Amazon Web Services ブログ
週刊AWS – 2023/1/23週
みなさん、こんにちは。ソリューションアーキテクトの下佐粉です。
今週も週刊AWSをお届けします。
先週開催した AWS 入門者向けイベント、Builders Online Series はいかがでしたでしょうか。現在オンデマンド配信が始まっていますので、当日見逃したセッションはぜひイベントホームページからご確認ください。
それでは、先週の主なアップデートについて振り返っていきましょう。
2022年1月23日週の主要なアップデート
- 1/23(月)
- Amazon AppFlow announces 10 new connectors
Amazon AppFlow は、ノンコーディングで、SaaSとAWS間のデータ連携を実現するサービスです。今回10の新コネクターが追加され、Asana, Delighted, Google Calendar, Intercom, JDBC (MySQLとPostgreSQLドライバ), PayPal, Pendo, Smartsheet, Snapchat Ads, WooCommercannounces への連係が可能になりました。 - Amazon EFS increases the maximum number of Access Points per file system
Amazon Elastic File System (Amazon EFS) で、 ファイルシステムあたりに作成できるアクセスポイント数が、最大120から1,000に増加しました。アクセスポイント単位でパーミッションがコントロールできるので、より柔軟なアクセス制御が可能になります。 - Announcing runtime management controls for AWS Lambda
AWS Lambda の runtime management controls 機能が一般提供開始になりました。名前の通り、Lambda関数のランタイム(Python 3.9やNode 18といった実行環境)のコントロールを可能にするものです。通常、Lambdaのランタイムはマイナーアップデートがあった場合(例えばPython 3.9.v13が3.9.v14になる等)、自動的に更新されますが、この機能を使うことでそれをユーザーが制御可能になります。デフォルトは自動ですが、関数自体を更新した時だけランタイムも更新する、もしくは完全にユーザーがランタイムのARNを指定するといった事が可能になります。詳細はこちらのブログをご覧ください。
- Amazon AppFlow announces 10 new connectors
- 1/24(火)
- Announcing comprehensive controls management with AWS Control Tower
これまでプレビュー公開であった、AWS Control Tower の包括的なコントロール管理 (comprehensive controls management)が、一般提供開始(GA)になりました。これは、企業がより少ないステップで目的に合わせたガバナンス設定を行うことができるようにする改良です。例えばPCI DSSへ準拠したい場合、コンプライアンスフレームワークからPCI DSSを選択するだけで、それに必要なコントロール(ガードレール)がOrganizatin内のAWSアカウントに適用されるといった機能です。詳細はプレビュー開始時のブログをご覧ください。 - Amazon RDS Blue/Green Deployments now supports Aurora MySQL 3 (with MySQL 8.0 compatibility) as a source cluster
Amazon RDS Blue/Green Deployments機能で、Amazon Aurora MySQL 3 (with MySQL 8.0 compatibility) をソースクラスターとして選択可能になりました。これにより、 Aurora MySQL 3のマイナーバージョンアップを、RDS Blue/Green Deploymentsを使って実施することが可能になります。
- Announcing comprehensive controls management with AWS Control Tower
- 1/25(水)
- Amazon OpenSearch Serverless is now generally available
これまでプレビュー公開であった Amazon OpenSearch Serverless が一般提供開始(GA)になりました。東京リージョンでもご利用いただけます。OpenSearch Serverlessを利用することでOクラスターを構成、管理、スケールする手間なく大規模な検索および分析ワークロードを容易に実行することが可能になります。OpenSearch Serverless の特徴については、プレビュー発表時のブログをご覧ください。 - AWS announces Amazon-provided contiguous IPv6 CIDR blocks
Amazon VPC IP Address Manager (IPAM) による、 Amazon が提供する IPv6 連続したCIDRブロックの管理が一般提供開始(GA)になりました。Amazonが提供するIPv6空間から、/52 ~ /40 というサイズでCIDRブロックを切り出し、自身のVPCにアサインすることが可能になります。これにより、管理する複数のVPCで連続したIPv6アドレス空間を設定可能になり、ネットワーク管理を簡素化する事が可能です。 - Increased field limits and performance improvements for Pivot table in Amazon QuickSight
Amazon QuickSight のピボットテーブルが改善され、値(バリュー)におけるフィールド(列)数が20から40に、あわせて行・列も合計40まで(これまでは合計20まで)設定可能になりました。また、これにあわせてピボットテーブル描画に必要な分だけデータをフェッチする改善も行われており、より高速な描画が可能になっています。詳細はこちらのブログを議ご覧ください。 - Amazon QuickSight launches data bars for tables
Amazon QuickSight でテーブルのセルに、データバーを表示可能になりました。いわゆる表計算ソフトによく見る表現で、セルの中に横棒グラフをいれることが可能になります。詳細はこちらのドキュメントをご覧ください。 - Amazon VPC IP Address Manager (IPAM) now manages IP Addresses in your network outside your AWS Organization
Amazon VPC IP address manager (IPAM) の機能が拡張され、AWS Organization の管理化ではないアカウントに対しても、IPアドレスをシェアしたり、その利用状況をモニタリングできるようになりました。AWSアカウント間でIPアドレスの調整が必要だが(例えばルーティングの都合上、IPアドレスを被らないようにしたい)、各AWSアカウントは同一Organization配下ではないといったケースで便利な機能拡張です。 - Announcing Porting Advisor for Graviton
Porting Advisor for Graviton が一般提供開始(GA)になりました。これはOSSのコマンドラインツールで、ソースコードを与えることで、そのコードをAWS Gravitonプロセッサ上で稼働させる際に必要となる言語ランライムの最小バージョンや、依存するライブラリ等を指摘してくれるというものです。Githubからダウンロード可能です。
- Amazon OpenSearch Serverless is now generally available
- 1/26(木)
- Amazon Personalize simplifies onboarding with data insights
レコメンデーションとユーザーセグメンテーションを実現するサービスである、 Amazon Personalize に入力データのクオリティ向上を支援する機能が追加されました。管理コンソールから簡単に入力データを分析することができ、潜在的なデータ不足の指定とデータ修正に役立つ提案が示されます。
- Amazon Personalize simplifies onboarding with data insights
- 1/27(金)
- SageMaker announces preview of ml.p4de instances for model deployment
Amazon SageMaker で ml.p4de.24xlarge インスタンスのプレビュー利用が開始になりました。ml.p4de.24xlargeは 640GBのGPUメモリ(GPUあたり80GB)と8 × 1000 の NVMe SSDローカルストレージを搭載したインスタンスです。 - AWS Fault Injection Simulator announces Pause I/O action for Amazon Elastic Block Store volumes
AWS Fault Injection Simulator (FIS) は、意図的に障害を発生させることで、そのシステムの耐障害性向上を支援するサービスです。今回あらたに、EBSボリュームのI/Oを停止させるというアクション(障害)が追加され、ストレージ障害を想定したテストが可能になりました。 - AWS announces access of Simple Monthly Calculator estimates in the AWS Pricing Calculator
数年前からアナウンスされていましたように、まもなく2023年3月31日をもって Simple Monthly Calculator (SMC) がサービス提供終了になります。後継は、AWS Pricing Calculator です。今回 AWS Pricing Calculator にSMCの試算を取り込む変換機能が追加されました。
- SageMaker announces preview of ml.p4de instances for model deployment
まもなく2月ですね。2月22日には、AI/機械学習のイベント、 AWS Innovate Data and AI/ML Edition が開催予定です。すでにアジェンダ等はホームページに公開されていますので、ご興味がある方はぜひ以下リンク先をご確認ください。
– AWS Innovate Data and AI/ML Edition
それでは、また来週!
ソリューションアーキテクト 下佐粉 昭 (twitter – @simosako)