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クラウドが今日の中小企業のハイブリッドワークへの移行を促進する 3 つの方法

新型コロナウイルスのパンデミックが世界中を席巻する中、大くの組織は世界最大の「在宅勤務」の実験を余儀なくされました。現在に至ってみると、従来のオフィス環境はもはや存在せず、これからはハイブリッドワークやリモートワークが主流になることは明らかです。

フォーブスの国境を越えた従業員調査によると、10 人に 8 人近くの労働者が、自宅、オフィス、好きな場所など、働く場所の柔軟性を好んでいることが明らかになりました。優秀な人材を確保し、魅力的な企業であるためには、企業が適応しなければならない新しい「規範」が存在することは明らかです。さらに、リモートワーカーやナレッジワーカーの 75% が、フレキシブルな働き方への期待が高まっていると回答しており、10 人中 4 人は オフィスに戻ることを求められたら仕事を辞めるかもしれないと回答しています。

ハイブリッドワークやリモートワークのモデルは今後も続くと予想されますが、一部の中小企業はリモートワークの対応に苦労しています。セキュリティ、リモート IT サポート、信頼性の低いネットワークはリモートワーカーを管理するうえで重要な技術的課題となっています。特にリモート IT サポートは中小企業の 46% にとって深刻な阻害要因となっています。その結果、ハイブリッド・ファーストのマインドセットを持っているのはわずか 11% で、37% は成熟したリモートワークを実践していると考えています。

パンデミックからの脱却に伴い、中小企業はハイブリッドワークプレイスをサポートするクラウドに目を向けています。ビデオ会議テクノロジーの利用の伸びが、中小企業がクラウドソリューションを採用する兆候として考えられます。しかし、クラウドには仮想会議ソリューション以上の魅力があります。クラウドサービスを利用することで、遠隔地にいる社員がどこからでも企業のリソースに安全にアクセスできるようになり、企業のコンテンツの安全性が確保され、組織内外のドキュメントをリモートで共有したり、コラボレーションするためのツールが提供されています。

リモートワークは、従業員に柔軟性をもたらすだけではないと考える企業が増えています。特定のビジネスツールやプロセスを見直すことで、ビジネスの基本的な進め方を改善するチャンスがあるのです。

このブログでは、先進的な中小企業がアマゾンウェブサービスを活用して、リモートワークの一般的な課題を克服し、従業員の生産性を変革している3つの方法について詳しく説明します。

1. 敏捷性(アジリティ):リモートワークのスイッチを入れる

次の世界的大流行がいつ起こるかを正確に予測できる人は誰もいません。しかし、適切なインフラストラクチャスタックがあれば、企業は進化するビジネスニーズに俊敏に対応できます。

テクノロジー主導の創薬を専門とする日本の製薬会社、協和キリンを例にあげてみましょう。何年にもわたってテクノロジーインフラストラクチャを徐々にクラウドに移行してきたため、この製薬会社は、新型コロナウイルスによるロックダウンが始まったとき、わずか1週間で 300~400 台の仮想デスクトップを追加できました。これにより、リモートワークにアクセスできる在宅勤務の従業員の総数は、米国と日本で 1,600 人に達しました。

その結果、協和キリンはビジネスと生産性への混乱を減らすことができました。さらに重要なのは、パンデミック発生前にオンプレミスの仮想デスクトップインフラストラクチャを Amazon WorkSpaces に移行することを決定したことです。Amazon WorkSpaces は、リモートの従業員にインターネット接続されたあらゆるデバイスから、高速で応答性の高いデスクトップエクスペリエンスを提供する仮想デスクトップソリューションで、30% のコスト削減につながりました

協和キリンの ICT ソリューション部門の責任者である楠本貴幸氏は、「新型コロナウイルスのパンデミックにより、Amazon WorkSpaces の価値を認識しました。ユーザーは、大きな混乱を招くことなく、自宅や仕事からデスクトップ環境を使い続けることができました。」

現在、協和キリンは、未知の将来のシナリオを正確に予測し、それに対処するために、多額の設備投資や時間のかかる計画をたてる必要がなくなっています。AWS への移行により、リモートワークの拡大に必要な俊敏性と費用対効果をが得ることができました。

2. サイバーセキュリティ:デバイスの増加、セキュリティの必要性

リモートワークがもたらす柔軟性と事業継続性とは裏腹に、まだいくつかのリスクがあります。その1つがサイバーセキュリティです。リモートで仕事をする人が増えるにつれて、保護すべきデバイスの数が増えます。この急増は、社内にITスタッフがいるかどうかにかかわらず、中小企業が直面するセキュリティ上の問題という独自の課題をもたらします。従業員が地理的に分散しているため、セキュリティ製品をリモートでインストール、管理、サポートできるようにしなければなりません。

インドに拠点を置き、金融サービス部門に価値の高いリサーチ、分析、ビジネスインテリジェンスを提供する Acuity Knowledge Partners 社 では、最近のリモートワークへの移行時に、データセキュリティの管理が重大なリスクとなりました。同社のアナリストは、これまで包括的なセキュリティ管理がなされていなかったため、社外で仕事をすることができませんでした。

Acuityの最高技術責任者である Sridhar Damala 氏は、次のように語っています。「新型コロナウイルスのパンデミックにより、当社の事業運営方法がすべて変わりました。リモートワークの許可を得るためには、情報をどのように保護するかについて、特定のデータセキュリティ対策を講じて、各クライアントのところに行かなければなりませんでした。WorkSpaces にはその答えがありました。」

WorkSpaces はこれらの「答え」を現実のものにしました。Acuity は、3 週間以内に、世界中の 1,100 人の従業員を安全かつコンプライアンスに準拠した方法で仮想デスクトップに移行することができました

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3. スケーラビリティとコラボレーションの促進

リモートワーク環境やハイブリッドワーク環境に移行する中小企業にとって、サイバーセキュリティは必要不可欠ですが、ビジネスが最適に機能するためには、クラウドコンピューティングソリューションに伴う スケーラビリティ信頼性、 パフォーマンスの向上も必要です。

そのような企業の1つが、オーストラリアの多文化研究およびコミュニケーション機関である The LOTE Agency(LOTE)です。同社の業務には、ビデオ編集やマーケティングアーティファクトの作成などがあり、どちらもコンピューティングとストレージを大量に消費します。LOTE は、従来のオンプレミスシステムを AWS に移行することで、安全で高性能で回復力に優れ、効率的なインフラストラクチャを手に入れました。このインフラストラクチャは、従業員が拠点を置く場所に関係なく、政府機関の厳しいワークロードの要求に対しても簡単に拡張できます

LOTE のゼネラルマネージャーである David Bartlett 氏は、同社が AWS に移行したことでコラボレーションの流動性がどのように向上したかについて語ります。Bartlett 氏は次のように語っています。「ある晩、私はスタッフにオフィスに来ないように言ったのですが、翌朝スタッフはオフィスにいないのにもかかわらず 100% 仕事をすることができました。驚くにはあたりません、それを可能にしたのは、AWS を導入していたからです。」

彼は続けます。「ドバイの多文化分野の専門家は、オーストラリアのデータセンターにあるデータを安全に扱うことができます。AWS 環境内で作業している場合、彼女はファイルをローカルに保存する必要はありません。この柔軟性が、当社の事業拡大と成長を支えています。」

言うまでもなく、AWS クラウドアーキテクチャを基盤としているため、LOTE は新型コロナウイルスによるロックダウン中でも従業員がシステムに安全にアクセスできるようにするうえでほとんど問題に直面しませんでした。さらに、同社はセキュリティ体制の改善により、オーストラリア政府からワクチン展開を支援する大規模な契約を獲得するに至りました。

リモートワーク向けの AWS ソリューション

上記の例では、企業がAWSクラウドインフラストラクチャをいかに簡単に拡張して、変動するリモートワークやハイブリッドワークの形態に対応できるかがお判りいただけたかと思います。AWS クラウドは、運用コストを抑えながら、中小企業 (SMB) に俊敏性、 セキュリティスケーラビリティ信頼性を提供します。

AWS を使用することで、従業員、コンタクトセンターのエージェント、クリエイティブプロフェッショナルは、事実上どこからでも生産的に働くことができます。詳しくは、中小企業向けリモートワーク eBook をご覧いただくか、 AWS のエキスパートにお問い合わせください。

翻訳はソリューションアーキテクトの山﨑 博昭が担当しました。原文はこちらです。