Amazon Web Services ブログ

【動画公開 & 開催報告】AI 時代に技術を活かす!人材と組織、そして活用プロセス構築のポイントを解説! ~進化し続ける技術を活用するために効果的な組織と人材育成のあり方、そしてそれらを導入する際の課題と対策について学ぶ~

はじめに

みなさん、こんにちは。シニアマイグレーションスペシャリストの富松です。 2024年9月5日に「AI 時代に技術を活かす!人材と組織、そして活用プロセス構築のポイントを解説! ~進化し続ける技術を活用するために効果的な組織と人材育成のあり方、そしてそれらを導入する際の課題と対策について学ぶ~」を開催しました。

このブログでは、当日参加できなかった方や、参加したけれども内容を振り返りたい方に向けて、ご自身の取り組みの参考としていただくために当日のセッション内容のまとめを紹介します。

セッション内容の紹介

ビジネスを加速させる組織(xCoE)にこれから求められること

– 河口 由美子、アマゾン ウェブ サービス ジャパン合同会社 AWS プロフェッショナルサービス本部 プラクティスマネージャー CS&O Advisory
– 山泉 亘、アマゾン ウェブ サービス ジャパン合同会社 カスタマーソリューションマネージメント統括本部 シニアカスタマーソリューションマネージャー

本セッションでは、最新の CCoE ストラクチャーの解説を通じて、CCoE が単なるクラウド技術の適用だけではなくビジネスを加速させるため必要であること、サーバント・リーダーシップとも呼ばれる行動特性、そして CCoE にこれから求められることを紹介しました。加えて、AI CoE を例に他専門領域における xCoE の考え方を紹介しました。

エンタープライズのお客様でクラウドを効果的に推進するためには、CCoE(もしくは、クラウドに限定しない xCoE)の立ち上げが必要だという認識は既に多くの方々が持たれていると思います。一方で、そのストラクチャーは汎化が困難であり、他社事例の流用が必ずしも最短経路ではないという認識を持つお客さまもいらっしゃいます。その存在意義や、効果的な立ち振る舞いはどこにあるのか、各社にとって効果的な CCoE はどうやって定義するのかに悩む方々は少なくありません。

本セッションで紹介した本質的な行動特性や考え方は、組織の成長を考え続けるチームである限り変わることがありません。それが、CCoE であっても xCoE であっても、はたまた「CoE」という単語を組織名称に使っているかに関わらず、変わることがありません。技術発展の著しい世の中にあって、その変化を受け入れ、順応し、活用しようとする組織的なメカニズムをぜひ追求してください。

AWSではクラウドであってもAIであっても強化すべきCapabilityを定義しており、これらはテクノロジーの導入をどうビジネス成果に結びつけていくか、ジャーニーのガイド役となります。推進のやり方に悩まれたり、相談する先が必要なときには、ぜひAWSへご相談ください。

参考リンク:

資料のダウンロードはこちらから

知識だけでは不足する?!実践力と経験値を磨く体験型学習イベントのすゝめ

– 鈴木 宏昌、アマゾン ウェブ サービス ジャパン合同会社 トレーニングサービス本部 シニアラーニングコンサルタント

本セッションではDX推進する際に「クラウドスキル人材育成のために研修を提供したのに、実践力が足りなくて活躍できない」という課題に対して、研修と実践のギャップ構造を埋めるための体験型学習メソッドをご紹介しました。組織横断でクラウド推進を担っているCCoEや、ペーパードライバーではなくプロジェクトに寄与する人材育成方法を模索されるリーダーの皆様に、「なにを学べばよいか」ではなく「成果に繋げるためには、どうやって学べばよいか」という具体的な方法論を持ち帰っていただけたと思います。

ビッグデータ、IoT、コンテナ、サーバレス、生成AIなど様々な技術が次々に生まれ、新たな技術やスキルを使える人材のニーズは日々大きくなっています。そして、それらを学ぶための研修コンテンツも多くの選択肢がありますが、教科書的なInputに終始するため実際のプロジェクトで遭遇するようなシチュエーションや課題を学ぶ機会がありません。そのため現場に入っても時間をかけながら失敗しにくい環境で教科書的な知識を少しづつアップデートするしかないのです。これが「習熟の空白地帯」の正体であり、失敗しにくいからこそ責任範囲を広げにくく、結果としてペーパードライバー化します。

AWS Jamを用いた体験型学習はAWSに関する「習熟の空白地帯」を解消できる1つの方法論です。様々なお客様の現場で発生したトラブル、インシデントや、シチュエーションに応じたベストプラクティスやソリューションを「手順のないハンズオン」として数百ものシナリオにしています。つまり、Inputされた教科書的な知識を使ってAWS Jamのシナリオ解くことで、失敗できる環境のなかで実践味のあるシチュエーションで自分のスキルを試すことができるのです。手順がないハンズオンのため、状況の把握・解決策の調査・仮説検証を繰り返すことになり、知識だけではなく課題解決能力が求められます。さらに、AWS Jamを経て気付いた知識不足や新たな知見を調査・復習してチームにプレゼンテーションすることで、浅い気付きから詳細な理解へ知見を深めつつチーム全体の底上げを行うことができます。

体験型学習の方法論とサイクルはAWS以外の技術にも応用ができます。ぜひ、みなさまの現場でお試しください。

参考リンク:

資料のダウンロードはこちらから

AWSへの大規模移行を包括的にご支援 ~ITトランスフォーメーションパッケージの全貌~

– 今井 宏樹、アマゾン ウェブ サービス ジャパン合同会社 パブリックセクター統括本部 マイグレーションアドバイザー

本セッションでは、クラウドジャーニーにおけるお客様の課題や懸念を題材に、技術的観点、セキュリティやシステム運用にフォーカスをしがちな移行プロジェクトを、最も重要な要素である「人(People)」「プロセス(Process) 」に向けてどのようにフォーカスするべきか、AWSからのご支援を提供できる包括的支援パッケージ、 IT トランスフォーメーションパッケージ(ITX)と共にご紹介いたしました。

お客様がオンプレミス環境等からクラウドへ移行をご検討される際、AWSの専門チームがお客様へのコンサルティングに利用するフレームワークであるCloud Adoption Framework(CAF)にお客様課題を当てはめた場合、技術的観点の課題が全体の30%程度、各組織毎に状況が異なり主体的に解決が必要である人やプロセスなどの非技術的観点の課題が70%を占めておりました。お客様が最終的なITシステムの稼働を目標にするあまり、どうしても技術的観点から移行プロジェクトの推進(クラウド移行)にフォーカスしてしまいますが、実際はクラウド移行を順調に進める事が出来ているプロジェクトというのは、移行検討、プロジェクトの立上げという前段のステップを確実に実施されているという結果が出ています。そのためAWSでは、このクラウドジャーニーを評価(Assess)・準備(Mobilize)・移行(Migration & Modernization)の「3つのフェーズ」で捉え、それぞれのフェーズでお客様課題に対応する形で必要な支援策をご用意したものがITXになります。

AWSはお客様の移行プロジェクトを成功に導くために、ITXの活用を推奨しています。移行検討のステップ、評価のフェーズでは、オンプレミス環境の経済的現状評価と分析、またクラウド化した場合の経済的評価へのご支援策であるクラウドエコノミクスを利用し、TCO観点の評価を実施するだけではなく、ITに関わる労働生産性の改善やビジネス影響の重要性の評価をきっかけにしたクラウド移行への決断へ繋げる事を推奨しています。またそこからプロジェクトの立上げのステップを視野に入れ、準備フェーズではCAFを利用した組織全体としてのクラウド準備状況評価であるマイグレーションレディネスアセスメントを活用し、組織的な課題、特に人やプロセスの課題を明確にいたします。更にそこから、クラウド推進組織であるCCoE立ち上げ・運用をAWSがご支援する事で、実際のクラウド移行のプロジェクトを成功に導く事ができると考えております。

ITXをご活用頂く事で、クラウドジャーニーにおいてお客様の現状を分析、より重要な人・プロセスに関した課題解決にフォーカスする形で、AWSはお客様のAWSはお客様のクラウドジャーニーを成功へ向けて伴走いたします。

参考リンク:

資料のダウンロードはこちらから

おわりに

AWSへの大規模なシステムの移行をサポートするITXパッケージ最新版のご利用に向けて、入り口は2つあります。
1)Webフォームからお問い合わせ頂く。あるいは 2)担当営業までご連絡ください。

AWSクラウドへの移行やモダナイゼーションにご関心をお持ちのお客様は、AWSで移行とモダナイズのページをご確認ください。AWSへの移行やモダナイゼーションに必要な情報が網羅されています。

ITXパッケージ最新版にご興味をお持ちのお客様は、是非上記2つのいずれかよりAWSへお問合せください。

サービス&テクノロジー統括本部 マイグレーション&モダナイゼーションビジネス本部
シニアマイグレーションスペシャリスト 富松卓郎