Amazon Web Services ブログ
週刊AWS – 2022/11/21週
みなさん、こんにちは。ソリューションアーキテクトの下佐粉です。
今週も週刊AWSをお届けします。
ついに AWS re:Invent の週になりましたね!多くのセッションがライブ&オンデマンド公開される予定になっていますので、まだの方はぜひ以下のサイトから登録をしておいていただければと思います。
また、先週もお知らせしましたようにre:Invent 2022 で発表されたばかりの新サービス、新機能を 1 時間に凝縮して一挙紹介するWebinarが12 月 2 日(金)12:00 PM -で開催されますので、こちらもぜひ登録をしていただければと思います。
– AWS Black Belt Online Seminar 2022 年 AWS re:Invent 速報
それでは、先週の主なアップデートについて振り返っていきましょう。今週は11/24(木)が米国ではサンクスギビングということもあり、11/21~23の3日間のみなのですが、それでも通常の週よりは多くの発表がありましたので、今回も説明はコンパクトにまとめています。
2022年11月21日週の主要なアップデート
- 11/21(月)
- Now Open the 30th AWS Region – Asia Pacific (Hyderabad) Region in India | AWS News Blog
2020年11月に予告をしていましたように、インド2つ目の AWS リージョンであるAsia Pacific (Hyderabad)リージョンがオープンしました。合計30個目のリージョンで、API名は ap-south-2 です。 - Amazon Connect now supports configurable Lex timeouts within Chat experience
Amazon Connect Chat でタイムアウトを設定できるようになりました。ユーザー側からの応答が無くなった場合にタイムアウトさせ、リソースを無駄に消費することを防ぐ設定が可能になりました。 - AWS IAM Identity Center now supports session management capabilities for AWS Command Line Interface (AWS CLI) and SDKs
AWS IAM Identity Center (AWS Single Sign-On) において、AWS CLIやADKのセッションのタイムアウトを15分から7日間までの間で設定できるようになりました(これまでは一律で最大8時間でした)。 - Amazon QuickSight launches admin asset management console
Amazon QuickSight にアセット管理のGUIが追加されました。データセットやVisualなどのアセットをユーザ単位で絞り込んで検索したり、それを別ユーザーにトランスファーすることが可能です。なお同時に、DataBricksへの接続機能と、パラメータにNULLを取れるようにする拡張も発表されています。 - AWS X-Ray adds trace linking for event-driven applications built on Amazon SQS and AWS Lambda
AWS X-ray に trace linking 機能が追加されました。これは AWS Lambda や Amazon Simple Queue Service (SQS) を利用しているアプリケーションにおいて、イベントドリブンでどのような順で呼び出されたか、どこで時間が経過しているか等を可視化することを可能にするものです。サービス側で自動的に行われるので、この機能を使うためにLambda関数に修正を加える必要はありません。 - Amazon EventBridge introduces new capabilities that make it simpler to build rules
Amazon EventBridge のUIに2つの新機能が追加されました。1つはルール・バスの画面からCloudFormationテンプレートを生成する機能、もう1つはスキーマから自動でイベントパターンを生成する機能です。 - Run long running fault-tolerant SQL queries with Trino and Amazon EMR with checkpointing on Amazon S3 or HDFS
Amazon EMR で long running fault-tolerant SQL queries on Trino engine のサポートが提供されるようになりました。これはProject Tardigradeの成果で、長い時間リソースを専有する傾向にある大規模ETLクエリがより安定して実行可能にするための仕組みです。リソース不足などによりクエリの実行途中で失敗した場合にそなえてチェックポイントをS3上に保存しておき、そこから自動的にリトライできるようにします。EMR上で稼働可能にするにあたってはチェックポイントをHDFS上にも保存できるようにしてあるため、より性能を維持したまま多くのクエリが実行しやすくなっています。 - Amazon S3 Select improves query performance by up to 9x when using Trino
これはサービスのアップデートではなく、S3 SELECTを使ってTrinoの性能を改善するパッチセットをAWSが作成し、Trinoに取り込まれたというアナウンスです。S3 SELECTを使うことで必要な情報を含むオブジェクトにしぼってTrinoに処理をさせることができ、最大で9倍の性能向上が見込めます。詳細はこちらのブログをご覧ください。 - Amazon CloudFront launches continuous deployment support
Amazon CloudFront に新しい設定変更方法が加わりました。いわゆるblue-greenデプロイメントのように、変更を一部にのみ適用して状況を確認することを実現します。詳細はこちらのブログをご覧ください。
- Now Open the 30th AWS Region – Asia Pacific (Hyderabad) Region in India | AWS News Blog
- 11/22(火)
- Support for reading and writing data in Amazon DynamoDB and cross account Amazon S3 access with Amazon EMR Serverless
Amazon EMR Serverless 上のHiveもしくはSparkアプリケーションからDynamoDB上のデーブルにアクセスが可能になりました。これはOSSで公開しているemr-dynamodb-connectorをEMR Serverless上でも利用可能にしたものです。また、合わせてS3へのクロスアカウントアクセスも可能になっています。 - Amazon SNS adds support for payload-based message filtering
Amazon Simple Notification Service (Amazon SNS) にペイロードベースのフィルタリング機能が追加されました。ペイロードの中身に応じて、て別のサービスに連携するといった処理がより容易に実現できるようになります。詳細はこちらのブログをご覧ください。 - Announcing AWS Graviton2 support for Amazon EMR Serverless – Get up to 35% better price-performance for your serverless Spark and Hive workload
Amazon EMR Serverless の実行環境に Linux/x86 に加えて Linux/Arm (AWS Graviton2) が選択できるようになりました。既存環境と比較して20%料金が下がり、パフォーマンスは最大19%の増加がみこめます。東京リージョンでもご利用いただけます。 - Amazon Kinesis Data Analytics for Apache Flink now supports Apache Flink version 1.15
Amazon Kinesis Data Analytics for Apache Flink で Apache Flink version 1.15 が利用可能になりました。Flink 1.15では多数の機能追加、性能向上に加え、AWSがコントリビューションした非同期書き出し(Async-Sink)が含まれます。
- Support for reading and writing data in Amazon DynamoDB and cross account Amazon S3 access with Amazon EMR Serverless
- 11/23(水)
- Amazon Rekognition adds new pre-trained labels, and introduces color detection
Amazon Rekognition は、ユーザ側でのモデル作成などが不要で利用できる画像認識サービスです。リリース以来、AWSでは継続的にモデルやUIの改善を続けてきています。今回の発表ではラベル付けできる対象が600追加され(例えば、名所の判別、追加のスポーツ認識への対応)、加えてcolor detection(認識範囲の中で主要な量を締める色の判別)機能が追加されています。詳細はこちらのブログをご覧ください。 - Amazon Managed Grafana now supports connection to data sources hosted in Amazon Virtual Private Cloud
Amazon Managed Grafana にVPC内部のリソースへのアクセス機能が追加されました。この機能によりVPC内部でパブリックIPアドレスをもたないRDSやOpenSearch Serviceといったリソースにアクセスが可能になります。 - Amazon QuickSight launches cluster points for Geospatial Visual
Amazon QuickSight の地図ビジュアルが拡張され、表示しているデータポイントを集約(クラスター化)する機能が追加されました。 地図を縮小表示した際に、ポイントが小さい領域に集まって読みづらくなるような場合において、それらを集約して表示する機能です。
- Amazon Rekognition adds new pre-trained labels, and introduces color detection
最後に連載記事のお知らせを。技術評論社の gihyo.jp で、「これだけは知っておきたい、AWSでデータ分析を実現する方法」という連載が始まることになりました。現在は第一回目の記事が掲載されています。今後継続的に掲載される予定ですのでお楽しみいただければと思います。
– これだけは知っておきたい、AWSでデータ分析を実現する方法
それでは、また来週!
ソリューションアーキテクト 下佐粉 昭 (twitter – @simosako)