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自宅で学ぼう!AWS 初学者向けの勉強方法 6ステップ!

こんにちは、AWS トレーニングの講師を担当しているテクニカルトレーナーの西村航です。

皆さん、もしくは皆さんの周りでこんな方はいませんか。「在宅勤務中に AWS を勉強するように先輩から言われているけど、どこかに勉強方法がまとまってないかな?」という悩みを抱えている方、または「同僚や部下に AWS の自宅での勉強を促しているけど、ちょうど良い無料の教材とか無いかな?」という悩みを抱えている方。

本記事は、そういった自宅で勉強する際の悩みを抱えた AWS 初学者の方や AWS 初学者を育成する立場にある方を対象にした記事になります。オフィスで勉強する場合と違って、自宅で勉強する場合は「周りの詳しい人にちょっと聞く」ことが難しいこともあるかと思います。そのため、疑問点やハマりどころに直面した際にどこのサイトをチェックすればいいのかなどの具体例も含めて、スモールスタートしやすい無償の勉強方法を中心に記載してみました。

それでは、私がこれまでに実施したトレーニングで複数のお客様からいただいた質問をベースに、自宅でもできる AWS 初学者向けの勉強方法を6ステップで順番にお話しします。

 

ステップ1. まず最初に何をするべき?

まず最初は、AWS が選ばれる理由や、ビジネスでの活用方法やビジネスにもたらす効果を事例ベースで学びましょう。AWS でどういうことができるのか、クラウドのメリットとは何なのか、を理解することで、「なぜ AWS を自分は勉強するのか」という勉強の理由をハラオチさせることができます。

また、皆さんがよく使う動画視聴サービスや EC サイトなど普段利用しているアプリケーションの裏側の仕組みも知ることができるため非常に面白いです。それでは、オススメのリンクを3つ紹介します。

1. AWS のクラウドが選ばれる10の理由 ★西村イチオシ
AWS がお客様に選ばれる理由に関して説明されています。図や表を用いて読みやすく記載されています。「必要な時に、必要なだけ、低価格で IT リソースを提供」「過去10年間で70回以上の値下げを実施」など AWS のポイントがシンプルな言葉で説明されていて、分量もちょうど良いです。

2. 日本国内のお客様の導入事例
多種多様な業種や企業規模のお客様がどのようにクラウドを活用いただいているのかが網羅的にまとまっています。例えば、 エンタープライズ企業  や  スタートアップ企業 などの規模別でも見ることができますし、 ウェブ・モバイルアプリケーション  や バックアップ・災害対策 などの利用用途別でも見ることができます。
お客様の AWS の活用方法や、お客様のビジネスへの効果などが記載されているため、ビジネスの現場での AWS の活用シーンがイメージしやすくなります。なお、分かりにくい単語に関しては AWS の用語集 を確認することで理解が深まります。

3. セッション資料・動画一覧 – AWS Summit 2019 ( Tokyo / Osaka )
当日のセッションが資料または動画で視聴できます。特にお客様事例セッションは、お客様のシステムにかける”熱意”が伝わってきますし、ビジネス上の課題を AWS でどのように解決していくのかのストーリーが分かりやすく、「AWS を勉強してみよう!」という気分になります。なお、2019年のリンクを記載していますが、2018年以前の AWS Summit の資料も公開されていますので、合わせてチェックしてみましょう。

 

 

ステップ2. AWS サービスの全体像を掴むには?

先ほどのステップでは、AWS が選ばれる理由やビジネスでの活用例に関して説明しましたが、資料に目を通してAWS が提供するサービス数の多さに驚かれた方もいらっしゃると思います。 AWS のクラウドが選ばれる10の理由 でも記載されている通り、AWS はお客様の満足度を何よりも大事にしています。そのため、サービスの機能改善は90%以上がお客様の要望をもとに実装されていますし、165を超えるサービスが提供されています。

とは言いつつも、サービスの多さゆえにサービスの全体像を理解するのが少し難しい、というのが初学者の方が最初に直面する壁です。その壁を乗りこえるためには、AWS のサービス群の全体を俯瞰しながら理解していき、点と点を線でつないでいきましょう。オススメの勉強方法は以下の2つです。

1. AWSome Day
AWS に関する基礎知識を 1 日で体系的に学ぶ無償のオフライン/オンラインのトレーニングイベントです。オフライン開催は日程など含めて調整中ですが、自宅から視聴できるオンライン開催もありますのでホームページでスケジュールをチェックしてみましょう。

2. AWS クラウドプラクティショナーの基礎知識 (第2版) ★西村イチオシ
AWSトレーニングポータルでは、何度でも視聴できるオンデマンドの デジタルトレーニング が無料で提供されています(様々な言語で視聴でき、70を超えるコースが日本語化されています)。その中でも本コースは、先ほど紹介した AWSomeDay と同等の内容で、AWS を全体的に理解したい方を対象としている基礎レベルですので、技術職の方に限らず営業職の方など含めてオススメのコースとなっています。
ちなみに、AWSの無料デジタルトレーニングで Exam Readiness と検索すると、各認定試験の試験準備コースも視聴できます。

 

 

ステップ3. AWS の各サービスに詳しくなるには?

これまでのステップでは、AWS 全体に関する説明をしてきました。おそらく、各サービスの概要を知るにつれ、知りたいことや疑問点などが出てくると思います。例えば、「サービスAとサービスBは似ているように見えるが違いは何なのか」「サービスCの料金体系はどうなっているのか」「サービスDの設計時の制限値などは無いのか」などなど。

そのため、このステップではさらに一歩ふみこんで、疑問点を解消しつつ AWS の各サービスを深堀りしていくためのオススメのリンクを4つ紹介します。

1. AWS サービス別資料 ★西村イチオシ
真っ先にオススメするのが、「サービス別資料」になります。AWS では定期的に Black Belt Online Seminarというウェビナーを開催しており、ウェビナーのアーカイブをこの「サービス別資料」で見ることができます。サービスの要点をギュッ!と凝縮しつつ、サービス設計時の勘所を押さえた資料になっています。難しい専門用語も比喩表現を交えて分かりやすく解説されているため、気になるサービスに関しては最初に「サービス別資料」に目を通しましょう。
まずは、コンピューティングの Amazon EC2 、ネットワークの Amazon VPC 、データベースの Amazon RDS 、ストレージの Amazon S3 などのシステム構成の核となるサービスからチェックしてみましょう。SlideShare / PDF / YouTube のどのフォーマットでも見ることができます。

2. AWS ドキュメント
「サービス別資料」でサービスの概要を理解した後に、より詳細にサービスの仕様などを理解したい場合は「AWS ドキュメント」を参照しましょう。HTML形式で見やすい目次が画面左に表示されるので、知りたい情報に簡単にアクセスできます。ユーザーガイドだけでなく、開発者ガイドやAPIリファレンス、そしてチュートリアルも記載されています。

3. よくある質問
各サービスを勉強していて疑問がわいた時に、最初にアクセスするべきサイトが「よくある質問」になります。各サービスに関する製品および技術上のFAQ集となっており、どういうサービスで何ができるのかといった基本的なことから、使用できるオプションなどの詳細まで網羅的に記載されています。

4. AWS ナレッジセンター
サービスを実装する際の具体的な手順に関して疑問がわいた時には「AWS ナレッジセンター」にアクセスしましょう。例えば「〇〇というエラーを解決する方法を教えて下さい」「〇〇を設定する方法を教えて下さい」などの実装に関するFAQが豊富に記載されていますので、実装でつまずいたらアクセスしましょう。

 

 

ステップ4. さらに知識を深めるには?

「習うより慣れろ」という言葉がありますが、手を動かすことは学習定着率を高める上で非常に有効な方法です。勉強したサービスをハンズオンなどを通じて実際に触ってみることで、知識と実践を結びつけて理解することができます。

しかし、「どのサービスが入門に適しているのか分からない」「構築する際の手順書が欲しい」「できれば簡単なものから始めたい」と言った方もいらっしゃると思いますので、オススメのハンズオンを3つ紹介します。

1. セルフペースラボ
セルフペースラボは、用意された環境を用いて、手順書を見ながら AWS のサービスを実際に触ることができます。様々なレベルで無償と有償の両方のコースが提供されています。2020年4月時点で無償のコースは、Amazon S3 の入門コース や、AWS Lambda の入門コース や、Amazon DynamoDB の入門コース などもありますので、まず手始めに触ってみましょう。

2. AWS ハンズオン資料 ★西村イチオシ
動画で勉強しつつ、用意されたシナリオと手順書に沿って進める入門者向けのハンズオンになります。特徴として「短い動画を見てからハンズオンで実際に触る」ステップを繰り返す構成になっていますので、歩幅を小さくじっくり理解しながら進めることができます。特に初学者が最初に苦戦する AWS アカウント作成に関しては、「AWS アカウントの作り方 & IAM 基本のキ」 と 「アカウント作成後すぐやるセキュリティ対策」 を視聴しながら実際にやってみましょう。他にも 「スケーラブルウェブサイト構築編」や 「サーバーレスアーキテクチャで翻訳 Web API を構築する」 などのハンズオンを通じて、実際に動くシステムを自分の手で作ることができますので達成感にもつながります。

3. 10分間チュートリアル
10分程度で実施できるハンズオンの手順書が記載されています。オススメする理由として、無料利用枠 の範囲で利用できるチュートリアルには、無料利用枠の範囲で実施できる旨の記載があります。例えば、Windows 仮想マシンの起動 のチュートリアルでは、仮想マシンの作成だけでなく、課金され続けないように削除する手順まで含めて記載されています。10分で作って消してみる、を繰り返してみましょう。

 

 

ステップ5. 最新情報をキャッチアップするには?

AWS のサービスは改善のサイクルが非常に早いため、サービスを使用する側も常に知識の鮮度を高める必要があります。また、最新技術を知ることで設計の幅を広げることもできます。

そのため、このステップでは各サービスの最新情報を効率よくキャッチアップできるオススメのリンクを4つ紹介します。

1. AWS の最新情報
AWS の各サービスに関して、「〇〇サービスが東京リージョンで利用可能になりました」などの最新のアップデートが掲載されています。また新しい機能拡張、例えば Amazon RDS で Storage Auto Scaling のサポートを開始 など設計にひびくアップデートもありますので、チェックしましょう。なお、本サイトはRSS登録が可能ですので、RSSリーダーのスマートフォンアプリを利用することで、更新情報を自動的に取得することもできます。

2. Amazon Web Services ブログ ★西村イチオシ
本記事を掲載している Amazon Web Services ブログ です。こちらもRSS登録が可能です。AWS のサービスに関するアップデートを詳しく説明した記事など AWS 関連の様々な情報を掲載していますが、特に 週刊 AWS は要チェックです!前の週に発表された主要なアップデートや、日本のお客様に興味を持っていただけそうなものをピックアップして紹介しているので、「ちょっと先週は忙しくて AWS の最新情報を追いきれてない…」という方の助け舟になりますし、ダイジェスト版として重宝いただけると思います。

3. builders.flash
ディベロッパー向けのウェブマガジンです。「技術用語を比喩から学ぼう!」シリーズなどの初学者向けの記事から、「機械学習を使って写真に写っている猫を見分けてみよう! 」シリーズなどの最先端の AWS サービスを使った記事まで、様々なレベルの方が楽しめるコンテンツが揃っています。メンバー登録することでハンズオン記事をためす際に使える無料クーポンが配布されるなど様々な特典が用意されていますので、ぜひメンバー登録をしましょう。

4. SNS ( Twitter / Facebook / YouTube )
オンラインイベントの配信開始などリアルタイム性のある内容に関しては TwitterFacebook をフォローすると情報を追いやすくなりますし、ブログ更新やセミナーの資料公開などの通知系の内容も投稿されています。また、様々な基調講演の内容なども  YouTube で随時アップされますので、こちらもチャンネル登録しておきましょう。

 

 

ステップ6. 中級レベルの情報を身に付けるには?

これまでに紹介した勉強方法を実践して基礎が固まってきた方、高度な情報にアクセスしたくなった方、より現場寄りなハンズオンを実装したい方に向けた勉強方法を3つ紹介します。

1. AWS アーキテクチャセンター ★西村イチオシ
エキスパートがまとめた AWS の技術リソース郡を一覧することができます。例えば、ベストプラクティス等が記載された技術文書の ホワイトペーパー や、AWS のアーキテクトによって検証済みの実装例が参照できる AWS ソリューション などがあります。特に、設計原則と質問から構成される AWS クラウド設計/運用のベストプラクティス集である Well-Architected Framework は必読です。

2. AWS でのプロジェクト
初級者向けのハンズオンとして 10分間チュートリアル をご紹介しましたが、AWS でのプロジェクト はワークロード全体を実装できる中級〜上級者向けのハンズオンになっています。ステップや取り扱うサービスは増えますが、前提条件や手順など含めて詳細に記載されていますので、サービスを組み合わせて実装することできることがメリットです。
ちなみに、 AWS SamplesAWS Labs では Github 上に様々なワークショップのソースコード等を公開していますので、合わせてチェックしてみてください。

3. AWS re:Invent – 2019
AWS re:Invent は、多くの新サービスや新機能が発表される AWS 最大のラーニングカンファレンスで、毎年ラスベガスで開催されています。動画 を視聴できますし、発表資料 を読むこともできます。なお、日本語の特集ページ もあります。新サービスや新機能だけでは無く、サービスのベストプラクティスやデータ移行のワークロードなど面白いセッション資料も多数用意されていますので、是非目を通してみましょう。

 

 

お知らせ

「せっかく勉強したから、勉強の成果を確認するために資格を取りたい。」という方もいらっしゃると思います。 AWS認定資格  の試験準備をしているお客様向けに、「AWS 認定に挑戦しよう!」と題して、無料のオンラインセミナーを2020年4月から毎月開催する予定です。
「AWS  認定クラウドプラクティショナー」試験、「AWS 認定ソリューションアーキテクト – アソシエイト」試験、「AWS 認定デベロッパー – アソシエイト」試験に関してテクニカルトレーナー(私も出てます)が出題分野の概要や試験問題のポイントを解説しています。是非セミナーに参加して認定資格の取得を目指しましょう。

 

なお、短期間で体系的に学びたいお客様のために、AWS では認定テクニカルトレーナーが実施する有償の 集合研修クラスルームトレーニング も用意されており、2020年4月現在すべてのクラスルームトレーニングがオンラインに切り替えて実施となっております。トレーニングをライブで配信するため、教室に集合することなく、ご都合の良い場所からご自身の PC でトレーニングを受講することができます。プロの講師による座学だけでなくハンズオンなども含めた充実した内容となっていますので、是非 クラスルームトレーニングに関する最新のご案内 をチェックしてみてください。

 

まとめ

本記事では、AWS 初学者向けの自宅での勉強方法を紹介しました。今日から早速始めてみましょう。
最後まで読んでいただき、本当にありがとうございました!

 

 


著者について

西村 航 (Wataru Nishimura)
AWS トレーニングサービス本部 テクニカルトレーナー

サウナが好きです。