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【開催報告】都市を、移動を、暮らしを、変えるセミナー(2021/11/4)
こんにちは!アマゾンウェブサービスジャパン合同会社 ソリューションアーキテクトの山本です。
2021年11月4日にオンラインで「都市を、移動を、暮らしを、変えるセミナー 〜今後の社会と暮らしの変化を見据え、日本の産業界が注力する、クラウドを利用した新しいモノコトづくり〜」を開催いたしました。セミナーの開催報告として、ご紹介した内容や、当日の資料・収録動画などを公開いたします。
はじめに
社会が新しい日常を取り戻そうとする中で、これまで日本の産業が最も得意としてきたリアルなモノづくりの上に成り立つ事業にも変革の波が訪れようとしています。社会全体の変革による新しい市場づくり、新しい暮らしを実現する街と移動、それを支える工業製品やテクノロジーにまで、デジタル技術が変革をもたらします。リアルなものづくりの強みに加え、ビジネスアイデアと、デジタルの技術を加えた新しい街づくり、コトづくり、ヒトづくりにより新しい市場を開く事例、ビジネス戦略、デジタル技術を皆様とシェアするセミナーを開催いたしました。各業界の第一人者様によるご講演をご参照ください。
基調講演 国土交通省におけるスマートシティの取組
ご登壇
国土交通省 都市局 都市計画課 都市計画調査室 室長 東智徳様
内容はこちらのBlogよりご参照ください。
国土交通省の語る「スマートシティ x テクノロジー」の未来 | Amazon Web Services ブログ
森ビルが目指す「都市のDX」の取り組みについて
ご登壇
森ビル株式会社 タウンマネジメント事業部 TMマーケティング・コミュニケーション部 ヒルズネットワーク推進グループ 課長 北尾 真哉 様
アマゾン ウェブ サービス ジャパン合同会社 ソリューションアーキテクト 奈良 一希
本セッションでは森ビル様より、都市のデジタル化と豊かな都市生活・顧客体験を実現するデジタルプラットフォーム 「ヒルズネットワーク」 の事例を紹介いただきました。「ヒルズネットワーク」では、オフィスや住宅、ショップなど「街」の利用者情報を「ヒルズID」と呼ばれる統合IDで管理し顧客情報の一元管理を行なっています。また、「ヒルズID」から得られた複合的な街の利用情報を紐づけ、分析することで、「街」の利用者の豊かな体験につながる様々なサービスを提供する取り組みが行われています。このような「街」から得た情報をシステム上で分析し「街」に還元していく取り組みが、「ヒルズネットワーク」の大きな特徴となっています。セッションの後半では「ヒルズネットワーク」を支えるCI/CDの取り組みや、データレイクを用いた情報分析基盤についてご紹介をさせていただきました。
SUBARUならではの顧客体験を提供するコネクティッドカーに向けた取り組み
ご登壇
株式会社SUBARU デジタルイノベーション推進部 小川 秀樹 様
株式会社バスキュール テクニカルディレクター 飯田 義和 様
本セッションでは、SUBARU様とバスキュール様よりSUBARUならではの顧客体験を提供するSUBAROADと、その取組みについてお話しいただきました。自動車業界が、100年に一度の大変革期と呼ばれ、世の中のクルマに対する考え方が、「移動の手段」、「クルマは非所有」というものが増えている中で、SUBARUらしさとしての方向性を定義するために、お客様へのヒアリング(N1)及び徹底的なデータ分析を実施されました。お客様にとっての価値を定義し、クルマが本来持っている「走る愉しさ」の拡張・増幅を目的にSUBAROADというSUBARUオーナー様向けのドライブアプリを提供されています。セッション後半では、SUBAROADプロジェクトを進める中で重要だったポイントについてディスカッション形式でお話されています。ポイントの一つとしてSUBAROADのような、公開がゴールではないプロダクトにおいて、将来の変化に対応する柔軟性の高い構成を作ることが出来る点で、AWSを選定したことをお話しいただきました。
空調機メーカがクラウドサービスで取り組む顧客課題解決
ご登壇
ダイキン工業株式会社 空調生産本部 ITデバイス開発エグゼクティブリーダー 主任技師 橋本 雅文 様
本セッションではダイキン工業様より、空調機メーカーとしてクラウドサービスで取り組んでおられる社会問題解決、顧客課題解決について紹介いただきました。これまでもあった人手不足や空調によるエネルギー消費といった課題に加え、現在はコロナウイルス感染防止のために保守点検を遠隔で実施する、空調に換気機能を設けるといった課題にこれまで以上に取り組まれているとのことです。遠隔監視は25年以上前から実施されておられますが、現在はより多くの機器、データを扱えるIoTプラットフォームをクラウド上で構築してさらなる課題解決、空調バリューチェーンの価値創造を目指されています。
後半では、事業部門、IT部門、研究部門のすべてが関わらないとデータを利用した問題解決はできないとの考えから、外部からのデジタル人材獲得を行うだけではなく、情報技術大学を開設し1,500名の育成を実施されていることを紹介いただきました。
お客様の真の価値向上を実現していただく、ものづくり企業のDXとは
ご登壇
東芝デジタルソリューションズ株式会社 コミュニケーションAI技師長 小山 徳章 様
自らが強みとして持つ「モノ」に最新のデジタル技術を「道具として」掛け算し「コトが起きる仕掛けを創る」ことをDXと考えられており、コミュニケーションAIのRECAIUS(リカイアス)事業でのアールエヌティーホテルズ様の事例を紹介いただきました。本質的な課題として、CS視点での快適な居住空間の提供、ES視点での従業員が協力して課題解決に当たる文化の醸成、経営視点での従業員自らがこのホテルを選ぶという課題をお客様と定義し、これらの課題の根本原因の一つであるスタッフ間のコミュニケーションの問題に対して、RECAIUS フィールドボイスインカムを活用した音声会話の記録、チーム会話の分析、業務課題との相関の見える化を行える仕組みを提供することにより、お客様自らがデジタルを利用し日常的にPDCAサイクルを実践し気づきを得て改善が行える「コトが起きる仕掛け」を創られた事例を紹介いただきました。また、このような仕掛けはすぐに使い始められることが重要であり、AWSを利用することで素早く利用開始が可能な点を挙げていただきました。
お客様の DX 推進を後押しする Amazon の手法と AWS クラウド
登壇
アマゾン ウェブ サービス ジャパン合同会社 ソリューションアーキテクトマネージャー 岡本 京
最後のセッションでは AWS ソリューションアーキテクトマネージャーの岡本より、企業の皆様が新たな価値創造に取り組まれるにあたり AWS からどのような支援を提供することができるのかをご紹介しました。まずは Amazon がイノベーションを生み出すために実践している活動や考え方を組織、アーキテクチャ、メカニズム、文化という 4 つの軸に沿ってご紹介しました。AWS ではそれらを取り入れてお客様へのご提案やご支援を行っております。次に実際に Amazon の考え方を活用して自社のビジネスを推進されているお客様として MONET Technologies 株式会社様、株式会社DNPデジタルソリューションズ様の事例を紹介しました。このように、DX 推進に向けて、AWS は技術スキルだけでなく顧客志向や変化志向などのマインドセットの醸成も支援させて頂きますので、ぜひお問い合わせ頂ければと思います。
おわりに
本セミナーでは、様々な産業のデジタル化を進めるに当たってのトレンドや、先進的な取り組みをご紹介いただきました。AWSでは、公共、建築不動産、自動車、製造といったさまざまな業界のお客さまの声に耳を傾け、ビジネス変革に役立つクラウド活用の情報発信や、事例紹介、セミナー等の企画を行ってまいります。
本ブログは、ビジネス開発マネージャーの竹川寿也、ソリューションアーキテクトの奈良 一希、渡邊 翼、辻 義一、吉廣 理、岡本 京、山本 直志 が執筆しました。