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クラウドで「投票」をアップグレード。「投票率」も向上させる

AWS 公共部門ブログチームより、 米国のNPOがどのようにクラウドを用いて「投票」という伝統的行為をアップグレードし、「投票率」の向上に繋げ ているか ──その事例を以下にご紹介します。

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生まれ育った実家から遠く離れた街に住んでいるために、選挙での投票機会をこれまで何度か逃したことのある大学院生 Seth Flaxman は、友人でありクラスメートでもある Kathryn Peters と一緒に、投票期日の予告をしてくれる「リマインダーシステム」を構築しました──これで、再び選挙を逃すことはありません。投票をシンプルでシームレスな体験にするというビジョンをかかげ、Seth と Kathryn は、多くの若者が投票機会を逸してしまうという”現状”を変えるための無党派の NPO(非営利組織)である 「 Democracy Works」を立ち上げました。 Democracy Works は、民主主義のインフラストラクチャをアップグレードし、有権者と選挙管理人の双方にとって「投票者エクスペリエンス」を向上させるために必要な「ツール」の構築に着手しました。 Democracy Works のフラッグシップ・プロジェクトである 「TurboVote」 は、地方自治体から全国規模まで、あらゆる種類の選挙で「有権者自身の登録~そしてその登録の管理~実際の投票」までの流れを支援する取り組みです。国内最大規模の大学、NPO、そして投票率を高めたいと願う多数の企業が連帯した効果もあり、2018 年には TurboVote に 登録した有権者は 600 万人に達しました。

AWS によりTurboVoteはスケール

TurboVote の取り組みが、初めて 100 万人のユーザーに到達するまでに、Democracy Works は 5 年を費やさねばなりませんでした。しかしその後、AWSクラウドを活用したスケーリングにより、2018 年だけで記録的な 500 万人の新規ユーザーにサービスを提供することができました。

TurboVote のように特定のイベントで利用がスパイクしがちなツールにおいては、長期間にわたり訪問者数が少ない時期もありますが、他方で連邦選挙が近づく時期には、1 週間で数百万人のサイト訪問者を受け入れることになります。Amazon EC2Amazon DynamoDB を使用するとオンデマンドでリソースを拡張できるため、TurboVote は、年間を通じて専用のインフラストラクチャに料金を支払うことなく、アクセスが多い日にのみ、数万人もの同時ユーザーのアクセスを処理することができます。

前回2018年の中間選挙があった11 月 6 日に向け、 500 万件を超える膨大な通知を計画・整理するために、TurboVote のデベロッパーチームはすべてのサードパーティ・サービスについて「速度の限界」と「最大容量」を確認する必要がありましたが、AWS を使用すれば、最多のアクセスが見込まれる日でもインフラには過大な負担はかからないことを確信できました。 Amazon Simple Email Service (SES) は、2018 年の中間選挙の前日に 300 万通を超える E メールメッセージをシームレスに処理しました。

Democracy Works は、アプリケーションの使用状況の変動をマネージするだけでなく、AWS を利用して、TurboVote がユーザーにサービスを提供する方法を直接改善できる新機能も提供しています。たとえば、すべてのインスタンスを対象とする DynamoDB の「ディスク全体の暗号化」は、有権者の個人情報を保護するのに役立ちます。

投票率向上のための今後の活動

今後、Democracy Works はさらに多くの有権者に向けて発信し、投票に参加するための優れたツールやテクノロジーを提供し続ける予定です。新規の有権者獲得のための最も成功した入口の 1 つである TurboVote Challenge は、一流の企業や組織と連携して、アメリカ全土で有権者の登録や参加を増やすための無党派の長期的な取り組みのプログラムです。

選挙に向けた準備

AWSは、セキュリティとコンプライアンス、有権者の関与、選挙管理──という 3 つの主要なテーマに基づいて、スケーラブルな選挙ソリューションを提供します。そのため、1)戦略的メッセージングによってサポーターを動員する政治キャンペーンを開始する場合でも、2)選挙管理者としてパーソナライズされたデジタル・エクスペリエンスを市民に提供する場合でも、AWS Elections-as-a-Service は、デジタル・マーケティングの必要性に対応した上であらゆる安全なワークロードをサポートするために、迅速に組み立てることができる「ビルディングブロック」を提供し続けます。詳細については、Elections2020@Amazon.com までお問い合わせください。

さらに詳細な情報については、特設サイト:選挙キャンペーンにおいても活用されるAWS (Elections on AWS)をぜひご覧ください。併せて、AWSの選挙関連ビジネス部門のリーダーであるMichael Jacksonが担当する17分間のWebinar「選挙管理者、政治運動、市民団体が AWS を使用して投票者エクスペリエンスを向上させる方法 」をご覧ください。また、公共部門より定期的に配信している Fix This ポッドキャスト/ Spotify のエピソード #23 (”National voter registration day”)のチェックもおススメです(リンクはこちら)。

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このブログは、 AWS Public Sector Blog Teamによる英語原文のBlog投稿をもとに、アマゾンウェブサービスジャパン株式会社 パブリックセクター 統括本部長補佐(公共調達渉外担当)の小木郁夫が翻訳・日本語読者向けに”Read More”部分の加筆を担当しました。

今後ともAWS 公共部門ブログ(英語版)で AWS の最新ニュース・公共事例をフォローいただき、併せまして、日本の公共部門のメンバーが執筆した過去の投稿(日本語)に関しても、ぜひご覧いただければ幸いです。