022/5/2週
みなさん、こんにちは。AWS ソリューションアーキテクトの小林です。
今年のゴールデンウィークは最大 10 連休とのことでしたが、みなさんはどのように過ごされましたか?私は近場に出かけたりしつつ、日頃はなかなかまとまった時間を取れない読書にいそしんでいました。何年も前からKindleの電子書籍を愛用しているのですが、気楽に本が買えるのは利点ではあるものの、読む時間は有限なのが困りポイントでした。今回の連休で「積ん読」を全部消化できたとはいえませんが、前から読みたかった本を何冊か読破できたので充実した連休だったなと思っています(私はインドア派なのです)。
それでは、5 月 2 日週のアップデートを振り返ってみましょう。日本はゴールデンウィークでしたが米国は通常営業です。もちろん、AWS のサービスアップデートも通常営業ですのでいつも通りお送りします。
2022 年 5 月 2 日週の主要なアップデート
- 5/2 (月)
- AWS CodeGuru Reviewer がコードレビュー時にファイル・フォルダ単位の抑制に対応
AWS CodeGuru Reviewer は機械学習と自動推論の技術を活用し、コードの潜在的な欠陥を検知し、改善案を提案するツールです。今回新たに、ファイルやフォルダ単位の指摘抑制が可能になりました。従来はリポジトリ内の全てのファイルやフォルダをスキャンしていましたが、スキャン対象外とする(指摘を抑制する)ものを指定できるようになりました。 - Amazon RDS on AWS Outposts でストレージの自動スケーリングをサポート
Amazon Relational Database Service(RDS) on AWS Outposts でストレージ容量の手動および自動スケーリングが可能になりました。この機能を有効にすると、予め設定した最大容量の範囲内で必要に応じてデータベースのストレージ容量が自動的に拡張されるようになり、管理を省力化できます。 - Amazon RDS Performance Insights で任意の時間枠でのメトリクス確認が可能に
Amazon RDS Peformance Insights でメトリクス保存期間内の任意の範囲を指定して、データベースのパフォーマンスメトリクスを確認できるようになりました。従来は「過去1時間」「過去24時間」といった相対的な範囲指定のみが可能でしたが、今回のアップデートにより分析したい期間を容易に指定・分析可能になりました。
- AWS CodeGuru Reviewer がコードレビュー時にファイル・フォルダ単位の抑制に対応
- 5/3 (火)
- Amazon EBS Snapshots Archive が大阪リージョンを含む 4 リージョンで利用可能に
Amazon EBS Shanpshot Archive は EBS ボリュームのスナップショットを長期的に保存するためのストレージティアです。コンプライアンス要件や業界規制への対応のためにスナップショットを数ヶ月から数年にわたって保持する必要がある場合に最適です。今回、大阪リージョンをはじめ 4 つのリージョンでも利用可能になりました。現時点では中国の 2 リージョンとジャカルタを除く全ての AWS 商用リージョンでご利用頂けます。 - Amazon EKS コンソールが全ての標準 Kubernetes API リソースタイプの参照に対応
Amazon Elastic Kubernetes Service(EKS) のコンソールがアップデートされ、EKS クラスタで実行されている全ての標準 Kubernetes API リソースタイプを確認できるようになりました。サービスリソースやストレージリソース、ポリシーリソースなどをコンソールから確認でき、ひとつの UI の中で必要なオブジェクトを素早く見つけることができます。
- Amazon EBS Snapshots Archive が大阪リージョンを含む 4 リージョンで利用可能に
- 5/4 (水)
- AWS Trusted Advisor で AWS Compute Optimizer による 4 つのチェックを自動実行可能に
AWS Trusted Advisor で新たに 4 つのチェックが追加されました。Amazon EBS の過剰/過小プロビジョンと、AWS Lambda のメモリ容量の過剰/過小プロビジョンについてチェックと推奨される対応のレコメンデーションが可能です。これらのチェック項目は AWS Compute Optimizer で実行されるものと同一で、Compute Optimizer のチェック結果を自動的に取り込む形で実装されています。 - AWS Serverless Application Model(SAM) CLI で AWS X-Ray によるトレーシングを自動的に有効化可能に
AWS Serverless Application Model(SAM) CLI を利用して、AWS X-Ray によるトレースを自動的に有効化できるようになりました。これまでは AWS SAM テンプレートを手動で編集する必要がありましたが、これが不要になります。 - Amazon RDS for PostgreSQL が最大 3 階層にカスケードされたリードレプリカの作成に対応
Amazon RDS for PostgreSQL で最大 3 階層までカスケードされたリードレプリカを作成可能になりました。つまり、「レプリカのレプリカのレプリカ」を作成可能になったということです。これによってソースインスタンスに対して最大 155 のリードレプリカが作成できます。レプリカは他のリージョンで作成することももちろん可能です。詳細についてはドキュメントをご確認ください。
- AWS Trusted Advisor で AWS Compute Optimizer による 4 つのチェックを自動実行可能に
- 5/5 (木)
- AWS Service Catalog で管理するプロダクトを CDK で記述可能に
組織内で利用可能な IT サービスを予め定義し、一元管理を可能にする AWS Service Catalog が CDK に対応しました。従来 Service Catalog で管理する IT サービスは CloudFormation で記述する必要がありましたが、CDK で記述された基盤も Service Catalog で管理できるようになりました。 - Amazon RDS for SQL Server で新たなマイナーバージョンが利用可能に
Amazon RDS for SQL Server で Microsoft SQL Server 2016 SP3/2017 CU27/2019 CU15 が、Express/Web/Standard/Enterprise の各エディションでご利用頂けるようになりました。 - Amazon Bracket Hybrid Jobs で組み込みの回路シミュレータを提供開始
量子コンピューティングと古典コンピューティングを組み合わせたアルゴリズムを探求する機能である Amazon Bracket Hybrid Jobs で、最大 10 倍の性能改善が期待できる組み込みの回路シミュレータが利用可能になりました。 - Amazon ElastiCache のコンソールがアップデート
Amazon ElastiCache のコンソールがアップデートされ、よりシンプルで直感的な操作感で作業ができるようになりました。 - Amazon Connect が顧客コールにおいて最大 6 名までの参加者を受け入れ可能に
Amazon Connect で顧客からの電話に、最大6名までのオペレータを参加させることが可能になりました。例えば、主なオペレータが対応できない言語での問い合わせがあった際に通訳担当者を追加で参加させる、といった用途が考えられます。
- AWS Service Catalog で管理するプロダクトを CDK で記述可能に
- 5/6 (金)
- Amazon Rekognition で Face API バージョン 6 がリリースされ精度が向上
Amazon Rekognition で顔の検出、比較、検索といった機能の精度を向上させる Face API のバージョン 6 がリリースされました。精度向上だけでなく、顔検出のレイテンシが最大 70% 短縮されています。
- Amazon Rekognition で Face API バージョン 6 がリリースされ精度が向上
それでは、また来週!
ソリューションアーキテクト 小林 正人 (twitter – @maccho_j)