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2021 メディア業界のお客様向け AWS 勉強会 第十二回「目指せ ! クラウドプラクティショナー」
2021/12/1 にメディア業界のお客様向けに AWS 勉強会を開催致しました。第十二回では AWS 認定の中でも AWS クラウドの基礎知識とスキルを身につけることができるクラウドプラクティショナー認定の取得を目指す方向けに、AWS への移行とイノベーション、そしてクラウドジャーニーに関して、通信メディア営業本部所属の関よりご説明致しました。
資料のダウンロードおよび動画の視聴は下記のリンクから無料でご利用頂けますので、合わせてご確認ください。
それではここから当日のセッションの内容について簡単にご紹介させていただきます。
目指せ!クラウドプラクティショナー ~移行とイノベーション~
前半のセッションでは、「目指せ!クラウドプラクティショナー ~移行とイノベーション〜」 というテーマで、クラウド移行の道のりとそれぞれの移行ステージ、「AWS Cloud Adoption Framework (AWS CAF)」と呼ばれる、クラウド移行の課題の抽出とロードマップの作成を支援するフレームワーク、「移行の6R」と呼ばれるアプリケーションのクラウド移行戦略、そしてAWSサービスでのイノベーションについてご紹介しました。
AWS CAF は、AWS の経験とベストプラクティスを活用し、AWS の革新的な利用によるデジタルトランスフォーメーションとビジネス成果の加速を支援します。具体的には、クラウド移行にあたって検討すべき領域を、「ビジネス」、「人員」、「ガバナンス」の3つのビジネス(Non-Tech)領域、「プラットフォーム」、「セキュリティ」、「オペレーション」の3つの技術的(Tech)領域とに分類した上で、それぞれに対して、クラウドの対応力向上に役立つベストプラクティスガイダンスを提供しています。ここで重要な点は、解決すべき領域の7割が、個社ごとに状況が異なり、そして自ら解決する必要のある、ビジネス領域(Non-Tech)に属するという点です。
また、アプリケーションをクラウドに移行する場合には、「移行の6R」と呼ばれる6つの移行戦略の中から選択することが可能です。この移行戦略とは、「リホスト」、「リプラットフォーム」、「リファクタリング/アーキテクチャの再設計」、「再購入(リパーチェス)」、「保持(リテイン)」、「リタイア(廃止)」を指します(これに「リロケート」を含めて「7R」と呼ぶこともあります)。また、この移行を実現させるための AWS サービスとして、AWS Application Migration Service (AWS MGN)、AWS Database Migration Service (AWS DMS) 、AWS DataSync、AWS Snowball や AWS Snowcone などの AWS Snow ファミリー を本セッションにて紹介いたしました。
さらに、サーバレスや AI/ML などのイノベーションを促進する AWS 上のサービスと、これらを使うことのメリットについても合わせてご説明いたしました。
目指せ!クラウドプラクティショナー ~クラウドジャーニー~
後半のセッションでは、「目指せ!クラウドプラクティショナー ~クラウドジャーニー〜」 というテーマで、AWS Well-Architected フレームワークや AWS クラウドのメリットについてご紹介しました。
AWS Well-Architected フレームワークは、AWS におけるシステム設計や運用の大局的な考え方とベストプラクティスをまとめたもので、これを用いることで、効率が良く、費用対効果が⾼く、安全で信頼のおけるクラウド対応システムを設計して運⽤するためのアーキテクチャに関するベストプラクティスをこのフレームワークに従って学ぶことができます。この AWS Well-Architected フレームワークは、「運用上の優秀性」、「セキュリティ」、「信頼性」、「パフォーマンス効率」、「コスト最適化」、「サステナビリティ」という 6本の柱を基本としています。なお、アーキテクチャのレビュープロセスは、アーキテクチャに関する決定についての前向きな話し合いであって、監査ではありません。
また AWS では、AWS Well-Architected フレームワークに則ってワークロードを確認するための無料サービスである、 AWS Well-Architected Tool (AWS WA Tool) を提供しています。AWS WA Tool は、ワークロードを信頼性が高く、よりセキュアかつ効率的で、コスト効率性に優れたものにするためのレコメンデーションを提供します。
本セッションの最後では、クラウドコンピューティングの利点について改めてご紹介いたしました。クラウドへと移行することで様々なメリットを享受することが可能となりますが、特徴的な点を挙げると「先行支出を変動支出に切り替えることができる」「データセンターの意地管理費用が不要」「キャパシティの予測が不要」「圧倒的なスケールメリット」「スピードと俊敏性の向上」が挙げられます。
まとめ
メディア業界のお客様向け AWS 勉強会の第十二回の開催概要をご紹介させていただきました。今回のセミナーでご紹介したサービスを実際に触っていただいたり、公式ドキュメントをお読みいただいたりすることで、各サービスの概念や利用するメリットを、よりご実感いただけるのではないかと考えております。なお、AWS 認定「クラウドプラクティショナー」資格の取得を目指す方向けに開催してまいりましたセミナー「目指せ ! クラウドプラクティショナー」は、今回をもちまして全5回を終了いたしました。過去に実施した勉強会についてはブログや資料、動画を公開しておりますので、ご興味のある方は以下についても合わせてご覧ください。
2021 メディア業界のお客様向け AWS 勉強会 第一回「AWS入門」
2021 メディア業界のお客様向け AWS 勉強会 第二回「AWS を活用したリモートワーク入門」
2021 メディア業界のお客様向け AWS 勉強会 第三回「メディア系 AWS 活用事例紹介 ~ 新聞・出版 ~」
2021 メディア業界のお客様向け AWS 勉強会 第四回「メディア系 AWS 活用事例紹介 ~ 放送・配信 ~」
2021 メディア業界のお客様向け AWS 勉強会 第五回「目指せ ! クラウドプラクティショナー」
2021 メディア業界のお客様向け AWS 勉強会 第六回「目指せ ! クラウドプラクティショナー コンピューティング・ネットワーク編」
2021 メディア業界のお客様向け AWS 勉強会 第七回「アベイラビリティーゾーンを 使用した静的安定性 / AWS におけるマルチリージョン構成の考え方」
2021 メディア業界のお客様向け AWS 勉強会 第八回「目指せ ! クラウドプラクティショナー」
2021 メディア業界のお客様向け AWS 勉強会 第九回「AWSを活用したパートナーソリューション紹介 / Inter BEEの歩き方」
2021 メディア業界のお客様向け AWS 勉強会 第十回「目指せ ! クラウドプラクティショナー」
2021 メディア業界のお客様向け AWS 勉強会 第十一回「クラウド編集 / クラウドレンダリング」
このブログはソリューションアーキテクト 小南英司 が担当しました。