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【開催報告】なぜあの会社は少人数でもシステム運用ができるのか?〜工夫を凝らし効率的に運用しているお客様事例祭り〜

はじめに

アマゾン ウェブ サービス ジャパン合同会社 ソリューションアーキテクト(SA)の駒原です。

2021年11月17日に、「なぜあの会社は少人数でもシステム運用ができるのか?〜工夫を凝らし効率的に運用しているお客様事例祭り〜」というオンラインイベントを開催しました。実際に工夫をしてワークロードの規模や数と比較すると少人数のチームで効率的に運用しているAWSのお客様5社にご登壇いただき、その秘訣や活用しているAWSサービスなどを惜しげもなく紹介していただきましたので、開催報告として当日の資料や動画、概要などを公開します。

開催の趣旨と背景

日々変化するビジネス環境に対して迅速に適応するために、ITにも柔軟さが求められています。そんな中、限られた人数の組織で、大規模なワークロードや、多くのシステムを運用管理が必要なことも多々あるかと思います。
人手不足の中、「足元の作業に追われて、システム改善や新しいことへの取り組みがなかなかできない」という悩みをお持ちの方も多いのではないでしょうか。

そのような課題の解決へのヒントとなる情報をお伝えすべく、少人数チームでも工夫を凝らし、運用の効率化を実践されている5社にご登壇いただき、実際の取り組み事例をご紹介いただきました。

登壇内容 / 資料 / 収録動画

アジェンダ順に、登壇内容、資料、動画を記載しております。興味を持っていただけましたらぜひ資料や動画もご覧いただき、今後のシステム運用に役立てていただければ幸いです。

〜少人数だからこそ活用したい〜知らないと損するSA活用術 (AWSJ SA 太田賢志郎)

冒頭では、AWSJ SAの太田から、SAとはどういう役割なのか、どういう形でお客様に貢献できるのかを、具体的な相談事例を交え、ご紹介しました。新しいサービスの具体的な活用イメージ、コストやセキュリティといった課題に対する改善施策などをはじめ、SAにご相談いただく内容は多岐にわたります。少人数なチームこそ、ぜひ様々なバックグラウンドやスキルを持つSAをぜひ積極的に頼っていただきたいと思います。

資料: 〜少人数だからこそ活用したい〜 知らないと損するSA活用術

「ふるさと納税ガイド」事業リソース捻出の工夫 (株式会社カリーグズ 楠本 淳一氏)

「ふるさと納税ガイド」などのサービスを展開されている株式会社カリーグズにおいて、限られた人材の中で、いかにサービス価値を生み出すタスクにエンジニアリソースを配分するか、それ以外の部分をどのように解決するかを、スタートアップ企業のCTOとしての視点からご説明いただきました。マネージドサービスの積極的な活用による運用負荷削減の観点だけでなく、AWSサービスやツールの導入によって費用増になるとしても、それによって捻出されるエンジニアの工数、それによって生み出される売上が費用を上回るなら導入するといった、経営的な目線での判断軸もご紹介いただきました。

資料: ふるさと納税ガイド-事業リソース捻出の工夫

IaCの管理は万能です – 4人で40個のプロジェクトを運用- (株式会社Da Vinci Studio 尾形 知哉氏)

くふうカンパニーが手掛ける多くのサービスのデザイン領域・テクノロジー領域を担う、株式会社Da Vinci Studioにおいて、増え続けるサービスのインフラをスピーディに構築し、管理するためにAWS CloudFormationやTerraformを基盤とした Infrastructure as Code (IaC) の実践と、Slack上でのChatOpsを起点としたIaCのCI/CDフローなどについて解説いただきました。また、AWSのEnterprise Supportも上手に活用いただいており、専任のTechnical Account Manager (TAM)からセキュリティやコストのアドバイス、新サービスの提案などを受け、取り組みの検討に役立てている、というお話もいただきました。

資料: IaCの管理は万能です-4人で40個のプロジェクトを運用

転職会議のAWSおよびEKS移行で得た少人数運用に関する学び (株式会社リブセンス)

サービス開始から10年以上の歴史を持つ「転職会議」におけるインフラ構成の変遷の歴史と、AWSへの移行時の構成のご紹介から、少人数で運用するために重要だと感じたポイントを、1.全エンジニアによるIaCの実践 2.Docker/ECS or EKSの活用 3.新しい技術を採用するときには選定理由を残す 4.似た技術は統合する 5.監視ツールの活用 の5点にまとめて解説いただきました。単にシステムをどう構成するか、どう管理するかにとどまらず、技術選定時のルールなど、組織として長く運用することを見据えた仕組みづくりが印象的な内容でした。

資料: 転職会議のAWSおよびEKS移行で得た少人数運用に関する学び

ビットバンクにおける少人数で支えるインフラチームの戦略 (ビットバンク株式会社 石川 将吾氏)

2018年に誕生した暗号資産取引所サービスの「bitbank.cc」において、少人数で運用を続けて来た中で、システム開発の文化として 1.マネージドサービスを積極的に活用 2.インフラ構成をコード管理 3.サービス運用は開発したチームがインフラを含めて担う 4.積極的にAWSに頼っていく の4項目を挙げた上で、それぞれの項目について、利用されているAWSサービスや運用上の工夫をご紹介いただきました。また、IaC化はしたものの、デプロイ方法が属人化してしまった課題への対応策として、IaCとCI/CDから「IaCD」と名付けられた仕組みを構築し、統一的な手法でマルチアカウントにおけるStackSetsの適用やログ基盤連携などを自動化された実際の構成を詳しく解説いただきました。

資料: ビットバンクにおける少人数で支えるインフラチームの戦略

SREチームによるAWSアカウント運用効率化 (メドピア株式会社 侘美 怜氏)

「MedPeer」をはじめとするヘルステック領域のサービスを複数展開し、サービス開発チームが15チーム、AWSアカウントが48にまたがった環境を、6名のSREチームで横断的に管理されている中、少ない工数で統制を利かせながらセキュリティを担保し、効率的かつ安全に運用するための工夫をご紹介いただきました。IaC運用におけるSREメンバーの相互レビュー、開発者用のアクセスキーの強制的なローテーション、Amazon AthenaAmazon QuickSightを活用したAWS Config のConfig Rulesの適用状況の可視化といった工夫が挙げられ、その仕組みについてもわかりやすく解説していただきました。

資料: SREチームによるAWSアカウント運用効率化

おわりに

今回は、規模の大小問わず、ワークロードの規模や数に対して少人数で効率的な運用を実践されている5社にご登壇いただきました。全体を通しての印象として、うまくいっている企業には

  1. マネージドサービスの積極的な活用
  2. IaCによるインフラのコード化と相互レビューによるインフラ環境の民主化
  3. AWSのリソース(人的なものものも含めて)をうまく頼る

というところが、共通項として挙げられるように思いました。
今回ご紹介した内容は、みなさまの運用効率化の参考になるものが多く含まれていたのではないかと思います。
最後になりましたが、ご登壇いただいたみなさまにはこの場を借りて御礼申し上げます。

この記事の内容に関連してAWSの運用やサービスについて相談したい、などのご要望がありましたら、担当営業もしくは公式サイトの お問い合わせ からご連絡ください。

本ブログはSA 駒原が担当しました。