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【Amazon Game Tech Night 開催報告】速報 〜 Redshift Serverless GA!今すぐ始めるゲーム分析(2022/07/26)

こんにちは、アマゾン ウェブ サービス ジャパン合同会社 ソリューションアーキテクトの渡邉です。

2022年7月26日に Amazon Game Tech Night を開催いたしました。

以下にアーカイブ動画がございますので、詳細を確認されたい方はぜひこちらからご覧ください。

イベントの概要

ゲームビジネスにおいてプレイヤーにまつわるデータを収集、分析し新たなインサイトを得ることは、ゲームのさらなる改善とビジネスとしての成長に欠かせません。

ゲームにおけるデータ分析には、運営しているゲームにおけるレベルデザインが適切であるか計測したり様々な施策の効果測定をするためのゲームプレイログ分析や、ゲーム内の売上データから今後の売上傾向を予測するなど、様々なユースケースがあります。

このようなデータ分析を行う中で、データ分析環境のインフラの管理に工数をかけず、あくまで分析そのものに集中したいというニーズはゲーム業界全体で共通しているかと思います。

このニーズに応えるため、2022年7月13日に Amazon Redshift Serverless が一般提供開始となりました。

今回のイベントでは前半に Amazon Redshift Serverless を含めた Amazon Redshift の直近のアップデートや機能をご紹介し、後半では Amazon Redshift Serverless を使ったゲームにおけるデータ分析を行い、さらに Amazon QuickSight に連携し可視化するところまでのデモをお見せしました。

Amazon Redshift Serverless と最新アップデートのご紹介

こちらの前半のパートでは Amazon Redshift Serverless を含めた直近のアップデートや機能をご紹介しました。(動画内5分58秒~)

まず、Amazon Redshift Serverless についてですが、2022年7月13日に一般提供開始となりました。

一般提供開始にあたっては昨年末の AWS re:Invent 2021 でパブリックプレビューが公開された時と比較して、多くの新機能が追加され、コンピューティングリソースの費用が約30%値下げされました。

Amazon Redshift Serverless を含め、Amazon Redshift では以下の3つのコンセプトを軸に機能追加・改善を重ねてきております。

  1. 誰でも簡単に分析できる
  2. 全てのデータを分析する
  3. 大規模環境でのパフォーマンス

Amazon Redshift Serverless はこのうち1つ目の「誰でも簡単に分析できる」というコンセプトを実現するために提供されたオプションとなります。

Amazon Redshift Serverless はデータ分析のためにクエリを実行する場合に、その実行環境となるクラスターのノード管理をする必要がなく、サービス側で自動的にノード管理を行ってくれるものとなっております。

従来の Amazon Redshift と同様の豊富な SQL の機能を利用できるものとなっており、料金はクエリ実行時に利用したコンピュートリソースの使用量と分析用データを保存するストレージ容量に応じた従量課金となっております。

Amazon Redshift には後半のデモで利用する Amazon Redshift query editor v2 という機能があり、即座にクエリを実行できるブラウザベースのクエリエディタとなっているため、分析用データを用意し Amazon Redshift Serverless を利用すればインフラのセットアップ不要ですぐに分析を行うことができます。

セッションの方では他2つの Amazon Redshift の機能改善・追加のコンセプトに沿って、以下の機能をご紹介しました。

全てのデータを分析する

  • Amazon Redshift Data Sharing
  • Amazon Redshift Spectrum
  • Amazon Redshift Federated Query
  • SUPER データ型:半構造化データサポート

大規模環境でのパフォーマンス

  • 自動化されたパフォーマンスチューニング
  • Automated Materialized View : AutoMV

Amazon Redshift Serverless を使った分析のデモ

後半のデモでは AWS が提供しているゲーム分析向けのソリューションである ゲーム分析パイプライン をベースに、Amazon Redshift Serverless と Amazon QuickSight を組み合わせて簡単なデータ分析を行いました。(動画内20分40秒~)

デモでは上記のアーキテクチャに基づいて、ゲーム分析パイプラインが提供するスクリプトから生成されたサンプルゲームプレイログを元に以下の分析を行なっております。

ログインユーザー数

  • 時間別ログインユーザー数
  • 時間別・プラットフォーム別ログインユーザー数

売上

  • 通貨別売上
  • USD の国別売上

ゲームプレイ

  • レベル別のプレイ回数
  • レベル別のリタイア回数

あくまでサンプルのログを元にした分析となりますが、Amazon Redshift Serverless と Amazon Redshift query editor v2 を活用してデータの読み込みからクエリの実行結果を簡単に可視化して確認するところまでの手順をご紹介いたしました。

Amazon Redshift Serverless で一通りのデータ分析と簡単な可視化を行い、データ分析によってインサイトが得られることを確認できたら、次のステップとして Amazon QuickSight を活用し可視化した結果をダッシュボードにまとめ、組織内で共有するということが挙げられます。

その手順をご紹介するため、Amazon QuickSight に Amazon Redshift をデータソースとして設定するところから始め、Amazon Redshift で分析・集計を行ったクエリを参照し Amazon QuickSight で可視化するところまでのデモを行いました。

後半のデモとしては以上の内容となっております。

動画の方ではより詳細な作業をご確認いただけますが、分析対象となるデータが収集されていれば、2つの AWS のサービス(Amazon Redshift, Amazon QuickSight)を組み合わせてインフラ管理をすることなく簡単に分析から可視化まで行えることをご確認いただけるかと思います。

まとめ

2022年7月開催の Amazon Game Tech Night では 2022年7月13日に一般提供開始となった Amazon Redshift Serverless を中心に、Amazon Redshift Serverless のアップデート情報と Amazon Redshift Serverless と Amazon QuickSight を使ったゲーム分析のデモをご紹介いたしました。

これからゲーム運営にデータ分析を導入しようとご検討されている方、そして既にデータ分析に取り組んでいてさらなる効率化のために AWS の分析サービスを活用することを検討されている方はぜひ一度 Amazon Redshift Serverless をお試しください。

また、本イベントを通してさらに詳しく AWS の分析サービスを知りたい、データ分析の導入における課題について直接相談したい、などのご要望がございましたら、弊社担当営業までお問い合わせください。

最後に

今週開催となる CEDEC 2022 では弊社メンバーから以下の3つのセッションをお届けします。

CEDEC 2022 にご参加される際はぜひこちらのセッションもご覧ください。

ソリューションアーキテクト 渡邉真太郎