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週刊生成AI with AWS – 2024/8/19週
みなさん、こんにちは。AWS ソリューションアーキテクトの小林です。
9月26日に、オンラインイベント「AWS Innovate」が開催されます。このイベントは定期的に開催しているものですが、今回のテーマは「Migrate. Modernize. Build.」です。変化が早い時代に対応するためには、生成AIをはじめとする新しい技術の活用を視野に入れつつ、自分達も素早く変化することが必要です。今回のAWS Innovateではアジリティ、俊敏性を高めるためのヒントをお届けします。無料でご参加頂けますので、皆様のご参加をお待ちしています。
「AWSジャパン生成AI実用化推進プログラム」も引き続き参加者募集中です。こちらのほうも、よろしくお願いいたします。
それでは、8 月 19 日週の生成AI with AWS界隈のニュースを見ていきましょう。
さまざまなニュース
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- AWS生成AI国内事例ブログ: 株式会社ユビタス様、Amazon EC2とAWS ParallelClusterにより大規模言語モデル開発を加速
株式会社ユビタス様は、AIキャラクターソリューション「UbiONE」を展開しています。これは金融や医療など様々な業界向けにカスタマイズされた対話型のソリューションですが、各業界には固有の要件がありカスタマイズが必要です。ですが、従来の開発アプローチではこのカスタマイズに多大な労力とリソースが必要でした。これを解決するためにAmazon EC2 P5インスタンスとAWS ParallelClusterを活用することで、学習時間を従来比で90%短縮するという成果を出しています。同時にフロントエンド環境としてAWSのサービスを組み合わせる事で、複数のカスタマイズされたAIキャラクターを高速に構築・管理できるようになりました。
- ブログ記事「新入社員プロジェクト生成 AI を活用した Virtual Summit Assistant展示実施報告 @ AWS Summit Japan 2024」を公開
6月20日21日に開催したAWS Summit Japanでは、入社2年目の社員がチームを組み「Virtual Summit Assistant」を開発しました。これは生成AIを活用してAWS Summit Japanの来場者に対して会場配置やお勧めセッションを案内するアシスタントです。このブログ記事では開発の取り組みやアーキテクチャ、ブース展示などについて紹介しています。お客様への案内をするアシスタントは生成AIの活用領域として注目される分野のひとつです。そのための参考になる情報が詰まっていますので、ぜひご覧ください。 - ブログ記事「PartyRock 展示で見えた生成 AI の可能性 – 業務活用への道筋 (AWS Summit Japan 2024)」を公開
こちらもAWS Summit Japanに関連したブログ記事で、生成AIを組み込んだアプリを簡単に試せるPartyRockに関するブース展示についての紹介記事です。このブース展示では新入社員がサポーターとしてお客様へのご説明やサポートを担当していました。たくさんのお客様とのやりとりを通じて感じた、「PartyRockからはじめる生成AIの業務活用」のアプローチ方法について紹介しています。 - ブログ記事「AWS で大規模言語モデルにより生成された関数を使ってお客様がロボット学習を包括的に訓練する方法」を公開
ロボット工学の分野では、複雑な操作をともなう問題をはじめ古典的な経路計画アルゴリズムでは効率的に処理できないケースへの対応として、強化学習という技術が活用されています。強化学習においては、行動の成否を測る報酬関数を設計することが不可欠です。この記事では、大規模言語モデルを利用して報酬関数を生成するアプローチについて解説しています。 - ブログ記事「Amazon Connectの生成AIによるエージェント生産性向上」を公開
前回の週刊生成AI with AWSでご紹介した「Amazon Connect Contact Lensが提供するエージェントのパフォーマンス評価機能が東京リージョンで利用可能に」ですが、この機能を解説する日本語のブログ記事が公開されました。コンタクトセンターで、お客様からのお問い合わせに対応するエージェントの方を補助し、生産性を高めるための機能ですので、こういった課題感をお持ちの方は是非一度目を通していただくことをお勧めします。 - スライド資料「100 以上の生成 AI 事例に見るビジネスインパクト創出の方程式」を公開
AWSでは、他の取り組みと同様に生成AIに取り組みたいと考えるお客様の支援にも力を入れています。現時点でも様々な事例が出てきており、お客様との議論を通じて得られた知見もあります。これらの事例や知見をまとめたスライド資料を公開しました。このやり方が唯一の方法、という訳ではありませんが、ひとつの考え方として参考にして頂けるのではないでしょうか。
- AWS生成AI国内事例ブログ: 株式会社ユビタス様、Amazon EC2とAWS ParallelClusterにより大規模言語モデル開発を加速
サービスアップデート
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- Amazon Q Consoleでユーザが利用しているサブスクリプションの把握が容易に
管理者がAmazon Q Consoleを利用することで、ユーザが利用しているサブスクリプションを詳細に把握できるようになりました。具体的にはAmazon Q Developer Pro, Amazon Q Business Pro, Amazon Q Business Liteの利用状況を把握できます。ユーザ毎にサブスクリプションの状態(利用中、利用停止中、無料トライアル中など)を表示するとともに、ユーザが利用可能なアプリケーションやアカウントなどの関連情報も表示されます。これによってAmazon Qがどのように利用されているか、現状を把握することが容易になります。 - Amazon Bedrockの一部モデルで、通常より50%安価なバッチ推論が利用可能に
基盤モデルの処理を非同期で実行するバッチ推論機能が一般利用開始になりました。バッチ推論を利用することで、モデルの評価や、即時性を必要としない一方で多くのパターンの処理が必要なケースへの対応が容易になります。また、今回Anthropic/Meta/Mistral AI/Amazonなどが提供する一部のモデルにおいて、バッチ推論の費用がオンデマンドの半額(50%)でご利用頂けるようになりました。リアルタイムの応答が必要ない場合はお得に利用できますので、ぜひご検討ください。 - Knowledge Bases for Amazon BedrockでAnthropic Claude 3.5 Sonnetが利用可能に
検索拡張生成(RAG)を容易に実現できるKnowledge Bases for Amazon BedrockでAnthropicのClaude 3.5 Sonnetをご利用頂けるようになりました。このモデルは最大200,000のコンテキストウィンドウに対応し、複雑な推論や低レイテンシなど、RAGで頻繁に求められる性能を備えているとされています。ブログ記事もご覧ください。 - Amazon SageMaker PipelinesでMLワークフロー作成向けにドラッグ&ドロップ形式の操作が可能に
Amazon SageMaker Pipelinesはデータの前処理からモデルのモニタリングまで、機械学習のワークフロー全体をオーケストレーションし自動化するためのサービスです。今回、一連のワークフローを設定する際にドラッグ&ドロップで作業ができるようになり、コーディングが不要になりました。 - Amazon SageMaker Canvasがデータフローのインポートに対応
コーディング不要で機械学習による正確な予測を実現するAmazon SageMaker Canvasでは、データ準備のための機能としてAmazon SageMaker Data Wranglerを利用できます。今回、このSageMaker Data WranglerがAmazon SageMaker Studio Classicからのデータフローのインポートに対応しました。これにより、機械学習の開発者やデータサイエンティストがSageMaker Studio Classicで開発したデータの前処理フローを流用して、SageMaker Canvasのユーザが簡単に高度なデータ処理を実行できるようになります。ブログ記事もありますのでこちらもどうぞ。
- Amazon Q Consoleでユーザが利用しているサブスクリプションの把握が容易に