Amazon Web Services ブログ

週刊AWS – 2019/11/04週

みなさん、こんにちは。ソリューションアーキテクトの下佐粉です。

今週も週刊AWSをお届けします。
週刊AWSをこの形式で再開したのが5月でこの号が25回目、約半年間に渡ってお届けしておりますが、みなさんのお役に立てていますでしょうか?
ご要望・ご感想などありましたら、ぜひTwitterのハッシュタグ #AWSBlog で教えていただければと思います。

それでは、先週の主なアップデートについて振り返っていきましょう。

2019年11月04日週の主要なアップデート

  • 11/04(月)
    • (この日は大きなアップデートはありませんでした。)
  • 11/05(火)
    • Amazon EC2 C5d インスタンスの新しいインスタンスサイズの概要
      Amazon EC2 C5d インスタンスで、12xlarge、24xlarge、Bare Metal の3つの新しいサイズが選択可能になりました。最大3.9 GHzのターボ周波数を備え、深層学習の推論ワークロード性能を向上させるAVX-512 VNNIに対応したカスタム第2世代 Intel®Xeon® スケーラブルプロセッサ (Cascade Lake) と高速ローカルNVMe SSDストレージを内蔵しています。すでに東京リージョンでも利用可能です。詳細はこちらのBlogを確認してください。
  • 11/06(水)
    • Amazon EMR が永続的な Spark History Server へのワンクリックアクセスを発表
      クラスター外の永続的な Apache Spark History Server にEMRのSparkクラスターからロギングし、モニタリングやデバッグに活用できるようになりました。EMR のクラスターのライフサイクルとは無関係 Spark History Server を維持できるため、クラスター終了後にもログにアクセスが可能です。またSpark History ServerはEMRの管理コンソールから設定不要で直接アクセスできるようになっていますので、SSHのポートフォワーディング等の設定不要で利用することが可能です。
    • PostgreSQL 12.0 が Amazon RDS データベースプレビュー環境で利用可能に
      Amazon RDS のプレビュー環境でPostgreSQL 12.0がご利用可能になりました。12.0は2019年10月3 日にリリースされたPostgreSQLの最新バージョンで、本RDSプレビューにはPostGIS 3.0.0alpha3 を含む 51 拡張のサポートが含まれています。プレビュー環境はあくまでテスト・評価用に使っていただく環境という点にご注意ください。またプレビューは現在のところ米国東部 (オハイオ) でのみの提供です。費用はオハイオで通常通りRDS PostgreSQLを利用した場合と同じだけかかります。
    • Amazon Comprehend が 6 言語を新しく追加
      Amazon Comprehend は、機械学習を使用してテキスト内でインサイトや関係性を検出する自然言語処理 (NLP) サービスです。この発表で利用可能な言語に日本語が追加されました。他にも中国語 (繁体字)、中国語 (簡体字)、韓国語、ヒンディー語、アラビア語が追加されています。詳細はこちらのBlog記事を御覧ください。
    • Savings Plan のご紹介
      AWSではこれまで一定期間の利用をコミットしていただく事で安価な料金を提供するReserved Instance (RI) を提供してきましたが、これに加えて新しいSavings Planが発表されました。大まかにはより柔軟性の高い費用プランと言えます。1年間もしくは3年間で利用する費用をコミットしていただくことで、どのリージョンでの利用にも割引率が適用されますし、どのEC2ファミリーであっても適用が可能です。またこれまでRIの設定が無かったFargateの費用最適化にも利用できます(これらはCompute Savings Planの場合)。また適用の範囲をEC2のみにする事でより割引率が高くなるEC2 Savings Planも用意されています。ご利用の前には必ず、以下の資料を参照されてからご活用ください。ドキュメント、 FAQ 、BLOG 
  • 11/07(木)
    • Amazon QuickSight goes Mobile, launches Cross Source Join and More
      AWSのBIサービスであるAmazon QuickSightに複数の機能が追加されました。そのうち大きいのが新モバイルアプリと、クロスソースジョインです。モバイルアプリは刷新され、iOSに加えて新たにAndrioid版も追加されました。詳細はこちらのBlog記事をご確認ください。クロスソースジョインも多くのお客様から要望されていた機能で、異なるデータソースをまたがったジョイン、例えばRedshiftの表と、SPICEに入れたEXCELのデータをQuickSight内でジョインを可能にするものです。利用には注意点もありますので、こちらのBlog記事ドキュメントをご確認ください。
    • Amazon Pinpoint Adds Journeys–Fully Automated Customer Engagement Workflows
      顧客エンゲージメントの支援サービスAmazon Pinpointに、ジャーニー機能が追加されました。これはワークフローの一種で、ジャーニーの中で複数の活動を順に実行することが可能になるというものです。詳細はこちらのBlog記事をご確認ください。
    • AWS supports Automated Draining for Spot Instance Nodes on Kubernetes
      AWS Node Termination Handlerというソフトウェアがオープンソースとして公開されました。これはKubernates上でスポットインスタンスをより活用しやすくするためのソフトウェアです。スポットインスタンスの中断通知を検知し、ドレイン(draining)フローに移行させる事を可能にします。AWSのマネージドKubernatesサービスであるEKSでも、EC2上に導入したKubernatesでも利用可能です。AWSがリードして開発していますが、OSSですのでどなたでも貢献が可能です。githubリポジトリはこちら
    • Amazon Redshift now supports changing table sort keys dynamically
      DWHサービスのAmazon Redshiftでは、表の中でデータの並びを指定するSort keyという概念があるのですが、そのSort key(Compound sort key)をALTER SORT KEYという新しいSQLで変更可能になりました。これまでは一旦別表を作って、INSERTして、リネームといった作業が必要だったのですが、シンプルな操作で実現可能になりました。現時点ではInterleaved sort keyには未対応である点にはご注意ください。
    • Amazon RDS for Oracle now Supports Oracle Database 19c
      Amazon RDSでOracle Database 19c が利用可能になりました。これはLTS(long term support)として位置づけられているバージョンです。現在RDS for Oracleで、11.2.0.4, 12.1.0.2, 12.2.0.1, 18c をお使いの方は、管理コンソールから簡単な操作(Wizard)で19cにアップグレードが可能です。
  • 11/08(金)
    • Amazon CloudWatch launches cross-account cross-region dashboards
      Amazon CloudWatchでクロスアカウント(複数アカウント)、クロスリージョン(複数リージョン)にまたがるメトリクスを集約してCloudWatchダッシュボードに表示する事が可能になりました。最近は1つのサービスでも複数リージョンを活用する事が増えてきていますし、支払いや管理の都合上、システム内で複数のアカウントに分かれることも良くありますが、そのような場合でも1つのダッシュボードにメトリクスをまとめる事ができるようになりました。詳細はこちらのBlog記事をご確認ください。
    • Amazon RDS for PostgreSQL Supports Customer Initiated Snapshot Upgrades
      Amazon RDS for PostgreSQLでスナップショット(バックアップ)からのリストアの際に、スナップショット作成時のバージョンだけでなく、より新しいRDS for PostgreSQLのバージョンを指定して復元可能になりました。これは特に、すでに提供が終わった古いバージョンのイメージから復元作業をする場合に有用な機能です。また、一度に複数のメジャーバージョン(一足飛びに)をあげる事も可能になっており、アップグレード作業をよりシンプルにすることが可能です。
    • Amazon EC2 now supports Microsoft SQL Server 2019
      Amazon EC2でMicrosoft SQL Server 2019が利用可能になりました。旧バージョンと同様、マルチAZをまたがるようにAlways-On構成を組むことも可能です。すでに全リージョンで利用可能になっており、EC2起動時にマーケットプレイスからSQL ServerやWindwosのライセンス込み(License Include)のAMIを選択することが可能です。

早いものでAWS re:Invent 2019開催までもう一ヶ月を切りましたね。ジェネラルセッションだけでなく多数のワークショップ(ハンズオン)が開催されますが、私はそのワークショップのスタッフとして現地に居る予定です。私以外にも日本語を喋るスタッフが居るワークショップが結構ありますので、英語に自身が無い場合でもぜひワークショップに参加してみていただければと思います。

それでは、また来週!

ソリューションアーキテクト 下佐粉 昭 (twitter – @simosako)