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週刊AWS – 2022/10/17週
みなさん、こんにちは。AWS ソリューションアーキテクトの小林です。
11月8日から10日にかけて、AWS Dev Day 2022 Japanが開催されます。このイベントは主に開発作業をになうデベロッパーの方向けに、ユーザ事例、デモ、ライブコーディングなどを通じて今抑えておくべきテクノロジーを学習できるイベントです。AWSユーザの方にはもちろん、まだ使っていない方にとっても有益な情報が満載のオンラインカンファレンスですので、ぜひご参加ください。無料でご参加いただけますが、登録が必要ですのでお忘れなく。
それでは、10 月 17 日週のアップデートを振り返ってみましょう。
2022 年 10 月 17 日週の主要なアップデート
- 10/17 (月)
- FreeRTOS Long Term Support(LTS)の新バージョンをリリース
長期サポート(Long Term Support, LTS)が行われるFreeRTOSの新バージョン、FreeRTOS 202210.00 LTSがリリースされました。LTSではセキュリティ修正とクリティカルなバグ修正がリリースから最低2年間提供されます。LTSの詳細とさらに長期のサポートが必要な場合はよくある質問をご確認ください。
- FreeRTOS Long Term Support(LTS)の新バージョンをリリース
- 10/18 (火)
- Amazon Correttoの四半期毎のアップデートを公開
Amazon CorrettoはLTSバージョンに対して、四半期毎にセキュリティとクリティカルなバグの修正を含むアップデートを提供しています。今回、Amazon Corretto 19.0.1, 17.0.5, 11.0.17, 8u352がリリースされ、ご利用頂けるようになりました。 - Amazon Snowball Edge Compute Optimizedのハードウェアリソース強化を発表
Amazon Snowball Edge Compute Optimizedのコンピューティングリソースが拡張され、最大104vCPU/416GBのメモリをご利用頂けるようになりました。またストレージが28TBのNVMeベースのフルSSDになっています。更新版のデバイスは現時点ではバージニア、オレゴン、オハイオ、カリフォルニアのリージョンと、AWS GovCloud(US)でご利用頂けます。 - AWS Parameters and Secrets Lambda Extensionを発表
AWS LambdaからAWS Systems Manager Parameter Storeに格納したパラメータを取得したり、AWS Secrets Managerに格納したシークレットを取得することを容易にする拡張機能が発表されました。
- Amazon Correttoの四半期毎のアップデートを公開
- 10/19 (水)
- AWS Step FunctionsのExpress Workflowsの実行状況をコンソールで可視化可能に
AWS Step Functionsでは処理に長い時間がかかる場合に向いたStandard Workflowsと、ハイボリュームな処理に向いたExpress Workflowsを選択できます。今回、Express Workflowsについてコンソールで処理の実行状況を可視化しデバッグを容易にする機能が追加されました。 - Amazon SQSのFIFO High Throughputモードにより最大6,000TPSに対応可能に
Amazon SQSでメッセージの順序保証があるFIFOキューで、最大6,000トランザクション毎秒(Transaction per second, TPS)に対応可能になりました。従来のものは300TPSが上限で1回のAPIコールで10メッセージを同時に処理することで3000TPSまでカバー可能でした。今回リリースされたHigh Throughputモードではリージョンに応じて秒間6,000または3,000のAPIコールが可能になります(東京は3,000です。旧来と同様に1APIコールで10メッセージ処理することも可能で、その場合は東京で30,000TPSまで対応できます)。詳細はこちらをご確認ください。
- AWS Step FunctionsのExpress Workflowsの実行状況をコンソールで可視化可能に
- 10/20 (木)
- Amazon CloudFrontのログにオリジンのレイテンシ情報とASN情報が追加
Amazon CloudFrontのリアルタイムログに3つのデータフィールドを追加できるようになりました。追加されたデータフィールドは、Origin first-byte latency, Origin last-byte latency, ASNの3つです。最初のふたつはCloudFrontとオリジン間の通信遅延時間を明示し、ASNはクライアントが所属するネットワークを識別可能にします。いずれの情報もより詳細なパフォーマンス分析に有用です。 - Amazon Aurora MySQLのAmazon S3に対するエクスポートが最大10倍高速に
Amazon AuroraのMySQL 5.7/8.0互換バージョンで、Amazon S3に対するスナップショットのエクスポートが最大で10倍高速になりました。 - AWS IAM Identity Center(旧AWS SSO)でセッションの有効時間をカスタマイズ可能に
AWS IAM Identity Centerでユーザセッションの持続時間を15分から7日間の間でカスタマイズできるようになりました。デフォルトは8時間となります。 - Amazon RDS for MySQL, MariaDB, PostgreSQLで最大15のリードレプリカに対応
Amazon RDS for MySQL, MariaDB, PostgreSQLでインスタンスあたり最大で15のリードレプリカをサポートできるようになりました。このうち、クロスリージョンのリードレプリカの数は最大で5つまでとなります。これによって、従来の3倍の読み取り性能を確保できるようになりました。
- Amazon CloudFrontのログにオリジンのレイテンシ情報とASN情報が追加
- 10/21 (金)
- Amazon EKS AnywhereがRed Hat Enterprise Linuxをサポート
Amazon EKS Anywhereは独自のインフラでKubernetesクラスタを作成し運用可能にするサービスです。今回OSとしてBottlerocketとUbuntuに加えてRHELがサポートされました。RHELはVMware vSphereやApache CloudStack、ベアメタルサーバで稼働するものがサポート対象となります。また、このタイミングでEKS AnywhereのApache CloudStackサポートが一般利用開始になっています。 - AWS Nitro EnclavesがAWS GravitonプロセッサベースのEC2インスタンスでも利用可能に
AWS Nitro Enclavesは高度な機密情報保護や安全措置を必要とするワークロード向けに、分離されたコンピューティング環境を作成可能にする仕組みです。従来はIntel/AMDベースのEC2インスタンスでのみご利用頂けましたが、今回のアップデートでAWS Graviton2またはAWS Graviton3プロセッサを搭載したインスタンスでもご利用可能になりました。 - AWS Management Consoleがダークモードに対応
AWS Management Consoleのベータ機能として暗色を中心とした色合いになるダークモードを選択頂けるようになりました。
- Amazon EKS AnywhereがRed Hat Enterprise Linuxをサポート
それでは、また来週!
ソリューションアーキテクト 小林 正人 (twitter – @maccho_j)