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次世代の Amazon SageMaker のご紹介: すべてのデータ、分析、AI が集まる場所

12 月 3 日、データ、分析、AI の統合プラットフォームである、次世代の Amazon SageMaker についてお知らせします。まったく新しい SageMaker には、データ探索、準備と統合、ビッグデータ処理、高速 SQL 分析、機械学習 (ML) モデルの開発とトレーニング、生成 AI アプリケーション開発に必要なほとんどすべてのコンポーネントが含まれています。

現在の Amazon SageMaker は Amazon SageMaker AI に名称変更されました。SageMaker AI は次世代 SageMaker に統合されるだけでなく、AI および ML モデルの大規模な構築、トレーニング、デプロイに特に注力したいと考えているユーザー向けのスタンドアロンサービスとしても利用できます。

新しい Amazon SageMaker のハイライト
中核となるのは、単一のデータおよび AI 開発環境である SageMaker Unified Studio (プレビュー) です。現在の Amazon AthenaAmazon EMRAWS GlueAmazon RedshiftAmazon Managed Workflows for Apache Airflow (MWAA)、既存の SageMaker Studio の幅広いスタンドアロンの「スタジオ」、クエリエディタ、ビジュアルツールの機能とツールがまとめられています。また、生成 AI アプリケーションを構築およびカスタマイズするために、Amazon Bedrock Studio のアップデートバージョンである Amazon Bedrock IDE (プレビュー) を統合しました。さらに、Amazon Q は SageMaker のワークフロー全体にわたって AI による支援を提供します。

主な機能は次のとおりです。

  • Amazon SageMaker Unified Studio (プレビュー) – 分析と AI のためのすべてのデータとツールを単一の環境で構築できます。
  • Amazon SageMaker Lakehouse – Amazon SageMaker Lakehouse を使用して、Amazon Simple Storage Service (Amazon S3) データレイク、Amazon Redshift データウェアハウス、サードパーティーとフェデレーテッドデータソースのデータを統合します。
  • データと AI ガバナンスAmazon DataZone 上に構築された Amazon SageMaker Catalog を使用して、データと AI を安全に発見、管理し、共同作業を行うことができます。
  • データ処理 – Amazon Athena、Amazon EMR、AWS Glue のオープンソースフレームワークを使用して、分析と AI のためのデータを分析、準備、統合します。
  • モデル開発Amazon SageMaker AI でフルマネージド型のインフラストラクチャ、ツール、ワークフローを使用して、ML と基盤モデル (FM) を構築、トレーニング、デプロイします。
  • 生成 AI アプリケーション開発Amazon Bedrock を使用して、生成 AI アプリケーションを構築およびスケールします。
  • SQL 分析 – 最もコストパフォーマンスに優れた SQL エンジンである Amazon Redshift を使用して、インサイトを得ることができます。

この投稿では、新しい SageMaker Unified Studio エクスペリエンスと、データ処理、モデル開発、生成 AI アプリ開発を開始する方法を簡単にご紹介します。

Amazon SageMaker Unified Studio (プレビュー) での作業
SageMaker Unified Studio では、使い慣れた AWS ツールを使用してデータを発見し、活用することで、データ分析、データ処理、モデルトレーニング、生成 AI アプリ構築などのエンドツーエンドの開発ワークフローを、単一の管理環境で完了できます。

統合型の SQL エディタでは、複数のソースからデータをクエリできます。また、視覚的な抽出、変換、ロード (ETL) ツールにより、データ統合と変換のワークフローの作成が簡素化されます。新しい統合型 Jupyter Notebook によって、さまざまなコンピューティングサービスやクラスター間でのシームレスな作業が可能になります。新たに組み込まれたデータカタログ機能により、組織全体のデータや AI アセットの検索、アクセス、クエリが可能になります。Amazon Q は開発ライフサイクル全体のタスクを合理化するために統合されています。

Amazon SageMaker Unified Studio

個々の機能をさらに詳しく見ていきましょう。

データ処理
SageMaker は SageMaker Lakehouse と統合されており、統一されたエクスペリエンスでデータを分析、準備、統合、調整することができます。 提供された接続オプションを使用して、さまざまなソースからのデータを統合および処理できます。

まず、SageMaker Unified Studio でプロジェクトを作成し、SQL 分析または データ分析と AI-ML モデル開発のプロジェクトプロファイルを選択します。プロジェクトは、同僚と共同作業したり、データを共有したり、ツールを使用して安全な方法でデータを操作したりする場所です。SageMaker のプロジェクトプロファイルは、新しいプロジェクトを作成するときにプロビジョニングされる事前設定済みのリソースとツールのセットを定義します。プロジェクトの左側のメニューで [データ] を選択し、データソースの追加を開始します。

Amazon SageMaker Unified Studio

組み込みの SQL クエリエディタを使用すると、データレイク、データウェアハウス、データベース、およびアプリケーションに保存されているデータを SageMaker Unified Studio 内で直接クエリできます。SageMaker Unified Studio のトップメニューで [ビルド] を選択し、[クエリエディタ] を選択して開始します。また、その際には Amazon Q で自然言語を使用して SQL クエリを作成してみてください。

Amazon SageMaker Unified Studio

また、組み込みのビジュアル ETL ツールを確認し、視覚的なドラッグアンドドロップインターフェイスを使用して、データ統合と変換のワークフローを作成することもおすすめします。トップメニューで [ビルド] を選択し、[ビジュアル ETL フロー] を選択して開始します。

Amazon SageMaker Unified Studio

Amazon Q が有効になっている場合は、生成 AI を使用してフローを作成することもできます。Visual ETL には、データワークフローを合理化するためのさまざまなデータコネクター、事前構築済みの変換、およびスケジューリング、モニタリング、データプレビューなどの機能が備わっています。

モデルの開発
SageMaker Unified Studio には、ML ライフサイクル全体のインフラストラクチャ、ツール、ワークフローを提供する SageMaker AI の機能が含まれています。トップメニューで [ビルド] を選択すると、データ準備、モデルトレーニング、実験追跡、パイプライン作成、オーケストレーション用のツールにアクセスできます。これらのツールは、モデルのデプロイと推論、機械学習操作 (MLOps) の実装、モデルのモニタリングと評価、ガバナンスとコンプライアンスにも使用できます。

モデル開発を開始するには、データ分析と AI-ML モデル開発プロジェクトプロファイルを使用して、SageMaker Unified Studio でプロジェクトを作成し、新しい統合 Jupyter Notebook を試してみてください。トップメニューで [ビルド] を選択し、[JupyterLab] を選択します。新しい統合ノートブックを使用すると、さまざまなコンピューティングサービスやクラスター間でシームレスに作業できます。これらのノートブックでは、ワークスペースを離れることなく環境を切り替えることができるため、モデル開発プロセスが合理化されます。

Amazon SageMaker Unified Studio

Amazon Q Developer を使用して、モデル開発プロセス全体を通してコード生成、デバッグ、最適化などのタスクを支援することもできます。

生成 AI アプリ開発
新しい Amazon Bedrock IDE を使用して、Amazon SageMaker Unified Studio 内で生成 AI アプリケーションを開発しましょう。Amazon Bedrock IDE には、FM および Amazon Bedrock Knowledge BasesAmazon Bedrock GuardrailsAmazon Bedrock AgentsAmazon Bedrock Flows などの高度な機能を使用して、生成 AI アプリケーションを構築およびカスタマイズするためのツールが含まれており、お客様の要件と責任ある AI ガイドラインに沿った、カスタマイズされたソリューションを作成できます。

SageMaker Unified Studio のトップメニューで [Discover] を選択すると、Amazon Bedrock のモデルを閲覧したり、モデルのプレイグラウンドをテストしたりできます。

Amazon Bedrock IDE

生成 AI アプリケーション開発プロファイルを使用してプロジェクトを作成し、生成 AI アプリケーションの構築を開始します。 SageMaker Unified Studio のトップメニューで [ビルド] を選択し、[チャットエージェント] を選択します。

Amazon Bedrock IDE

Amazon Bedrock IDE では、数回クリックするだけで独自のデータソースからチャットエージェントを構築し、ナレッジベースを作成できるため、検索拡張生成 (RAG) が可能になります。ガードレールを追加して安全な AI インタラクションを促進し、あらゆるシステムと統合する関数を作成できます。組み込みのモデル評価機能により、チームと協力しながら AI アプリケーションのパフォーマンスをテストして最適化できます。確定的な 生成 AI を活用したワークフローのフローを設計し、準備ができたら、アプリケーションやプロンプトをドメイン内で共有したり、エクスポートしてどこにでもデプロイしたりできます。その間、プロジェクトやドメインアセットの管理を維持できます。

Amazon SageMaker のすべての機能の詳細については、「 SageMaker Unified Studio ユーザーガイド」を参照してください。

開始方法
SageMaker Unified Studio の使用を開始するには、管理者はいくつかのセットアップのステップを完了する必要があります。これには、AWS IAM アイデンティティセンターのセットアップ、必要な仮想プライベートクラウド (VPC) や AWS Identity and Access Management (IAM) ロールの設定、SageMaker ドメインの作成、Amazon Q Developer Pro の有効化が含まれます。IAM Identity Center の代わりに、IAM フェデレーションを通じて SAML を設定して、ユーザー管理を行うこともできます。

環境が設定されると、ユーザーは提供された SageMaker Unified Studio ドメイン URL を使用してシングルサインオンでサインインします。さまざまなユースケースに合わせて事前設定されたプロジェクトプロファイルを選択して、チームメンバーと共同作業するプロジェクトを作成できます。各プロジェクトは Git リポジトリに接続してバージョン管理を行います。また、すぐに開始できるように統合された Jupyter Notebook の例も含まれています。

詳細なセットアップ手順については、「SageMaker Unified Studio 管理者ガイド」を参照してください。

今すぐご利用いただけます
次世代の Amazon SageMaker は、現在、米国東部 (バージニア北部、オハイオ)、米国西部 (オレゴン)、アジアパシフィック (東京)、欧州 (アイルランド) の AWS リージョンでご利用いただけます。Amazon SageMaker Unified Studio と Amazon Bedrock IDE は現在、これらの AWS リージョンでプレビュー版としてご利用いただけます。今後の更新については、全リージョンのリストをご確認ください。

価格情報については、Amazon SageMaker の料金Amazon Bedrock の料金をご覧ください。詳細については、Amazon SageMakerSageMaker Unified StudioAmazon Bedrock IDE をご覧ください。

既存の Amazon Bedrock Studio プレビュードメインは 2025 年 2 月 28 日まで利用できますが、新しいワークスペースを作成することはできません。Bedrock IDE の高度な機能を体験するには、「管理者ガイド」の手順に沿って新しい SageMaker ドメインを作成してください。

新しい Amazon SageMaker を今すぐコンソールで試して、ご意見をお聞かせください。 ぜひお試しいただき、AWS re:Post for Amazon SageMaker 宛てに、または通常の AWS サポートの連絡先を通じて、フィードバックをお寄せください。

– Antje

原文はこちらです。