Amazon Web Services ブログ

【開催報告】アップデート紹介とちょっぴり DiveDeep する AWS の時間 第二十三回 (10/27)

こんにちは!アマゾンウェブサービスジャパン合同会社 ソリューションアーキテクトの山崎です。

2022 年 10 月 27 日に「第二十三回 アップデート紹介とちょっぴり DiveDeep する AWS の時間」をオンラインで開催しました。本イベントは、AWS の数あるアップデートの中から「すぐ使える、運用に役立つ、あったらいいなと思ってた、おもしろい、重要」なものをピックアップし、ちょっぴり DiveDeep してカジュアルな雰囲気でお伝えするイベントです。

今回は コンテナ・サーバーレス編として、コンテナサービスやサーバーレスアーキテクチャデザインについての発表を中心にお届けしました。今回も多くの方にご参加いただきました。ご参加された皆様、ありがとうございます!
本記事の最後に発表資料・録画へのリンクを記載していますので、ぜひご利用ください。

過去の開催報告は こちら からご確認いただけます。

当日の様子と実施内容

今回は、EKS Blueprints のご紹介と、AWS App Runner による OpenTelemetry を利用したオブザーバビリティのデモ、シニアスペシャリストソリューションアーキテクトによるサーバーレスデザインパターンの解説に、小売業界向け商品検索・在庫管理システムでのサーバーレスアーキテクチャの採用例のご紹介と、2 時間の中で盛りだくさんな内容をお届けしました。

当日参加したメンバー集合写真

当日参加したメンバー(一部)

アジェンダ

今回は、 4 セッションを合計 2 時間でお届けしました。

アジェンダ

  • 今月のお勧め 5 分間アップデート (5 分)
  • EKS Blueprints で EKS はじめてみませんか? (20 分)
    • スピーカー:AWS ソリューション アーキテクト 祖父江 宏祐 (Kosuke Sobue)
    • EKS を構築/運用する上で IaC の利用は欠かせません。 EKS Blueprintsは Kubernetes のコントロールプレーン、ワーカーノード、アドオンなど、EKS クラスターの望ましい構成を IaC ブループリントとして記述することができます。このセッションでは、そんな EKS Blueprints の紹介と詳細説明をします。
  • OpenTelemetry で始める Observability (20 分)
    • スピーカー:AWS ソリューション アーキテクト 苅野 秀和 (Hidekazu Karino)
    • 分散システムでなぜ Observability が必要なのか、OpenTelemetry はどのようなプロジェクトなのかを簡単にお話しした上で、App Runner からトレースを送るのと Lambda からトレースを送るデモをお見せします。
  • サーバーレス流のちょっぴりお得なデザインパターン講座 (30 分)
    • スピーカー:AWS シニアスペシャリストソリューション アーキテクト 下川 賢介 (Kensuke Shimokawa)
    • AWS Lambda や Amazon API Gateway といったサーバーレスサービスを使うことで、ユーザーはインフラストラクチャーのことを意識することなく、ビジネスに直結したロジックの開発に集中することができます。そこで当セッションでは、サーバーレスならではのアーキテクチャデザインってどうするんだろう? という疑問に答えつつ、今日から使えるアーキテクチャパターンをご紹介します。
  • 【お客様事例セッション】 ECS, Lambda を組合せた類似商品検索及びリアルタイム在庫検索システムのご紹介 (30 分)
    • スピーカー:ニューラルポケット株式会社 ライフスタイル事業本部 南 沙佳 (Sayo Minami) 様、吉田 明広 (Akihiro Yoshida) 様
    • 全国的に展開されているリテール領域において各店舗の在庫を正確に把握することで在庫・発注管理の効率化・消費者への情報提供が可能となります。本システムの中で、定期的に複数のデータソースから各店舗の在庫を把握するためのバッチ実行(ECSタスク)とリアルタイムでの在庫情報の問合せ(Lambda)の使い分けについてお話しします。特に、複数の異なる ECS タスクを並列・直列で処理を行うために複雑な Step Functions を構築している点についてお話しします。

当日の様子

当日の内容を抜粋してご紹介します。

EKS Blueprintsで EKS はじめてみませんか ?

ソリューションアーキテクトの祖父江より、Amazon EKS の導入をより簡単かつ迅速にするためのオープンソースプロジェクトである EKS Blueprints をご紹介しました。EKS Blueprints を利用することによって、IaC (Infrastructure as Code) として Amazon EKS と Kubernetes の設定が可能となり、さらに CI/CD や監視のための機能をアドオンとして容易に管理することができます。Terraform による記述例についても解説されているので、ぜひ動画でもご確認ください。

EKS Blueprints の概要

OpenTelemetry で始める Observability

ソリューションアーキテクトの苅野より、オブザーバビリティについての解説とオブザーバビリティを実現する標準仕様と実装である OpenTelemetry の紹介をしました。オブザーバビリティとはシステムの内部で何が起きているのかを説明できるシステムの状態のことを指し、メトリクスやログ、トレースなどのテレメトリデータにより実現されます。OpenTelemetry は CNCF (Cloud Native Computing Foundation) によりホストされているプロジェクトで、テレメトリデータの標準仕様や実装を提供します。AWS Distro for OpenTelemetry (ADOT) は AWS がサポートする OSS の OpenTelemetry ディストリビューションであり、AWS サービスと統合しての利用が可能です。AWS App Runner 上でアプリケーショントレーシングを実現するデモも実施しましたので、ぜひ動画をご覧ください。

AWS Distro for OpenTelemetry

サーバーレス流のちょっぴりお得なデザインパターン講座

シニアスペシャリストソリューションアーキテクトの下川より、サーバーレスサービスを用いたアプリケーションのアーキテクチャデザインパターンについてご紹介しました。モノリスアプリケーションのマイクロサービスとの統合やマルチテナント環境への対応など、ユースケースごとのアーキテクチャ例を交えて AWS Lambda や Amazon API Gateway などのサーバーレスサービスを用いたアーキテクチャデザインについて解説しました。Amazon API Gateway の機能を利用してスロットリングやクォータを実現する方法についても紹介されていますので、詳細はぜひ動画をご覧ください!

API Gateway パターンを導入

【お客様事例セッション】 ECS, Lambda を組合せた類似商品検索及びリアルタイム在庫検索システムのご紹介

ニューラルポケット株式会社 南 沙佳 (Sayo Minami) 様、吉田 明広 (Akihiro Yoshida) 様 にご登壇いただきました。
Amazon ECS と AWS Lambda を利用した小売業界向けの類似商品検索・リアルタイム在庫検索システムについてご紹介いただきました。
在庫検索システムでは AWS Lambda を採用することで全国からのアクセスにも対応可能なスケーラビリティとサーバーレスサービスによる環境構築・メンテナンスの簡略化を実現していることをご紹介いただいています。

システム構成図

また、AWS Step Functions による Amazon ECS と AWS Lambda の実行制御についてもお話しいただきましたので、サーバレスアーキテクチャデザインパターンの実践例として、ぜひ動画でもご視聴ください!

類似商品検索システムの構成

ちょっぴり相談会のご案内 – ISV / SaaS 事業者向け個別相談会

ISV / SaaS ソリューション本部では、ISV / SaaS 事業者のお客様がソリューションアーキテクトに対して技術相談をできる時間としてちょっぴり相談会を実施しています。
ちょっぴり相談会や過去の相談事例についてはブログで公開されていますのであわせて御覧ください。

ちょっぴり相談会

各種資料・動画のダウンロード

本イベントの動画と各セッションの資料は以下からダウンロードできます。

  • 今月のお勧め 5 分間アップデート [資料動画]
  • EKS Blueprints で EKS はじめてみませんか? [資料動画]
  • OpenTelemetry で始める Observability [資料動画]
  • サーバーレス流のちょっぴりお得なデザインパターン講座 [資料動画]
  • 【お客様事例セッション】 ECS, Lambda を組合せた類似商品検索及びリアルタイム在庫検索システムのご紹介 [資料動画]

次回予告

第二十四回 「アップデート紹介とちょっぴり Dive Deep する AWS の時間」Developer 向けサービス特集編

  • 申込ページ
  • 開催日時:2022 年 11 月 24 日(木)16:00 – 18:00 オンライン開催
  • アジェンダ
    • AWS サーバーレスアプリケーションモデルを使って、TypeScript で Lambda を作成しよう
      • スピーカー:AWS ソリューション アーキテクト 安達 翔平 (Shohei Adachi)
    •  【お客様事例セッション】リソース作成を汎用化した CloudForamtion で楽チン管理! みんなが悩む Infrastructure as Code
      • スピーカー:株式会社サイバーエージェント AI 事業本部 AI 本部 オペレーションテクノロジー 羽田 幸二 (Koji Hada) 様
    •  Amazon DevOps Guru を使って機械学習によるサーバーレスアプリケーションの改善しよう
      • スピーカー:AWS ソリューション アーキテクト 松﨑 出愛 (Idea Matsuzaki)
    •  コードとデモで理解する!AWS Lambda の実装を加速する AWS Lambda Powertools のご紹介
      • スピーカー:AWS ディベロパースペシャリスト 福井 厚 (Atsushi Fukui)