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【開催報告】生成 AI で教育を加速 ! 最新トレンドと実践ガイド(2024/05/29)
こんにちは、AWS ソリューションアーキテクトの梅田です。
2024年 05 月 29 日に「生成 AI で教育を加速 ! 最新トレンドと実践ガイド」
というタイトルでウェビナーを開催しました。
開催報告として、ウェビナーの内容と当日の収録映像を紹介します。
開催の背景
生成AIが普及し始めて1年以上が経過し、さまざまな業界で活用事例が出てきました。教育分野においては、「どのように活用したらよいかわからない」「導入を検討しているがハードルが高い」という声を聞くことも増えました。
本ウェビナーでは、以下の2点を中心にご紹介しました。
- AWSが提供する生成AI の最新アップデート情報
- クラスメソッド社のクラウドソリューション導入・運用サポートサービス
EdTech企業様や教育機関様がお抱えの課題に対し、生成AIの活用方法や、クラウド基盤の構築・運用をデモを交えながらワンストップでお応えする内容となっていました。
セミナー内容紹介 / 収録録画
タイトル : 生成 AI で教育を加速 ! 最新トレンドと実践ガイド
開催日 : 2024 年 05 月 29 日 (水)
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Amazon Bedrock で Claude 3 を使いこなそう!(アマゾン ウェブ サービス ジャパン合同会社 パブリックセクター 技術統括本部 シニアソリューションアーキテクト 松井佑馬)
このセッションでは、高速で高性能な注目の最新基盤モデルである Anthropic 社の Claude 3 を、AWS の生成 AI サービスである Amazon Bedrock で使いこなす方法として、Amazon Bedrock および Claude の特徴やユースケース、セキュリティ、プロンプトエンジニアリングなどを紹介しました。
まずセッションの初めに、教育分野におけるAIの活用について説明しました。まず、教育のDXを加速するため、個別最適な学びと協働的な学びの実現、および先生の働き方改革を実現することを課題としました。そこで、生成AIを活用することで、これらの課題解決を加速できると考えています。
続いて、Amazon Bedrockでは、様々な基盤モデルを単一のAPIで利用できること、セキュリティとプライバシーにも配慮されていることを説明しました。
そして Amazon Bedrock の基盤モデルの中でも Anthropic 社の Claude 3 について紹介しました。Claude 3 には 3 つのモデル (Opus、Sonnet、Haiku) があり、精度・速度・コストに応じて選択できること、また特徴としてHaikuの高速性やマルチモーダル対応を挙げました。最後により望ましい結果を得るためのプロンプトの工夫 (プロンプトエンジニアリング) について説明しました。
これらの情報が生成AIの教育でのユースケースを検討したり、実際にAmazon Bedrockで生成AIを使い始めたりする際の参考になれば幸いです。
(参考情報)
公共機関における生成 AI の活用案
Generative AI Use Cases JP – すぐに業務活用できるビジネスユースケース集付きの安全な生成AIアプリ実装
生成AIをお客様のアプリに組み込む(アマゾン ウェブ サービス ジャパン合同会社 パブリックセクター 技術統括本部 ソリューションアーキテクト 梅田昌太)
このセッションでは、以下のトピックが取り上げられました
- 生成AIをお客様アプリへ組み込むヒント
- RAG(Retrieved Augmented Generation)というアプローチ
- Knowledge bases for Amazon Bedrockの紹介
RAGというアプローチを通して生成AIをどのようにお客様のアプリケーションに組み込むかについて説明しています。
RAG(Retrieved Augmented Generation)とは
RAGは、Retrieve(検索)とGeneration(生成)の2つのステージを組み合わせるアプローチです。外部データを元に作成されたナレッジベースから質問に関連する情報を検索し、その情報と入力クエリを組み合わせて高品質な回答を生成します。
このアプローチにより、生成AIの「幻覚(hallucination)」問題を抑制し、回答の精度と一貫性を向上させることができます。AWSではKnowledge bases for Amazon Bedrockを用いることで、
簡単にRAGが実装できることを紹介しています。
また、実際にお客様のアプリケーションへ生成AIを組み込むためには、生成AI機能だけでなく、アプリケーションを実行する基盤やデータの蓄積、収集の重要性についても触れられています。
AWSはすでにご利用いただいてるお客様にも、これからご利用いただくお客様にも、簡単にRAGを試せる環境があります。是非RAGを試して回答の品質を高められるか検証してみてください。
生成AIの信頼性を上げてビジネスを加速させるためのデータ活用術(クラスメソッド株式会社 新規事業部 ソリューションセールス 熊谷 敏宏 氏)
本セミナーでは、企業における生成AIの活用方法を、データ活用という視点から解説しています。
まず、企業が持つデータの90%が非構造化データであると指摘し、これらの活用が競争優位性につながる可能性に言及していて、非構造化データの活用が、生成AIの登場により加速度的に進み、業務効率化・意思決定の質向上・顧客理解の深化といったメリットをもたらすことを紹介しています。
生成AI活用の具体的な手法として、RAG(Retrieval-Augmented Generation)が紹介されています。
RAGは、大規模言語モデル(LLM)に追加情報を与えて回答を生成する方法で、自社データを活用した独自のAIシステムを構築できます。
しかし、RAGの実装には幾つかの課題があることも指摘されています。
例えば、CSVファイルの途中が抽出されてしまう問題や、似たようなドキュメントの内容が混同される問題などです。
これらの課題に対して、ファイルの分割やタグ付け・フィルタリングなどの具体的な解決策が提案されています。
最後に、クラスメソッド社が提供する「らくらくRAG導入パック」というサービスが紹介されています。
このサービスは、企業が短期間で自社データを活用したAIチャットボットを導入できるソリューションです。
セミナー資料全体を通して、生成AIの活用が企業の非構造化データ活用の敷居を下げ、ビジネス課題解決に大きな可能性をもたらすことが強調されています。
同時に、効果的な活用のためにはデータの前処理や加工が重要であることも指摘されており、企業が生成AIを導入する際の具体的なポイントが示されています。
おわりに
本セミナーの内容が、生成AI導入の一助になれば幸いです。
AWSの活用やご提案に関するご相談、ご要望がありましたら、担当営業、もしくは公式サイトの お問い合わせ までお問い合わせください。
このブログは、2024 年 06 月 18 日時点の情報に基づいてソリューションアーキテクト 梅田が執筆いたしました。
タイトル : 生成 AI で教育を加速 ! 最新トレンドと実践ガイド
開催日 : 2024 年 05 月 29 日 (水)
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