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【Inter BEE 2021登壇事例】株式会社AbemaTV「AWS を活用したコンテンツ価値を最大化するABEMAのクラウド戦略」
AWSは2021年11月17日−19日にて開催のInter BEE 2021にオンライン出展しました。今回はInter BEE 2021出展社セミナーで登壇いただいた内容をBlogでお伝えします。本Blogでは、株式会社AbemaTV 「AWSを活用したコンテンツ価値を最大化するABEMAクラウド戦略」の概要について簡単にご紹介させていただきます。
本セッションも含めた、2021年11月18日のInter BEE内のAWS出展社セミナーのアジェンダは以下の通りです。
- ES1-201 TBSテレビ「AWS を活用したライブ映像の収録およびスポーツイベントでの活用事例」
- ES1-202 AbemaTV「AWS を活用したコンテンツ価値を最大化するABEMAのクラウド戦略」
- ES1-203 朝日放送テレビ「AWS を活用した朝日放送テレビ株式会社のリモートプロダクションに関する取組」
- ES1-204 NTTぷらら「AWS で実現するスポーツコンテンツ管理と機械学習の活用」
- ES1-205 U-NEXT「AWS のマネージドサービスをフルに活用したマルチチャンネル対応ライブ配信の実現」
本ブログではセミナー発表の中から、株式会社AbemaTVによる「AWSを活用したコンテンツ価値を最大化するABEMAクラウド戦略」について紹介させていただきます。
AWSを活用したコンテンツ価値を最大化するABEMAクラウド戦略
動画配信サービスでは、映像素材の搬入から配信、アーカイブといった、コンテンツサプライチェーン管理においてクラウド利用が進んでいます。映像素材のトランスコード、アーカイブ保存、運用のDX化といった、新しい未来のテレビ ABEMA におけるこれまでの取り組みと今後の展開について、株式会社AbemaTV様よりお話いただきました。
登壇者一覧
株式会社AbemaTV
開発本部 Content Engineering Manager / Abema Data Center Manager
岸 良 氏
株式会社AbemaTV
開発本部 コンテンツエンジニアリンググループ
御池 崇史 氏
株式会社サイバーエージェント
CIU インフラエンジニア
東 和宏 氏
株式会社AbemaTV
開発本部 コンテンツエンジニアリンググループ
山田 岳人 氏
株式会社AbemaTV
開発本部 コンテンツエンジニアリンググループ
高峯 明日希 氏
株式会社AbemaTV
開発本部 コンテンツエンジニアリンググループ
中澤 優一郎 氏
セッション概要
新しい未来のテレビ「ABEMA」は、好きば時間に好きな場所を話題の動画を楽しめるサービスで、ニュース、恋愛番組、アニメ、スポーツなど多彩な番組を楽しむことができます。一方で、サービスの拡大により、肥大化していくコンテンツへの対応、オリジナルコンテンツの管理などへの対応を迫られ、コンテンツフローが複雑化していました。納品や収録、アーカイブ業務を改善するために、MAM(Media Asset Management)をどのように検討し、なぜクラウドMAMを選択されたのかについて、本セッションの最初にご説明をいただきました。
次に、Amazon Workspaces を用いた、映像素材のチェックと編集業務についてご紹介いただきました。オンプレミス上に構築されていた従来の環境では、出社しなければこれらの業務を実施できませんでしたが、Amazon Workspacesを用いることでリモートからの実施が可能となり、AWSのサービスが有するセキュリティ・リライアビリティ・アジリティなどのメリットも同時に享受することが出来たとのことでした。
また、映像素材を均一なフォーマットや品質に変換するためには、映像素材の納品や編集後にトランスコード処理が必要となります。オンプレミス上のトランスコーダーの利用から AWS Elemental MediaConvert の利用へと置き換えることで、映像素材の高品質化によるトランスコードの長時間化や、繁忙期の同時実行数の不足、新しいビデオ圧縮規格への対応などの課題を解決することができ、かつ維持費用だけでも従来よりコストメリットがあったとのご紹介をいただきました。
また、アーカイブのクラウド化のメリットについてもお話いただきました。外付けHDDへのコピーなど、物理作業を伴う従来の業務では、自然故障や破損・紛失に加えて、外部に映像素材を手渡した際にその軌跡が見えないといった、セキュリティのリスクも抱えていました。映像素材の一元管理を行うクラウドアーカイブシステムを構築することで、映像素材を利用する人自らがシステム内を検索してプレビューやダウンロードが可能となったほか、編集システムへの映像素材の転送も可能となったために、データ損失やセキュリティリスク、非効率なオペレーションなどの課題を解決されたとのご説明をいただきました。
最後に、AWS Step Functions や AWS Lambda を用いて、利用者に合わせた柔軟なメディアワークフローを実現されている事例として、作品プレビュー機能の事例をご紹介いただきました。これらのAWSサービスを用いることで、ワークフローの実施状況や障害時などの可観測性が向上したこと、様々なAWSサービスと連携可能であること、時間帯などによりリソース使用率の変が高いワークロードで特にコスト面のメリットがあったこと、ローコードでワークフローを構築できることなどをご説明いただきました。
終わりに
本Blogでは、2021年11月17日−19日にて開催のInter BEE 2021出展社セミナーの中から、株式会社AbemaTV様にご登壇いただいた「AWSを活用したコンテンツ価値を最大化するABEMAクラウド戦略」の概要について簡単にご紹介させていただきました。映像素材の保管や編集、トランスコード、アーカイブなどのクラウド化にご興味があるお客様は、是非ご覧をいただけますと幸いです。
このブログは SA 小南が担当しました。
参考リンク
AWS Media Services
AWS Media & Entertainment Blog (日本語)
AWS Media & Entertainment Blog (英語)
AWSのメディアチームの問い合わせ先: awsmedia@amazon.co.jp
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